自殺島 17 (ヤングアニマルコミックス)

著者 :
  • 白泉社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592146377

作品紹介・あらすじ

仲間の中でひとり、前を向けず悩むリョウ。その孤独を、あの男が見逃すハズがなかった…。幽閉されたカイの暴走により、次々と倒れゆく仲間たち。最大のピンチを迎えた時、セイは──。生きる意味を問い続けてきた彼らの、結末を見逃すな!自殺未遂者たちによる、極限サバイバルドラマ遂に完結!!
2016年10月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 全17巻

  • 自殺未遂を繰り返した市民たちが政府の力によって離島に流されて強制的にサバイバルさせられる話だった。死にたがりの主人公が島内での出会いと別れを通し、成功体験を得て自信を付け、生きたがりに成長していく過程は確かに“サバイバル極限ドラマ”だった。中でも、主人公が学生の頃に得ていた弓矢の知識を鹿を狩るために使って初めて命を奪って食すことの残酷さを学んだ描写、元麻薬常習犯のライバルキャラクター・サワダとの対戦で盾として使われた裸の女体たち、誰とも共感できないキャラクター・カイが印象的だった。娼婦だったナオが出産に成功したことにより生を実感して、初めの頃のリーダーだったリョウがカイに殺されて死を目の当たりにしたことで、自らの命を放り出すことに残虐さを覚えた主人公らが自殺をしないことを選んだ描写“命のバトン”は安っぽさがあった。自殺島がイキルの島となって不登校児や自殺未遂者の社会復帰の場として使われる展開は綺麗事すぎたが、島でガイドとして生きることを選んだセイの表情が幸せそうだったから和んだ。

  • みんな色々な心の傷があってゾクリとする漫画だった
    人を傷つけることに抵抗があったりなかったり
    心理描写が上手く描かれている

  • 奇を衒うことのない、いかにも普通の終わり方。

  • 全巻通読したので、星は全巻まとめて。間違いなく感動したり、心からぞっとしたりと、心が動いた。鬼気迫るサバイバル感と、命について真正面から取り組んだ作品。難と感じた部分も少しあるけど、あまり言う気になれない。

  • これで完結。
    謎は続編でとか、謎を残したありがちな引っ張り終わりでなくてとてもよかった。

    死ぬこと、生きること。
    簡単そうでどちらも難しい。
    いろいろ考えさせられた作品だった。

    死にたくなった時、この作品をもう最初から一度読みたい。

  • 完結

  • 完結

  • 死を求める気持ち 生きる力を求めどんどん変わっていくオマエを オレは…答えを持って…いける…いけるんだ!!! 物語に自分を重ねて同調していった 自己肯定 静かになったこの島を見渡し充足して僕は死ぬ 落伍者 殺意 先住さん 家畜じゃあるまいし…どいつもこいつもクックックッこの島で獣のように殖えるつもりか⁉︎ 愛だ命だとかたいそうな事を言っていても結局交わって殖えるだけの下等生物と変わりないじゃないか! 何だろう…いつもの静かな海だ 囮か…!!! 救世主 内臓を貫かれたら…助からないリョウも死んだだろ? 何故…何故…か それこそ僕が思ってた事…さ 生まれてからずっと…ね 僕は…人の気持ちが…わわから…ない 君らが…素晴らしい…と思う事 喜び…悲…しみ 全く共感出来ない…信じられないかもしれない…が 僕のような人間はかなりの数…いるらしい だけ…ど…グハッ!変わ…れるかも…と思っていた 深く心に傷を負った人間達の間なら自分も変われるんじゃないかと…皆は…生きる為に生きる暮らしの中で素晴らしいものを共有し変わっていった しかし僕は…変わらなかった そんな時僕の…中でなっ…何かが…生まれたんだ おいて行かれた劣等感が変質した殺意だよ ぼ僕は…夢中になった…!時には直接手にかけた事も… もういい…カイ 聞いてくれ!セイ…僕は君らを一人残らず殺す事で全否定し一人きりになった静かな世界で死のう…そう夢想すると心が穏やかになった そしていつしか''そうしよう''と決意したんだ セイ…僕やサワダのような人間が現れたらまた殺すのか? 殺…す? 殺す殺さないなんて始めは考えもしない 僕はリヴを守る為に全力を尽くすただそれだけだ …何故…泣く…んだ…君が… わからない ただ悲しいんだ…君が死ぬのが… おかしな…話…だ 僕は…リョウを殺し…君ら…も殺そうと…僕らは 殺し…合ったんだ…ぞ…ザザァァァ…一つ君らと共感出来た事がある この島の夕日は美しいよ それは…本当だ それ…は!僕に…も わ…か… 経緯はわかんねぇけど…よ なんだかそいつ…あんたを待っていた感じがする…よ 殺られたって顔じゃねぇぜ…どう見てもよ 終わらせてもらってホッとした…そんな顔だ 死斑 社会復帰プログラム 生きている事。この貴重な時間は限りがある。数々の奇跡と人々の助けによって私達に与えられた時間だ。それを時に私達は忘れている。 森恒二

