蟹に誘われて

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 771
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592710684

感想・レビュー・書評

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  • 世界をあるがままではなく細部を覗いてそこから生み出す漫画なのだと思った。非日常と日常が混ざり合い不思議な雰囲気を醸し出している。ユニークで登場人物が可愛い。

  • フェアで店頭にあった試し読み冊子を見て購入

    表題の「蟹に誘われて」が短いながらあまりにインパクトがある。
    書き込まれた背景に対しやたらふわふわした人物たち。なんだか色々とオカシイのにそれを当たり前で通す世界観。

    雑記の「気配」と「細分」にあるように「過去と客観」はハッキリしているけれど、「現在と主観」はふわふわしている様を表しているように思える。

    知ってそうで知らないこと、わかってるつもりでわかっていないこと
    ぼんやりと、しかし確実に世界観に引き込まれていく。

    特に印象に残ったperfect Sundayは、準備・前日の無限の可能性の中の決して実現しないが、必ず存在する理想に対する期待と高揚感から
    取り返しのつかない後悔と絶望感に叩き落としてからのあの気持ちの良いラストに着地させた傑作。

  • 不思議な世界観!!
    すごくすきだーーー

    "THE PERFECT SUNDAY"
    が好きだなあ。
    明日は日曜日。
    どんな最高の日曜日にしようかな〜。

  • 書き込まれた風景と、ゆるくも表情豊かなキャラクターが、夢の中のような現実っぽくもあり非現実っぽくもある不思議な雰囲気を生み出している。
    犬とか魚、イルカ、幽霊がキュートです。
    innovationは、衝撃でした…
    それから、動物黙らせ器にも衝撃…。
    世俗的な漫画ではなく、雰囲気やただようシュール感が魅力だと思います。
    値相応のものかは個人の判断ですが、個人的には借りて読むより、本棚にあったら嬉しい漫画。

  • 「計算機のこころ」で計算機のイルカが戻ってくるとこがとても好き

    「方彷の呆」はホラー(怖くない
    たまげる=魂消る ってホントかなと思ったけど今コレで打ってみたらちゃんと候補に出てきてさらに魂消たw

  • panpanyaさんの作品『蟹に誘われて(2014)』を読了。2022年”本”(漫画)139冊目。

  • ■蟹に誘われて (2014年4月、以後すべて白泉社)2冊目
    カニに誘われて
    わからなかった思い出
    魚の話
    innovation
    地獄
    パイナップルをご存知ない
    池があらわれた話
    方彷の呆
    大山椒魚事件
    decoy
    気味
    TAKUAN DREAM
    二〇一四年一月三一日の夢
    甲斐
    不穏な日

    THE PERFECT SUNDAY
    計算機のこころ

    短編と中編がいい具合に混ぜ合わされている。
    気づきを描く短編と、気づきが連続することで日常がぐにゃる中編と。
    85ページの「バス停/などない」という張り紙が怖い。

  • 『グヤバノ・ホリデー』『枕魚』そしてこれ、3冊読んだ。
    個人的には『枕魚』ダントツ。
    これもいいけど『枕魚』に比べるとちょっと薄味だった。いや、これも十分名作で、『枕魚』を読んでなければ、傑作!と思ったと思う。
    でも、絵柄も内容もすごく好きだ。 「魚の話」「innovation」「方彷の呆」「計算機のこころ」
    『グヤバノ・ホリデー』にも宿題が終わらない話があったけど、宿題片付けマシーンがあったらいいのに、という大抵の宿題嫌いな子どもなら考えるアイデアを、このように大人になってから不思議なマンガに昇華させるのも才能だなあ。
    山椒魚可愛かった。
    読んで面白いだけでなく、絵の技術も素晴らしいし、他の本もそうだったが、カバーを外すと別の表紙があって、ブックデザインも凝っている。これで1000円は安いと思うなあ。

  • 本屋でなんとなく面白そうだと思って買って、1年以上放置してたのを今更読んだら面白すぎてめっちゃ笑った、最高だった。
    駅前商店街駅を彷徨う話と計算するイルカの話が好きだ。夢を見てるみたいな漫画ばっかりで楽しかった。テトラポットの公園行きたい。

  • 表紙の文が小説的で気に入りました。
    現実のようで現実ではない何処かズレている世界観が素敵。
    シンプルに描かれる登場人物やリアルで不思議な背景は読んでいると物語に引き込れる。
    各話の後に著者の現実世界で感じたことが書かれているが私も昔同じようなことを考えたなと思いちょっと親近感が湧いた。
    他の単行本も読んでみたい。
    ちなみに短編集だが全てが魚介類の話というわけではない。

著者プロフィール

漫画家。作品集『模型の町』『魚社会』(白泉社刊)ほか。ホームページ https://www.panpanya.com/

「2023年 『代わりに読む人1 創刊号 特集:矛盾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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