- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591154205
作品紹介・あらすじ
東京は浅草、浅草寺近くに昭和のはじめから存在する銭湯「明日の湯」。
三代目の三助は現役の大学生。失踪した父親のかわりに、
三代目として毎日番台に掃除にと、雑務に駆りだされる日々。
そのせいで彼女もできないし、就活はおろか、単位も危ない。
時代遅れの銭湯なんか継ぐ気はない――のに、口うるさいばあちゃんと、
天然ぶりがすさまじい母親と一緒に、仕方なく切り盛りしている。
何事もなくのんびりまったり暮らしていたい三助のもとには、しかし、毎日珍客が訪れる。
三助はしぶしぶ彼らの悩み解決に手を貸すことに――。
あたたかいお湯と人情が疲れた心と身体をあたためる、ほっこり銭湯ミステリー。
感想・レビュー・書評
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もう少しとんがったところがあっても良いかも?
と思うくらい読みやすく、穏やかでまぁるい物語。
2021年、区切りの登録90冊目。
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読みやすく一気読み。楽しめた。
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あっという間に読了。ほんわかしたお話でとても良かったです☆銭湯って行ったことないけど近くにあったら行ってみたいかも。しかし三助とは大胆な名前f^_^;とにかく嫌な人が誰もいないってとこがミソ、でも三助パパには呆れましたが結局は終わりよければ全て良し⁇なのかな⁇どうでもいいことなんですが、三木さんはサンキさんなの⁇ミキさんなの⁇と最後まで疑問でした。続編ないのかなぁ⁇
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東京の下町にある銭湯「明日の湯」の三代目三助の元に起こる騒動。
今流行りの「お仕事小説+日常の謎+恋愛要素」という作品のひとつでしょうが、実はお仕事小説としてもミステリとしても恋愛要素も今ひとつ中途半端な感じがするのです。だからと言って面白くなかったかというとそうではなく、とても居心地のいい作品だったのです。それは明日の湯という銭湯の心地好さに通じるものなのでしょう。
銭湯も斜陽産業の代表格のひとつです。だから現実として廃業する所も多くあります。存続を賭けて新しいアイデアやサービスを投入する所もあります。でもここで描かれる明日の湯は(もちろん経営が厳しいという描写があるけれども)そこをメインとしていないのですね。日々の営みとしての銭湯が描かれています。その中で起こる騒動と謎。まずは何をともあれ明日の湯自身の魅力を前面に書かれていたからこそ、居心地がよかったのかも知れません。
ばあちゃんが急に店を畳むと言い出した理由、不登校となった女子高生の気持ち、母の元に現れた謎の女性、脱衣所に忘れられた海外の少年、不意に戻ってきた父親。三助はその騒動にてんてこ舞いになりながらも、自分と明日の湯の関係を見出していきます。 -
下町のほのぼの話。時代遅れの銭湯を継ごうと決めるけど、そこにあまり危機感は無く、下町の人々に囲まれたゆるっとした日常が綴られていて、穏やかな感じ。
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2017.3.5.