- Amazon.co.jp ・マンガ (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592198161
感想・レビュー・書評
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三編収録、珠玉の作品集。どれも薄暗く重いテーマを扱っているが、結末には光が射している。羅川は「救済」を描く作家だ。しかし赦しを描くためには、罪もまた描かれる。好きになった相手の過去の"罪"に直面する女性、未成年の少年の倒錯趣味を助長し、相手の年齢を知りながら共犯者となった女性の"罪"とその幕引き、そして犯罪者である男が民家に押し入り子供たちを連れ去った"罪"…最後の作品が一番消化に苦労し、胸につまった。(冒頭の一編は、イギリス映画「BOY A」でも同題材が扱われているので、おすすめはしない映画だけど見てほしい)
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葦のお話と双子のお話は雑誌で読んでいたが、どうしても再度読みたくなってコミックス購入。カメラマンの女の人のお話は読んでいなかったが、すごく好きだった。
でもやっぱり一番心に刺さったのは双子のお話。最後の方の恭一の語りが痛い。台詞だけでなく、コマ割や絵でもぐさぐさ刺された。羅川さん、さすがとしか言いようがない。
もう何度も読み返してます。ずっと読み返すと思う。 -
「罪」をテーマに描かれた3篇の漫画が収録されています。人の持つ強さや弱さ、心情の揺らめきを、十二分の画力と綿密に組み立てられた構成で描かれています。人の持つ罪とは何か、そもそも罪とは何であるのか、たくさんのことを考えさせられる作品です。
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「そもそも罪とは何であるのか」
意味深い作品なんですね、羅川真里茂って読んだコトがないので、チェックしておきます。。。「そもそも罪とは何であるのか」
意味深い作品なんですね、羅川真里茂って読んだコトがないので、チェックしておきます。。。2013/01/15
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2013/01/15
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双子と逃亡者のお話が一番好き。
泣きました。。。
重いテーマだけど、希望のあるラスト、心に残りました。 -
3話ともすごく切なくて美しい話。
3話目は子供がいるからか、すごく泣けた。
ずっと手元においておきたい一冊。 -
まさに「真里茂」ワールド♪ テーマは罪ですけど、半夏生は罪なのかしら? 確かに条例の件はあるけど・・・。人々の怖さと優しさと、強さが眩しい。
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本棚整理で再読。
殺人者、未成年淫行、虐待。罪をテーマにした、秋と夏と冬の3中篇。
うかつには手に取れない、重い物語。
それぞれのキャラクターたちに朝が来るお話、と思うけど、一話目の「葦の穂綿」は朝が来るというより「混濁の闇がいつか朝日に溶け出すように」と祈るお話。
それぞれ、大人が子供を守ったり守れなかったりしている、という視点を持たされている。
いい話だとか感動するとか、そういう簡単で安っぽい言葉では語りたくない。
>どうか 彼の歩む道が
>ただ穏やかに
>穏やかに
>穏やかであればいいな…と そう願っています