英国幻視の少年たち4: ウィール・オブ・フォーチュン (ポプラ文庫ピュアフル ふ 4-4)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 136
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591154120

作品紹介・あらすじ

「幽霊が見える」中学生の鞠子は、ある老女との出会いをきっかけにイギリスへの憧れを募らせ、二十歳でとうとう渡英する。妖精を探した果てに見つけたのはグレンという名の青年。二人の運命は大きく変わる――。ほか、英国特別幻想取締報告局の幹部ハイド氏のパートナーであり、浮世離れした美貌を持つエルフ・エドワードの過去、幼少期のランスとの関係なども描かれ、少しずつ謎が解き明かされてゆく人気シリーズ第4弾!

<目次>
第1章 幻想の樹の下で
第2章 世界がこんなに穢れているから
第3章 ファム・ファタール
第4章 憐れみの悪魔
第5章 贖罪

あとがき


カバーイラスト:ハルカゼ

感想・レビュー・書評

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  • 鞠子とエドの過去が明らかに。
    鞠子がどーやって、魔女になったのかこの回でわかるのかと思ったけどそーではないらしい。
    エドの過去とランスも過去もキツく、そりゃ性格も歪むよねという感じ。
    鞠子も歯痒いというか、頑なでもっと方法があったただろうにーー。
    グレンの鞠子と同じ物をみたいという欲求はわかるなぁ。心が遠いと思えば思うほどその思いは募っただろうし。次作も気になる!

  • ①叔母マリとジェーン・ブラント
    ②叔母マリとグレン・バーンズ。
    ③エドワード・ノアとローレンス・ハイド
    ④ランス・ファーロング
    の物語

    ①マリは強いなと思った
    ②動きたいけど動けない。もどかしかった
    ③自分より劣った種族と生きる、ノアの葛藤が面白い
    ④子供らしいなとほほ笑んだ

  • こういう過去を知ってしまうと弱いんだよな私は、、
    とたんに親近感が湧き、ファンになり、応援したくなる。誰しも今の姿だけでなく、紆余曲折して生きてきた歴史があるし、そういう弱い部分を知ることで、より近い距離で彼らの心に触れ合えた気がする。

    不思議だな、作品中の彼らは実在しないのに、私なんかより人間味を感じる。心の機微ってすごく複雑なのに、それを表せる又は感じられる人ってそう多くはなくて、その1人である自分と比較すると、自分という物語を深沢さんの手によって語って欲しいと思ってしまう。

    就活しててめちゃ思った、自己分析と表現の難しさ笑

  • 英国幻視の少年たち第4巻
    3巻が書店になかった(売り切れ)ので泣く泣く4巻から読むことに。

    鞠子、エド、グレン、ランスの過去編+カイ視点の現在のお話。

    幻想的生命体を見ることはできても、親しくはなれないってものすごく寂しいことだろうな。グレンみたいになりたかったのに、と泣く鞠子が、1巻の鞠子とあまりにかけ離れていていい意味でびっくりした。鞠子は最初から強い人だと思ってたから。よく考えたらそんなわけないのに。この過去編で鞠子にもちゃんと人間らしい感情があったのだなあ(失礼)、と彼女への好感度がぐっと増した。
    あんなことがあって、ただひたすら待つしかなかった彼女とグレン二人ともが切ない。妖精の女王、こわいわ。

    あと、個人的に読んでてわあっと嬉しくなったのが、鞠子とグレンの二人でウィッツバリーに出かけた時に出会う妖精。鞠子を初めて避けないでいてくれた妖精……あれ、きっとスーだよね。だから鞠子はウィッツバリーに住むことにしたのかなあ、と思ったり。

    巻が進むにつれ、どんどん好きになっていくシリーズなんて珍しい。もうずっと読んでいたい。

  • ま、まりこさんが普通の女の子に!!!!

    なんだかすごく意外で、でも可愛らしく愛おしくて
    ほんと頑張って欲しいなと思った
    ハイド氏なんかも協力態勢に入るみたいだし、
    一応確定されたもののようだし
    頑張れまりこさん…

    チラッとスーも出てきて嬉しい
    我が心の癒し
    可憐な皿洗い

    エド少年はやはり、別れ際の父親の言動に、
    ピシャッと雷に撃たれたみたいな衝撃があった
    どこまでも高潔な種族
    でもそこに情がないかと言われたらそんなわけはなく
    思想は違えど我々と同じなんだなぁと夢想する
    エドの香り嗅ぎたい本当にお願いします

    ランスはほんとただただやるせない
    どこまで尽くしても諦められるような
    そんな一方通行さが
    通常の人間関係では一番怖いことだと思う
    こちらがどれだけ思っても、
    本人が生を蔑ろにしている虚しさ
    お願いだから近づくことや、心の中にいることを許して欲しいと
    この世界を手放さないで欲しいと
    繫ぎ止める何かになりたいと願ってやまない
    それはとてもつらい
    カイが友達になってくれて本当に良かった…

    またイギリスに行きたいなぁと、情景や背景や
    妖精さんのことを思いながらため息する
    イギリス人になりたい…

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著者プロフィール

小説家

「2015年 『Dear(ディア)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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