つみきのいえ

著者 :
  • 白泉社
4.23
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本棚登録 : 2741
感想 : 367
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592761310

作品紹介・あらすじ

うみのなかにわすれものをとりに。せかいじゅうのこどもとおとながかんどうしたアニメをさくしゃふたりがえほんにしました。アヌシー国際アニメーションフェスティバル最高賞アニメの絵本。

感想・レビュー・書評

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  • ブクログさんの”大人になって読みたい絵本”でお薦めされていた絵本。

    短編アニメーション「つみきのいえ」はフランス・アヌシー国際アニメーションフェスティバルにて最高賞にあたる”クリスタル賞”、”こども審査員賞”、広島国際アニメーションフェスティバルにて”ヒロシマ賞”など多くの賞を受賞。




    以下、ストーリーをネタバレで最後まで書きますので、これから読まれる方はお気をつけください。




    うみのみずが ゆかまであがってきてしまう まちのいえにすんでいる おじいさん。
    みずがうえにあがってきて、すんでいたいえが みずのなかにしずんでしまうと、そのいえのうえに あたらしい いえをつくります。
    こうして、まるでつみきを なんこも なんこも つみあげたような いえが できてしまいました。

    むかし このまちに すんでいた たくさんのひとは みんなひっこしていってしまいました。
    けれども おじいさんは ぜったいに このいえに すむのを やめませんでした。

    あるひ あたらしい いえをつくっていた おじいさんは だいくどうぐを うみのなかに おとしてしまいました。
    おじいさんは せんすいふくをきて したのいえにおりていきました。

    3つしたのいえは ずっとまえのはるのひ おばあさんが なくなったいえでした。
    おじいさんは もっとしたのいえへもぐり もぐるたびに むかし そのいえに すんでいたときの ことをおもいだしました。

    まごたちがやってきたカーニバルのひ。
    うえのむすめが「はなよめさんになった」いえ。
    かっていた ねこが いなくなった いえ。
    おじいさんと おばあさんに さいしょの あかちゃんがうまれたいえ。

    どのいえも おもいでが のこっていました。
    いちばんしたの いえは ふたりがふうふになってくらしはじめたいえでした。




    便利な土地に住むことより、家族との思い出を大切にしているおじいさんの話。
    レモンイエローのあたたかい色合いの絵本です。

    思い出は誰にとってもかけがいのない自分自身と家族の歴史なんですね。

    もし、自分が死んだあと、自分のことを思い出してくれる人は何人いるだろうかと考えてしまいました。

    • まことさん
      ほん3さん。こんにちは♪

      ほん3さんは、この絵本のアニメを見られたのですね!
      出版されたのが、だいぶ前みたいだから、何年か前になるの...
      ほん3さん。こんにちは♪

      ほん3さんは、この絵本のアニメを見られたのですね!
      出版されたのが、だいぶ前みたいだから、何年か前になるのかな。
      私も、そういうチャンスに恵まれたかったなあ。
      再放送してくれないかな。
      セリフのないアニメだったのですね。
      一体どんな感じだったのでしょうね。
      観てみたかったです(*^^*)。
      2022/11/05
    • まことさん
      ほん3さん♪

      ありがとうございます!
      明日、PCでYouTube探してみてみます。
      絵本とアニメ、どちらがよいのかな?
      楽しみです(*^^...
      ほん3さん♪

      ありがとうございます!
      明日、PCでYouTube探してみてみます。
      絵本とアニメ、どちらがよいのかな?
      楽しみです(*^^*)。
      2022/11/05
    • まことさん
      ほん3さん。おはようございます♪

      わざわざ、調べてくださってありがとうございます!
      今、Amazonプライムビデオで視聴しました♡
      ...
      ほん3さん。おはようございます♪

