貸し物屋お庸 娘店主、捕物に出張る (招き猫文庫 ひ 1-3)

著者 :
  • 白泉社
3.39
  • (3)
  • (8)
  • (9)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 85
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592831303

作品紹介・あらすじ

「貸せぬものはない」貸し物屋の店主・庸。ある日、侍が行李を借りたいと来たがその様子を不審に思い…。可愛い顔にべらんめえ、人情とおせっかいで店を切り盛りする、若き娘店主の痛快シリーズ最新刊。
2016年1月刊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 貸し物屋お庸シリーズ(出版で)3冊目。

    「亡魂の家」で、謎だった守り袋の話が出て来た。
    調伏の名人、瑞雲がくれたお守りで、
    亡くなった姉のおりょうとつながるようにしてくれたもので、
    おりょうが手伝うことによって家神になるための修行になるというもの。

    その前の話「貸し猫探し」で出て来た幽霊猫が、
    恩返しのためにおりょうの遊び相手になっていたのが
    かわいかった。
    が、他の人のには猫に見えていて、
    お庸には大店の元大番頭に見える幽霊と街中を猫探しをするのは、
    ちょっと無理があるのでは。

    「拐かし」で出てきた拐かしの本当の標的だった方の吉太郎が、
    大人びた口をきくのが面白かった。
    嫌われ者の同心が、手伝いもせずお庸の手柄をかっさらっていった時にも、
    かっとなるお庸に対して、同心をやりこめていた。
    吉太郎の親の大店の主人も、お庸にもののどおりを諭してくれていい人だったし。

  •  2016-05-11

  • 行李、誘拐金、猫、亡くなった母親。

    4品の貸し出し短編。
    どれもこれも、よかったね、で終わっていますが
    うっかり泣いてしまいそうなのは猫。
    そこまでして頑張って…というのもありますが
    これが犬なら、生来のものがあるので
    ここまでではなかったかと。
    母親、もそうですけど。

    誘拐された子供に至っては、十手持ちの旦那は
    漁夫の利を得てほっくほく?
    どこかでしっぺ返しがきそうですが。
    そもそも誰にも相談されてなかった時点で
    しっぺ返しと言えば、そうも言える?

  • 「貸し猫探し」は、このシリーズの白眉かも。本業のレンタル業の話で、ちょっと推理ありオカルトあり、〆は人情もの。猫がかわいいし、一番のお気に入り。

  • 相変わらず口が悪くても気っぷのいいお庸の貸し物屋だが、評判を聞いてだんだん客が増えているようです。
    今回は、お庸をつけ回すものたちが見え隠れして、それを知った清五郎もお庸を守るために警護をつけています。これが次回どう展開するのか。
    「貸し猫探し」は、短編集「てのひら猫語り」にあったものに加筆したもの。
    2巻を飛ばしてしまったので、あとから読もう。

  • 第三弾
    これまでと似たような話だが、この世とそうでないものが見える話、勿論そうでない話もあるが
    今回で更にお庸の何か出生に係わる話が
    湊屋の主の秘密も何も変わってないが

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、2000年に『エンデュミオン エンデュミオン』(ハルキ・ノベルス)でデビュー。『エリ・エリ』(ハルキ文庫)で、第1回小松左京賞を受賞。14年には「風の王国」シリーズ(ハルキ時代小説文庫)で、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。「採薬使佐平次」シリーズ、「江戸城 御掃除之者!」シリーズ、「よこやり清左衛門」シリーズ(ともに角川文庫)や「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」シリーズ(だいわ文庫)、など、多岐にわたるジャンルにて活躍している。

「2023年 『大一揆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平谷美樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×