夜毎の指先/真昼の果て

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 134
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592710639

感想・レビュー・書評

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  • カバーの色合いに惹かれて購入し、内容にショックを受けて売り払ったが、また買ってしまった。
    倒錯した恋愛を描き続ける作家さんだが、そのまなざしは冷静である。異性愛者は相手が自分と違う、というだけで、自分は他人と分かり合えている、つながっている、という安心感を得ている。では、同性愛は?近親相姦は?と、展開していくと、次第に恋愛と自己愛の区別がつかなくなる、しかし、それは程度問題で、同性だろうが身内だろうが、他人は他人なのである。それなら一般的な他人を愛するように愛せるのだろうか。などと作者が考えているかはよくわからない。

  •  以前から好きな作家。
    かわいい絵柄で、ちょっとアブノーマルな題材を好む作風。
     エッチシーンはないが、エロチック。
     基本何も進展せず、結論も出ない、同じところで足踏みしているような恋愛話が3点。

    ・真昼の果て
     幼馴染の3人、男A、男B、女。
     男Aが女に告白すると、男Bが男Aに告白。男Aはこれまで通り3人で仲良くありたいと思うが。

    ・夜毎の指先
     思わせぶりだがタイトル詐欺。
     二十歳の姉と十七歳の弟。
     姉が弟に告白。
     弟も姉が嫌ではない。
     だが踏み出せない。 
     片方が踏み込むと
     片方は引く。
     もう片方が思い直すと
     もう片方が引く。
     一緒にいる時間は長いが
     二人きりの時間は短い。
     家族だから。
     どうなっても
     家族であることは変わらない。

     最後の姉のセリフと
     最後のコマがとてもいい。

    ・どうせまた朝が来るから
     女と女。
     結婚して初めて先輩の女性に
     告白する事が出来たOL。
     一晩のガールズトーク。

     この人しか描けない、言葉にできない 
     雰囲気がとても好き。

     ライオリ連載の母と息子のも
     単行本になってほしい。

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