- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591152799
感想・レビュー・書評
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僕らはお互いに道を譲ってきた。道を譲り合えば、衝突をおきない。譲り合うこともできないほど道が狭いなら、お互いの体がぶつからないよう、ゆっくり進めばいい。そうすれば、並んで歩くこともできる。
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著者の小野寺史宜さんは、1968年生まれ。
したがって、この作品を書かれたのは、49歳位の時になります。
30頁まで読んで、返却。 -
異父姉弟を軸に、姉の実父との共同生活、ちょっと訳あり家族のほんわかハートフルな物語、さすが小野寺さん。と暖かな気持ちで寝入った翌日から考えこんでいる。
「昭和の標準家庭」から外れた人達に、小野寺さんの視点はいつも優しい。と思う。離婚、再婚、母子家庭、未婚の母。令和の現代じゃ珍しくもないのに、どうかすると可哀想、苦労してそう、みたいなネガティブなレッテルを貼ってしまいそうな自分に、「あなたと彼らの何が違うっていうの?」と押し付けがましくなく、ほらね、と示してくれるのが小野寺さんだと思って安心して読んでた。けど、自分は清水のおばあちゃんだ、と気がついてしまった。分け隔てないつもりで、なのにぽろっと「ちゃんと血がつながってる」みたいな事を口走ってしまう人だ。
田舎に残るのは長男、みたいな古い考えは、多分平成生まれのさくら姉さんにもあるけど、さくらさんはそれを不用意に口にしないし人に押しつけないし、bestじゃないならbetterにしなやかに切り替える賢さと強さを持ってる。おばあちゃんの思いを知った上で「おばあちゃん大好き」と言えてしまうさくら姉さんの大きさ。妻の連れ子のさくらさんをそのまま受け入れる、父春夫と照夫伯父の度量の深さ。
なんか自分が情けない。
あ、ごめん。そんな深刻なお話じゃないから。私が深読みし過ぎてるだけで、安定の小野寺ほのぼのワールドなんで、安心して読んで下さい。 -
異父姉弟の太郎とさくら。
太郎の日常にさくらの実父の野口さんが絡んでくる。絡んでくる?とゆうか、太郎から絡みにいく。
仲良し姉弟はいいなぁ。
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小野寺マジック。当たり前にあり得る日常生活を読ませる名手です。
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<字>
少し前の小野寺作品の読書感想にも書いたがこの本を読んで更に確信する。小野寺はやはりビール大好き作家らしい。僕も好きだから非常に好印象!そしてこの本は実に字が大きくて一ページ当たりの字数も少なく読み易い。これもとてもいい事!
で,勤め先の有名食品会社って誰がどう考えたって『ハ〇ス食品』だよな。他にある?『日本コカ・コーラ』でも『カルビー』でもましてや『永谷園』ではないだろw。 「本書には実在の…などが出てきますが,フィクションです。」とわざわざ巻末に書いてるところも怪しい,ってどこが怪しいんだっ!と著者風感想でまとめてみる。あ,すまぬ。 -
太郎とさくらは異父姉弟。さくらの実父が突然結婚式に現れて………と、普通の展開ならそこからひと悶着ありそうなんだけど、太郎が、血の繋がらないさくらの実父を自分のアパートに住まわせたり、最後には、さくらの夫が就職を世話してくれたり、なんだかんだとほのぼのとした展開に………。優しい余韻が残るところが、小野寺史宜ワールドの好きなところです♡
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6月-16。3.0点。
静岡出身で東京で一人暮らしをする主人公。
姉の結婚で帰郷する。母は離婚経験あり、姉とは異父姉弟。
なーーんとなく進んでいくストーリー。流されやすい主人公と、その周り。
姉の元父も何故か主人公の周りに。
サラッと読める。 -
暖かいな。とても暖かい人々だな。
人を許せるって事は、時間がかかるかもしれないけど、とても大切な事なんだな。
太郎、がんばれ -
20231219