大奥 3 (ジェッツコミックス)

  • 白泉社
4.07
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592143031

作品紹介・あらすじ

三代将軍・家光と愛し合うようになった有功(ありこと)。やっと、かけがえのない想い人と居場所を手に入れた二人だが、歴史の流れはそれを許してくれない…。 2007年12月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 大奥第3巻、ついに春日の局が亡くなり、女将軍家光が誕生する。

    家光は有功と相思相愛ながら、二人の間には子ができない故に、他の男性と引き合わされる。
    徳川家を絶やさないためと割り切っているとはいえ、あまりに切ない。

  • 本巻の読後感を、どう文字にすればいいのか分からない。
    あえて言うならば、初めて読んだ手塚治虫「火の鳥」に似た感覚かもしれない。ただ、あんなに「鳥瞰」できる立場にはいられず、まさに目の前で、女と男が、母と父が、その生の感情をぶつけて(閉ざして)生きている。しかし、またそれが「歴史」になっているのだ。
    1巻で男女逆転世界をいきなり見せられて、2巻でその成り立ちが、そして本巻で実際にそのパラダイムシフトを乗り切った当事者たち(加害者でもあり被害者でもある)が語られる。
    世紀に遺る大傑作を、ぼくはいま読んでいる。

  • 無理やり「家光」にさせられた少女が、自分の運命を受け入れてその聡明さを発揮するまで。
    個を封じてまでも全体を考えなければならない立場の人は大変だね。
    なんだかんだで家光・有功編が大奥では一番ドラマチックだと思うな。

  • 有功の心の様がすごくよく描かれていると思う。象徴的なのは「他の男の子供を産んでも心には有功しかいない」という家光に、有功は母の強さを感じ、それを自分が与えられなかった寂しさをかみ締める。ちょっと話は変わるけど、今まで子供を持てない女性の側の話はいっぱいあったけど、子供を生ませることができない男の心理を描いた話って少ないような気がするので、斬新な気がした。家光が「心にはそなただけじゃ」と言えば言うほど、有功は寂しくなっていくのだろうなぁ(・_・、)。

  • 2011/05/09:コミックレンタルにて読了。

  • 家光の成長。そして女将軍の誕生まで。

  • この出島へのオランダ商館移転をもって日本の鎖国は完成する その日から有功は家光の寝室に侍る事を禁じられた 所謂一夫多妻の「ハレム」化を進めて大名家の統合を進めれば必然的に残った少数の大名家が所有する領地は広大なものとなり徳川家の脅威となってしまう_そして「家」を存続させる事が士農工商どの身分に於いても最重要課題であるこの国特有の事情故に_世帯数が極端に減少する(つまり多くの「家」が潰れる)事を意味する一夫多妻化は進まなかったのである その日の夜家光と長子稲葉正勝に見守られながら春日局は六十五歳の生涯を閉じた

  • ここまでの物語を読んで
    もう一度一巻から読み直したい気持ちと
    もっと先を読みたい、これからこの物語が
    どんな展開を迎えるのかを楽しみたいの気持ちに襲われる
    どっちも楽しい
    少しずつ少しずつ読むからこそ
    なんどもいきつ戻りつ
    そして自分の中に生き始めた物語のキャラクタたちが
    生き始める面白さ
    こんな時代はなかったのに
    どこかでみたことある時間が
    どこかでみたことある時代が
    よりこの世界へ突入していきたくなります

  • 有功と家光、幸せに過ごす事は時代が許してくれないのですね…

  • 家光との間に子どもができない有功…家光と心中することだけを望んで生きてたのに、家光が母になったことで「自分はもういらないのでは?」ってなっちゃうの辛過ぎる…
    家光には有功が不可欠なのに…

    お楽の方も悪い人じゃなかったのに、姫が生まれてすぐにあんなことになっちゃうとは…
    有功と似てる、って理由だけで連れてこられて閉じこめられて、あの最期なのしんどい
    有功もお楽の方も家光も、そして春日局でさえもそれぞれの立場や容姿に振り回されて、周りを振り回してきたんだなあ…

    ラスト、上様が"家光"になることを宣言した時めちゃくちゃ鳥肌立った…!

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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