      わざわざ、調べてくださってありがとうございます!
      今、Amazonプライムビデオで視聴しました♡
      よかったです。
      なぜ、おじいさんが、あの家に住んでいるのかとかは、絵本のほうが説明があってわかりやすいと思いましたが、アニメの方が、セリフはないけれど、やさしい音楽があるせいか涙腺がゆるみました。
      10分ぐらいでしたが、最後はジンときました。
      今日は朝から映画鑑賞ができていい、一日になりそうです。
      2022/11/06
  • おじいさんが住んでいる家は、海の上にある。
    水が上に上がってきて家が沈んでしまうと、その上にまた新しい家をつくって…
    こうして、何個も何個も積み上げた家で、ひとりで住んでいたけれど、またまた海の水が床まで上がってきて、新しい家を作らないとならないと…と。
    海の中に大工道具を落としたおじいさんは、慌てて潜って探したら…
    思い出が、たくさん詰まった家が次々と…
    この家に住んでいたときは…と懐かしい風景が目に浮かんでくる。

    積み重なって、積み重なって、そのたくさんの思い出とともに新しい家に住むおじいさんの笑顔は、最高だった。
    海の上なのに暖かな温もりを感じる色の絵本。
    その理由がわかる。
    おじいさんの家族の思い出は、とても楽しくてあったかくて最高のものだったから、ほっこりさせてくれる優しい絵となったのだろう。





  • 勝手に始めた「人気の絵本の特徴を見つけよう」の試み21冊目。

    タイトルも耳馴染みのある有名作品なので、聞き慣れているだけなのか、幼少期に読んだことがあったか、正直記憶はあやふやなところ。
    改めて読んでみたら、なるほど、とても素敵な作品。
    奥さんとの離別、子供の巣立ち、そして、水面上昇という環境で、周りの住民も引っ越して行ってしまった中、たった一人で家を積み上げていくお爺さん。
    潜水しながら過去に住んできた家とその家に結びついた記憶を回想していくシーンは、懐かしさ、寂しさ、切なさ、温かさ…いろんな感情がもみくちゃになり、不思議な感覚。
    イラストも温かさが感じられて個人的に好きなタッチ。
    おすすめです!

  • 6歳の娘が、冬休みの宿題で読んだ絵本。宿題では、読んだ本の中でお気に入りの一冊を選ぶ欄があり、十数冊読んだ中でこちらの絵本を選んでいた。

    この絵本では、過去の記憶を遡ることを、深海へ潜っていくことと重ねている。
    最後のページのおじいさんの表情は、おばあさんとの幸せな記憶があるためか、一人暮らしであっても幸せそうである。
    つみきの家の土台となっているのは過去の思い出の家。現在は過去からの積み重ねであり、おじいさんのように家族の温かい思い出が詰まった家は素敵。

    レビューとは関係ないので、以下は削除するかもしれませんが、今年1年間もブクログにはお世話になりました!そして、いつもフォローやいいね、皆様ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

  • おじぃさんの愛に、涙腺が緩んだ。



    離れたくないんだね、、引っ越した方が楽なのにね。


    男性の一途な愛情ほど素敵なものはないなーと最近感じます。
    こんなふうに想い続けてもらえるような素敵な女性(奥さん)にいつかなりたい。



    わたしだったら、浸水しそうな家に身を置くのはいくら思い出ある家だとしても怖い…



    でも、おわりのページでみた おじいさんの表情はとても穏やかで幸せそうだった。



    いえがつみあがっていくほど 天国にいる おばあさんにちかづけるようで嬉しいっていうのもあるのかな…


    アニメーションも、とても素敵でした。



    大好きだ。

  • 美しい。子どもにははまらなかったけど、私が大好きな本。結婚した友人にもプレゼントしました。

  • 中古購入

    もとはアニメーションだったと知り
    そういえば!と思い出した
    過去に受賞作品の紹介として
    テレビで制作現場と冒頭だけを見た
    全部観てみたいわ〜って思いながら忘れてた
    古本屋でも結構高値で
    各店で見かける
    そのためか最近値が落ちたので購入
    子どもは つみき という言葉に惹かれてたので
    これはけっこう真面目な話だよと前置きをしておいた
    真意はわからないまでも
    感想を聞くと いいおはなしだった という
    つみきのように上へ上へと積み上がる家
    子どもには魅力的に映ったかな
    最後のページで
    遠くに家らしきものが見えて
    おじいさんと同じ想いの人がまだいるんだと
    親子でほっとしたように思う
    切ないけれど私は笑顔だ

