大奥 12 (ジェッツコミックス)

  • 白泉社
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感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592145462

感想・レビュー・書評

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  • 平賀源内の無念が、青沼の信念が、後世にて繋がった。

    遂に赤面疱瘡が、この日本を揺るがし、女性が将軍になったきっかけの病気に手立てが。

    なんとも印象的だった、平賀源内の死と青沼の死罪から時を経て、意志を継いだ者たちの執念がようやく実を結びます。

    それには治済のもと何もできなかった家斉の力添えがあってこそだったわけですが、まあ御台所が素敵なこと。
    命を懸けてのやりとりがね。家斉を救うんだけど、そこでもう御台への愛が途絶えちゃうのがね、この男の器といいますか、おぼっちゃんの限界なんでしょうね。
    そこからまめまめしく愛を育んでほしかった。
    でも、そうなれないのが男性なのかなあ、とも思ったりしました。

    高橋景保の、その最期の説明を見て、ああ、いたなあこの人!と歴史の教科書の記述を思い出したわけですが、こういう教科書では1行に表される人の人柄、人生を活き活きと伝えてくれるマンガであり、小説でありというのは本当に素敵な世界だな、と思わされます。

    次巻13巻は2016年初夏発売予定。5月かな。
    これはどうも、15巻では終わらない気がしてまいりました。もっと読みたいですしね。

  • ついに、治斉が死んだ。

    もうこの人だけは許せない、と思い続けてきたけれど、ふさわしい最後でした。
    ある意味でのサイコパスだったのかな、と。

    定信の元気なさまも見れたのもうれしいところ。

    ただ御台所と家斉のことは残念だったなぁと。
    家斉は悪い人ではなかったのに・・・。弱いだけで。

    さて、いよいよ幕末。
    次巻では阿部正弘と、多分慶喜が出てきますね。
    篤姫役も?楽しみです。

  • 治済退場。赤顔疱瘡が克服される。
    家斉の厳格な姿勢はテレビではなかったところ。

  • 家斉は母治済に気付かれないように、熊痘接種の整備を支援する。気弱に見えて実は気概がある。
    どんどん肥えていく治済が怖い。
    この巻の見どころは、御台と志賀の結託。ややドラマ仕立てが過剰だが、まったく見破れなかったし、面白かった。
    そしてついに熊痘接種が成功し、赤面疱瘡を恐れる必要もなくなった。黒船来航にぎりぎり間に合ったりー。
    将軍は男子家慶、女子家定と受け継がれる。
    家定がなぜ女になったのかはまだ明らかにされていないが、ハリスとの対面シーンなど、なんとなく見えてきたぞ。

  • うーん,母の愛は強い.

  • まいったなァもう…泣きどころ満載ですよ…。悪者がやっつけられて一件落着! な展開の方が好みなんだけどなー。現実ってこういうものよね。
    …って、思っちゃったじゃん(笑)。
    実は本当は、こういうことだったのかも、ってちらっとでも思ってしまえるような、上手い辻褄合わせを所々でしている点が、なんとも小憎い。中盤からは、鼓動が異様に早くなってしまって、読み終えるのが先か不整脈で倒れるのが先かとまで思ってしまったわ。まだ連載続いているのよね。嫌だなー、結末を読むまでは死ねない作品が、また増えてしまって。(2016-04-06L)(2020-04-01L)

  • 年をとった黒木たちがようやく報われる…かも。というお話。

  • 11代徳川家斉編。10代将軍治済の肥大化した権力欲に翻弄される人々の描きつつ、赤面疱瘡撲滅のための取り組みが進む。日本が元の形にもどりつつある中で黒船が来航し、次巻へ続く。
    幕末に入って物語もいよいよ佳境へ。あと2、3巻で完結ぽい雰囲気。どういう着地をみせるか。

  • 赤面疱瘡ひと段落。
    帯通り、衝撃の結末だった…
    母は強し。って感じ。

    だんだんとしっかりして行く家斉は頼もしかったけど、最後の最後で日和ったので、かなりビックリした。
    マザコンって根深いのね。
    それに対して、御台と滝沢の強いこと…

    しかし、家斉はなんで強硬になったんだろう?
    御台を信頼出来なくなって、若い側室を作りまくったのは理解できるけど、気が弱くて優しかった家斉が、あんな風に豹変したのが分からない。
    国政に目覚めて、国を守るためには手段を選ばないってこと?

    基本将軍家の話だし、それ以外のところでも、様々な形の母子が出てくる。
    純粋に子を想う母もいれば、子を利用したり、子に幻想を抱いたり…
    母子って、男女関係よりも、更に生々しい関係な気がする。

  • SF歴史大河マンガの白眉。設定のための方便かと思われた、あの病との闘いもついにクライマックス。次巻も歴史の転回点。

著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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