  • 人それぞれの答えがあり、またそれを見つけられるとも限らない。
    一言で言うと、変われる者と変われない者の話。
    凄く極端な事を言えば、実は死と生って言うのは紙一重って事にひょっとしたら気づかされるかもしれないかもしれない作品。

  • ついに完結!16巻と同時発売で2冊まとめて読みました。
    最後は結構あっけなかったなという気もしますが、なぜ生きるのか?というテーマを考えれば、良い結末だったんんじゃないかと。

  • 落ちてる「リョウ」は「カイ」とエンカウント!
    で、
    「カイ」を開放してしまう!
    で、
    「カイ」が「リョウ」刺す!
    ここまで来てまだ死者を出しますか自殺島?!
    「カイ」がリヴを人質にして逃亡!
    つか、
    「リョウ」答えをもって逝けることに・・・。
    なかなか、
    答えは出せないし得られないなか、
    持って逝けるだけ幸せだったかもね!
    安らかに!
    そして、
    「カイ」を「セイ」が追いかけるのですが、
    「カイ」の逃げ方が完璧な!
    で、
    「カイ」vs「セイ」ですよ!
    しっかし、
    ホーリーランドの時もそうですが、
    明確な「殺意」を前面にだしてきますね!
    心からの感情や意識ってものは生きることに必要ですかね?
    必要なんでしょうね?
    穏やかな日々だけを味わいつつ逝けないかしらね?
    でも、
    確かに激しい感情を経験してないと穏やかさって味わえないものかもしれないね。
    それが人間か!
    と、
    思うときもあるわ。
    で、
    そんなところに「先住」さんが現れる!
    この戦いは負けれないからね!
    「先住」さんの手を借りて「セイ」が「カイ」を殺す決意と狩りを行う!

    あらゆる意味で生きることは殺すことかもしれないけど、
    自分の生き方をしっかり持って生きて行きたいですな!

    最後は、
    島が解放されみなさん普通に生活できるようになりました!
    めでたしめでたしで終わるのですか、やっぱり。
    「セイ」と「リヴ」の息子さんは「リョウ」なわけですなぁ。。。
    つないでいけよ命のバトンですな!

    自殺島は終わるけど、
    ひょっとしたら「先住」さんたちの話しになるのかな?
    関係した話が始まるらしいから楽しみな!

    作者の言葉から。
    人の気持になって考えようって、
    実際には無理です。
    人は人なんですから、
    他人になって、他人の気持ちを考えてなんてありえません。
    「私にもわかるよ」なんて言えません。
    ゆえに、
    自問自答し自分の、自分なりの「答え」をしっかり出さなきゃいけないのです。
    その、
    手伝いは、
    占い師にもできると信じて占ってます。

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著者プロフィール

東京都出身。代表作に『ホーリーランド』『自殺島』『デストロイ アンド レボリューション』など。

「2023年 『創世のタイガ(11)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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