- Amazon.co.jp ・マンガ (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592117148
感想・レビュー・書評
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カーラ教授の描くお気楽な人たちは、疲れた心に何とも効く(近年のデジタルで描いたのはちょっとアレだけど)。某ヘビメタ雑誌の編集長もたしかお気に入り。
この本は最初のコミック集で短編を6編収録。のちのお気楽極楽ではなく、どの話ものほほんな登場人物による"恋におちる3秒前”のストーリーといったところ。仲が深まるまでの"たはは"な触れ合いが作者特有のユーモアセンスで描かれるので、少女漫画のストーリー設定でもおやぢがハマるのである。
作画技術のほか、所構わず喫煙したりすぐに主人公の女の子に触るお相手男性など、今読むとキビシい面もあるけど、話の設定・ユーモアのセンスは初期から自分の好みにしっくりくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2018.1.13市立図書館(次女)
次女、すっかり川原泉にはまってるなぁ、でもわたしもどれもはじめてなのでたいへんありがたい。
短編が6作。
・たじろぎの因数分解
・悪魔を知る者
・真実のツベルクリン反応(これがいちばん好みかな?)
・花にうずもれて
・空の食欲魔人
・進駐軍に言うからねっ!(ちょっと逃げ恥っぽい契約婚約の話、時代が時代なので、ゆるーいけど) -
初期はラブコメだった。それも年の差カップル。
志貴正和、1950年生まれの34歳。
笑うと花が飛び出すところは、大島弓子の影響か。 -
川原泉のコミックは必ず買ってた。今さら文庫買いなおすのもなあー
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川原泉初コミックス。収録作品は
・たじろぎの因数分解
・悪魔を知るもの
・真実のツベルクリン反応
・花にうずもれて
・空の食欲魔人
・進駐軍に言うからねっ!
川原泉の作品には頻繁に使われるパターンがあるんですけど、すでにこの一冊でほとんど出ている気がします。
・引っ越してきたお隣さん(悪魔・ツベルクリン・昔からだけど食欲魔人もお隣さん)
・両親の再婚でできた新しい家族(たじろぎ)
・すごく年上の相手役(たじろぎ・ツベルクリン・進駐軍)
ま、あと幼なじみ(悪魔・食欲魔人)とかもあるけど、とにかく積極的な恋愛からは遠いんですよね。
「たまたま」の出会い。しかも二度目の出会いに努力を要するタイプの偶然ではなくて、その後毎日苦労せずして顔を合わせざるをえない相手。
もはや怠惰といってもいいような、たなぼた的少女マンガ。
当時花ゆめにはパタリロに赤い牙、和田慎二とかもメインで載ってて、それもあってオタク系少女マンガってイメージがあるんですけど、そんな読者の中で川原泉が人気を得たのは、もちろん独特の哲学的ネームや不思議な展開もあるでしょうけど、この恋愛逃避志向にもあるんじゃないかなあと。
「花にうずもれて」はそういう意味ではいつものパターン色は弱いながらもお相手は家庭教師の先生。恋愛感情も限りなく薄いです。「好き」ってなる動機も弱いし、最後まで読んでも「あの子ちょっといいなあ」くらいの好意しか抱いていないように見えます。(幼い頃にヒロインの秘密を知り虐めていた、イトコの女の子の悪意がなければ、その感情すら出現しなかったと思われます)
でも、この世界では「ちょっといいなぁ」くらいで十分。おそらく主人公とそのお相手は、これを機につきあってその先結婚して、末永く幸せに暮らすんではないでしょうか。
男性と女性なんてそれでいいのかも。
婚活だなんて言葉の生まれた今の世の人に「手近なところでくっついて幸せ」というこの価値観がもっと広まればいいと思うのです。
あと初出見ると増刊号から本誌掲載へ進出していく様子も見えます。
懐かしい~vリアルタイムで全部読んでたし。
初めて買った少女マンガにジュリエット白書(まんがスクール受賞作)が載ってたんだよー。 -
だいぶ初期の作品なのであんまり絵がうまくない・・・。
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タイトル通り「食」がテーマ。
味噌汁をあんなに哲学的に描くのは川原泉だけ。 -
食べ物絡みの短編集
特に
「アップル・ジャック」
モデルのエリカさんと、自衛官の式部さんの話がおもしろい