秘密: トップ・シ-クレット (7) (ジェッツコミックス)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 928
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592145370

感想・レビュー・書評

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  • 『今助けを求めている被害者があなたのお子さんだったとしても
    同じ判断をしますか。』

    1から10までこの理屈が通るわけではないのは重々承知。
    それを全面に出し過ぎることを『公私混同』と呼ぶのも重々承知。
    ただし、その質問にきっちり向き合って考えて、ハッキリ自分なりのYES/NOを言えるくらいの覚悟をもって事に当たっている人がそう多くなさそうなのもどうやら事実。

    フィクションの中でのみ成立する胸熱シーンだと言われがちだが
    胸熱だと思うなら現実の世界でもやったらいいじゃない。




    ところで三好センセイが明らかに『バカな女』化しているのはどうしたらいいのでしょうか
    恋しちゃうと女ってバカになっちゃうの的なキャラに変更なの?

  • 出色の出来。
    死者の脳から記憶を掘り起こすという舞台設定をこれほど効果的に見せられるとは!

    作品は有名なある事件を下敷きにしていますが、それよりも「復讐の為鬼になる」と決めた犯人の、周到に練り上げられた復讐そのものが恐ろしく、おぞましい。しかし、その気持ちに到るまでの思いを考えるとやり切れません。どんでん返しと伏線の巧みさに唸らせられ、サスペンス色も強い上に、薪さんの正義感や自分の職務への誇り等等、無駄な頁は一切なく、現存完全な作品と言っても過言ではないと思います。
    グロもなく、絵柄で引かずに是非一読を。

  • オチはまあすぐ解ったんだけども、お話的にすごくよかった。他の巻も好きなのはあるけれど、特にこの巻のは面白かった。ただ、青木とまきさんはあんまり期待しない方向で見る事にしてる。輝夜姫で裏切られたから…

  • 清水玲子作品の中では「竜の眠る星」に次ぐ傑作だと思う。この薪さんと青木のコンビはジャックとエレナに通じるものがあるので、ある意味原点回帰的な。

  • 清水玲子著『秘密:トップ・シークレット7(Jets comics)』(白泉社)
    2009.11発行

    2017.3.5読了
     アニメで放送されていたらしい。死んだ人の脳を解析することでその人の記憶を映し出し、犯罪捜査を行う第九という警察組織の話。
     少女漫画という位置付けだが、話がものすごくシリアス。特にこの7巻は、外務大臣の娘が誘拐される話だが、最後の最期に全ての因果が跳ね返ってくる残酷な結末が待ち受けている。最後のシーン、薪室長の情け容赦のない罵言と酷薄な表情と言ったら……。薪室長の突き刺さるような怒りが読む者にストレートに伝わってくる。

    URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000010615352

  • この表紙の薪さんが一番カッコいい^^

    複雑に入りくんだ事件
    淡路の復讐がかなった瞬間

    何も知らずに生きてきた子供たちが真実を知った瞬間の気持ちを考えると
    大臣の罪の重さが分かる

  • <THE TOP SECRET>
      
    装丁/末沢瑛一

  • 心を鬼にして実行した誘拐事件。

    血のつながりよりも利権を重視する。
    ある意味、政治家っぽい。

    擁護の余地なし。

  • Case 7. 外務省大臣長女・千堂咲

    連載時から大分経っているので、未読のように楽しめた(笑)

    気になるのは、果たしてこの父親は、自分が「二回も見捨てた」実の娘に、自分が生物学上の父親であると名乗るのか否か?

    14年も慈しみ、そのために殺人まで犯した義理の娘に、自分は生物学的には他人である(他人と知っていたら殺人などしなかった)と伝えるのか?

    もし本人が口をつぐんだとして、
    事実を知る二人の母親は、娘に真実を伝えるのか?


    何も伝えないのがベストのように思えるが、
    なによりも「血」を重視しているようなので、遅かれ早かれ実の娘には「父」と認めてもらいたくて、言ってしまいそうな気がする。
    普通の流れだと、こちらの義理の娘には育ての父がいる訳なので、すんなりとは受け入れてもらえないような気も。


    ハッピーエンドにすることも、バッドエンドにすることも可能な終わり方。
    日本人的な思考だけど、まぁ、因果応報ということで、両方の娘を失うのが妥当かなと思ってしまうけど、物語としてはそれはどうかなとも思うので、
    結末を描かなかったのは正解。


    余談
    元大臣が妻と娘に会いに行かなかったことに関連して。
    咲が「父」に見せたかった雑誌などがビリビリに破かれており、泣いている。母親も泣いている。
    昔は「父が来なかったからかなー」とあっさり流してたけど、よく考えたら、それぐらいで雑誌破いて突っ伏して泣いて、母も泣いているのはおかしい。
    なぜか知らないけど、うっかり母が血が繋がってないことを言ってしまった?いやでも、それならショックは受けても、記事を破るほどじゃない。
    破るぐらいの衝撃なら「他人」「知ってたら殺人なんてしなかった」発言を知るぐらいじゃないと…、とは思うけど、あの短時間でその情報が伝わるには無理があるし、あそこに居合わせた人でそれを本人達に言うような人たちもいないはず(仕事で来てるし)。
    時系列で見ると辻褄が合わないけど、私はこれが作者のこの物語の「終わり」のヒントなのかなと思っている。

    あと、もう一つの、元大臣への「復讐」としては、仕掛けた方も確証はないけども未必の故意的な復讐として、「浮気されたと思い込めばいい(または、浮気されたことを知ればいい)」というのがあったと思う。
    個人的には、妻は浮気したんじゃなくて、精子の提供を受けたんじゃないかなと。元大臣は妻を「裏切り者」呼ばわりしちゃったし、これも本人に伝われば、結構な楔になると思うんだよねー。
    「別に隠すことないじゃん」って思うかも知れないけど、あの元大臣が、他人の子供を育てることに同意するとは到底思えないから、妻が隠す気持ちもよく分かるんだよね。



    特別編 一期一会
    薪が誰にメール送ったかが気になりすぎる(笑)

  • 画的なグロテスクさは低めだけど、ストーリーの残酷さが……MRIとか関係のないところでのことだから余計にしんどい。

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著者プロフィール

十文字学園女子大学名誉教授。桐朋学園大学(ピアノ専攻)卒業後、NHKラジオ幼児番組「ピッポピッポボンボン」、教育テレビ「ふえは歌う」などにピアノのお姉さんとしてレギュラー出演。現在は後進の指導をはじめ、朗読ミュージカルのピアノ演奏、雑誌等での音楽あそびやリズムダンスなどを発表し好評を得ている。

「2022年 『保育のうたあそび決定版-ワクワク☆春・夏のうた-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

清水玲子の作品

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