- Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592126126
感想・レビュー・書評
-
この作品の中にある「舞台裏の魔術師」という話がとても好き。ゴシックでロマンチック。魔術師の母親の魂が転生した少女・クリスタルを見初めた青年アレイスタは、彼女をミュージカルの主役に抜擢するけれども、それは母親の復活をするための儀式のためで……という話。マザコンなアレイスタがいい。「オペラ座の怪人」をモチーフにしているかんじ。由貴香織里はゴシックな短編作品を書いてた頃は本当に好きで、本屋に一冊しか入荷しなかった初めてのコミックスとかも買ってたんだぜ……
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私の性癖を作った漫画。小学生の時に由貴香織里先生と出会ったことが私の未来を決定づけていた。
○残酷な童話たち
孤児の少女が貴族のお姫様に!?というシンデレラストーリー、の、はず、なんだが……。
森に吊るされた死体たち、人形に支配された不気味なお屋敷、立ち入ってはいけない蝋人形の館、妖精の輪に引き込まれ死ぬまで踊るしかない少女……などなど舞台装置が怖くて最高。
そしてなにより、母に囚われた殺人鬼が……癖なんだ……。
最後のシーンがあまりに悲しく恐ろしく美しくて。ずっと心に残ってた。
洋画で見たい……。
あと執事属性が好きになったのも由貴香織里先生のせいだなって読みながら思った。
○そのときティナは過去を見た
邪教の教会で少女が生贄に捧げられ、信者と警官たちの撃ち合いで教会は血の海に……ってほんとにこれ少女漫画か???
クトゥルフ神話TRPGで遊びたい。
他の作品もだけど、親和性が高いと思うんだ……こういうシナリオやりたいな……。
けっこう小さく話がまとまってる印象で、もうちょい長編で読みたかったな。
○舞台裏の魔術師
はい出た母に囚われてる殺人鬼〜!!!!!!好きなんだってば。1冊に2人もおるのおかしくない?ありがとうございます。
オペラ座の怪人がテーマになっているっぽいのも最高。
アレイスターがクリスタルに膝枕してもらうシーンめちゃくちゃ好き。だってあれつまりお母さんに甘えてるってことでしょう、大の男が。気持ち悪くて可哀想で悲しくて愛しくて大好き。
でも「私の母はこんなぬくもりはくれなかった」と言っているから、あの時点でクリスタルを母と同一視してるわけでもないんだよなあ。
彼にとってクリスタルは単に器に過ぎなかったのだろうけど、きっとずっと欲しかったぬくもりをくれたのは母ではなくクリスタルなんだよ。哀れだね。
『残酷な童話たち』と、この作品のラストが混ざりあって記憶に強く残っていて、この作品を初めて読んだ当時の私がこの2作を傷として抱えていたことが伺える。
○ブランシェ
飄々としてお金大好きでちょっと影のある詐欺師のリドルと、元貴族の少女だけどわけあって今は少年の格好をしてスラムで暮らしてるルカが、復讐の為に結託するお話。そんなん好きやろ。
これも、もっと長編で読んでいたい内容だったなあ。
いかんせん昔の少女漫画の短編で知名度ないけど、現代っぽくリメイクしたら売れそうな筋書きとキャラだと思う。 -
由貴香織里
-
オムニバス形式で読みやすい。
若干、絵がごちゃごちゃしてるなって気が… -
由貴さんコミックス化第二作目。
-
この人はきっと人間の負の部分を書くのがべらぼうに上手いんだと思う。死の残酷や、人間の身勝手さが見える。
-
短編集です。短い話ばかりなので読みやすい。カインシリーズとか天禁は続くからね。
-
20051207:読了