([て]3-1)ビオレタ (ポプラ文庫)

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著者 : 寺地はるな
  • ポプラ社 (2017年4月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591154359

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([て]3-1)ビオレタ (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 寺地はるなさんをずっと読んできて、デビュー作にたどり着きました。
    不思議な雰囲気を持っている作品だけれど、デビュー作に帰ってきてから読むと、主人公の妙に、現実感がちょっと薄い気がしました。千歳さんのような人も、稀有な存在でしょうね。ここから、始まったのですね。

  • 婚約者から突然別れを告げられた妙は、菫さんに拾われて雑貨屋 ビオレタで働くことになる。そこで売る物は棺桶。行き場のない思い出や記憶を埋葬するための美しい箱。
    菫さんはそういう他人のものを一手に引き受けている。自分は埋めてはいけないもの=背負っていくべきものを持ちながら。でもそれは本当は菫さん自身ではどうしようもないほどのもので。妙との出会いで菫さんもまた救われたんだと思う。
    妙のお父さんが素敵な人。
    私の中では読み終えてしばらくすると忘れてしまうような印象の薄い物語だけれど、はっとする言葉がちりばめられている。
    装画 いわがみ綾子

  • 婚約者に突然、結婚を破棄された主人公の妙さんと不思議な棺桶を売るお店を営んでいる菫さんとその息子、元旦那を通じて、少しずつ自分の居場所を見つけなおしていくお話なのかな。

    妙ちゃんのネガティブ思考(?)、わかりたくないけどわかるわかると思ってしまうことがあちこちに。そして、そんなときに効く心のビタミンになりそうな名文もあちこちに散りばめられている。

  • 表紙が可愛かったので購入。
    妙のもやもやしたまま沈み悩む様子が、特別深刻ではないけれど少しでも「わかる……」と思ってしまうとしんどくて、早く浮上して欲しくて一気に読了。
    妙のお父さんとの名前の由来のやりとり、お母さんとのデパートでのやりとりの場面が好き。

  • 文庫化に際してスピンオフ的な短編が収録されたようで、その短編が好きだった。
    本編は、なぜだか主人公が好きになれず、そういう意味では読みにくかった。
    けど、小さな「棺桶」を売る雑貨屋さんという設定が面白く、登場人物達も濃いキャラなんだけど、それぞれに共感出来る部分があって、読みにくいと思った割にはどんどん読み進めていた。
    雑貨屋さんの商品や庭を丁寧に作り込んで、個性派俳優さんをキャスティングして、映画で見てみたい。

  • 題名の「ビオレタ」、作者も今まで読んだことのない作品。
    ちょうど手芸で小物を作成していた時だったので、表紙の写真で、手に取った本である。

    題名の「ビオレタ」は、Violetaで、すみれ(バイオレット)の意味と分かった。
    恋に破れ、自暴自棄の妙に、手を伸ばしてくれたのは、菫さんで雑貨屋さん経営。
    築60年の自宅を回想して作られた6畳ほどの店。
    不愛想な菫さんが作った綺麗な物、素敵な物の一杯詰まったお店で、働くことになった妙。
    行き場のないものを入れる美しい棺桶を売るちょっと変わった店であるが、ここで働くことに満足している。
    ボタン屋の菫さんの元の旦那さん千歳健太郎と、深い仲になるが、菫さんも、その息子蓮太郎共仲良く 生活を共用していくことになる。
    そして、幼馴染で、結婚した元の旦那さんの健太郎と菫さんの実家の島へ法事の為同行する妙。
    船酔いしながらも、そこは、妙を受け入れてくれていた。
    島から帰った妙は、店の草の生え放題の庭に花を植えることを菫さんに提案して、ヤマボウシの木を植え、ベンチも設置して、綺麗にする。
    この場所が一番良いと思える場所に。

  • 冒頭から含蓄ある言葉と共に印象的な登場。でもそれ以降は短い受け答えばかりで、思ったより菫さんの魅力を感じることができなかった。その人の持つ魅力に気づくのは毎日傍で共に働く人の特権なのかもしれないな。
    妙母の言葉、菫さん親子のエピソード、千歳さんの生い立ち…三者三様の母親像が砂地に水が吸い込まれるように胸底に沁みわたっていく。
    ビオレタの良い凸凹コンビになりましたね、短編「夢の種」で胸を熱くしながら心からそう思った。

  • 『ビオレタ』という名前の、雑貨と棺桶を扱うお店で働く菫さんと、婚約者にフラれて自暴自棄に陥りかけていた妙ちゃんのお話。

    何かハッキリしたもの、揺るぎなさを求める妙の気持ちはよく分かる。
    決まった栄光の道筋があって、そうでない今があるのは、揺れながら道を逸れてしまったからなのではないかと、不安になる気持ちがある。

    私は、千歳さんより妙の父親の穏やかさの方がずっと心地良かった。
    傷付いた娘と、こんな風に丁寧な距離感の取ることの出来る父親って素敵だと思う。

    壊れそうな心になんとか光を当てている、そんな危うさのある小説だった。

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