    • えほんのむしさん
      MOTOさん、初めまして!
      何度も借りたということはとてもお好きなんですね。
      アニメーションもとても良かったので、いつか機会があれば是非...
      MOTOさん、初めまして!
      何度も借りたということはとてもお好きなんですね。
      アニメーションもとても良かったので、いつか機会があれば是非とも観ていただきたいです!
      アニメーションでも絵本と変わらずの絵です。
      絵本が動いているようで凄いなぁ!と感激しました。
      私もいつかちゃんと観なくちゃ!と思っています。
      2018/03/13
    • nejidonさん
      えほんのむしさん、こんばんは♪
      もう10年も前なんですよね、アカデミーを取ったのが。
      感動して、友人の誕生日プレゼントに贈ったのを思い出...
      えほんのむしさん、こんばんは♪
      もう10年も前なんですよね、アカデミーを取ったのが。
      感動して、友人の誕生日プレゼントに贈ったのを思い出しました。
      確か同じ年に「おくりびと」もアカデミーを取りましたね。懐かしいなぁ。
      このお話、私も大好きですよ。じーんとしてきます。
      でも贈った友人は「え?積み木くずしの本?」って言ってました。大笑いですね。
      2018/03/13
    • えほんのむしさん
      nejidonさん、こんばんは♪
      幼稚園の役員をしていまして、一区切りついたところでダウンしていました。
      そのためお返事が遅くなってしま...
      nejidonさん、こんばんは♪
      幼稚園の役員をしていまして、一区切りついたところでダウンしていました。
      そのためお返事が遅くなってしまい、すみませんでした(>_<)

      10年も前でしたか!
      そうです『おくりびと』もでした。
      気になりつつこちらもまだ観れてません(^_^;
      映像を観たときは絵本が出たらいいのにと思ったのに、すっかり忘れてしまうという…。
      でも今はこうして絵本に出会えて、アニメーションのことも思い出せて良かったぁと、ブクログのみなさんにも感謝です。

      タイトルだけ聞いたら、積み木崩しの後日談と思ってもおかしくないですね(笑)
      私も真似させてもらって、いつか友人にプレゼントしてみたいです。
      2018/03/17
  • おじいさんが住んでいる、海の上の「かわったいえ」。なんと、年々上がってくる海面の上に新しく家を建て続けたらこうなっちゃったのでした。井上直久さんが描く「イバラード」かと思ってしまいました。水の下に隠れているけれど、潜ってみると、家族と過ごした歴史がよみがえる、懐かしくも切ないお話でした。

  • 絵がきれいです。黄色の色が多いんですね。
    水が上昇しているから、家を積み木のように重ねていく。思い出が重なっていく。環境問題を考えさせられる一冊ですね。原作アニメがアメリカのアカデミー賞受賞していますが。手に取ってじっくりゆっくり考えてもいいかなあ。

  • 図書館のヤングコーナーで黄色い表紙が目に留まり読了。
    全体的に色味が黄色だったので、月見の家だと読み間違っておりました。
    積み木の家でした。

    ブクログさんに登録して知ったのですが、
    アニメーションを絵本にしたものとのこと。

    毎年水位が上がる土地に一人で住んでいるおじいさんの話。

    下の家に落とした大工道具を取りに海の下へ下へ潜っていくと、
    その家に住んでいたときの思い出がよみがえってくる。。

    思い出を積み木のいえのように重ねて人生は成り立っている。

    そう思える素敵なお話でした。

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著者プロフィール

1972年、奈良県生まれ。大学卒業後、制作プロダクションROBOTに入社。2002年に山崎貴監督作「Returner リターナー」に共同脚本として参加し、映画脚本デビュー。以降、映画・ドラマ・CM・展示映像など様々な分野の脚本を担当。「つみきのいえ」(’08年 加藤久仁生監督)が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞して一躍話題となり、絵本も出版。その他の脚本を手掛けた作品に、「ボクは坊さん。」(’15年 真壁幸紀監督)、CM「マルコメ 料亭の味」シリーズなどがある。「22年目の告白 私が殺人犯です」(’17年 入江悠監督)は異例のヒット作となった。

「2019年 『小さな恋のうた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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