- Amazon.co.jp ・マンガ (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592711292
作品紹介・あらすじ
表題作はじめ「制御についての考察」「通学路のたしなみ」「かくれんぼの心得」「担いだ縁起」等、著者ならではの描写が輝く20篇。日記も併収。
2018年1月刊。
感想・レビュー・書評
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とても居心地のいい本だった。心地良いとは違う、読んでいるとどこか安心できる感覚。
「かくれんぼの心得」で主人公の女の子が優れた隠れ場所を発見するのだけど、女の子があそこにいる時の感覚と同じかもしれない。この作品に身をゆだねている時のなんとも言えない安心感は。
これから先なんどもこの本を開きたくなるときが来るだろうな。おそらくは現実から逃げたくなった時とか、自分や他人の感情に嫌気がさした時など。
そういう時、この物語たちは拒むことも無理に包み込むこともせずに、ただ変わらずここにあり続けてくれて、一時的ではあるけれど自分はそれに救われるのだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
panpanya作品やっぱり最高! 「二匹目の金魚」が特に好き。屋台の巣がある地下に降りていくところとか相変わらず好きな感じ。「春の導き」もいい。みんなが並ぶ列に同じようにならんで虹色のビニールシートを買う。意味もわからず公園へいくと友人がいて、隣にシートをひく。きっと色とりどりできれいだろうと思う。「かくれんぼの心得」もよい。いいかくれ場所を見つけてもそこから出たらその場所はもう使えなくなる。哲学的やなぁと思う。panpanya作品は日常を描いていてもそこはワタシのいるこの世界とはすこーしだけ違うように思えるのがいい。感じ方が違うだけなのかもしれないけど。
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「かくれんぼの心得」はほんとに考え方にハッとさせられた
それからというものの「季節の過ごし方」はなんか昔ちらっと同じようなこと考えたことあったな〜とか「担いだ縁起」はシュールすぎるけどおもしろいな〜とかどの短編をとっても考え方が斜め上をいっている
こんな考え方日頃からできていたらめちゃめちゃ羨ましいと思うくらい
ほかの短編も集めよう -
かくれんぼについてあんなに考えたことなかった、、笑 今からでも見つけてみたいな〜
小学生なのに会話がおじさんなのよ笑 -
此れまでの作品と比べて不明瞭で不条理な世界観から角が取れてマイルドなストーリーになっており読み易い。主人公は此れまでと同じなのだが、主人公が小学生になったせいかその目線から日常に潜むもの隠れている疑問や風景に焦点をあててる為か此れまでの夢のような世界で彷徨う不可思議な体験というよりノスタルジーを想起させる追憶させる擽る気持ち良さが何ともよい。
この非実在性/実在性の合間を揺蕩う心地良い不思議さと地続きに存在するであろう日常が良いのであろう。好き。 -
panpanyaさんの頭の中はどうなっているのかしら…と毎回思う 日記を読んでいても些細なことをよく観察して考えていたり、塀の穴みたいなところの写真を集めていたり
かくれんぼのお話が好きだった かくれんぼについてあんなに考えたことなかったから かくれんぼの遊び方に深みを感じた…
あと毎度のことながら装丁が素敵 -
なんばにスタンダードブックストアがあった時に買って積読してたやつ、やっと読んだ
ちょっとわかるな思考とかちょっと不思議な雰囲気めっちゃ好きやった
あと紙がいい -
panpanya先生の作品集2作目。
特典ペーパー付。
なんとなく‘街’そのものを考えるような、そんな話が多いように感じた。『蟹に誘われて』の時は幻想というか不可思議な話が中心だったのでこちらの方がとっつき易い分、醍醐味感は薄いような気もする。見当違いかもしれないが。
『メロディ』『小物入れの世界』『知恵』『開発』『許可』『シンプルアニマル』が好き。
(追記)星5かどうするか悩む微妙なところだったので評価無しに変更。面白いんだけどもう一歩というか。
1刷
2021.4.18 修正 -
神