夜明けには優しいキスを (花丸文庫BLACK ナ 1-3)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 264
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592850526

感想・レビュー・書評

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  • 暗い重い痛い苦しい系BLだったけど……あとがきが面白かった。
    あとがきにあったような短編読みたいなぁと思いながら他の人のレビュー見たら……え?あるの?お菓子の家???!!!
    ネタバレ踏みたくないからレビュー見るのやめたけど関連してる作品がありそう?なことはわかった。
    私は凪良ゆう先生のBLを買い漁っていて何冊かはもったいなくてまだ読めなくて積読になっているんだけど…その中にありましたよ、お菓子の家が。
    次に読む凪良作品はお菓子の家で決まり!

  • BLACKを読みたいと思ったときはすごいドエロを求めていたのですが、まさかの社会派。
    いや、重厚な感じで面白かったのですが、ここで描く作品か?とは思いました。
    ひとりひとりの今までの想いと行動。そして対しての出来事。重くてリアルな感じが素敵でした。人間、強く生きなくてはいけないですよね!

  • ⇒『夜明けには優しいキスを』
    『お菓子の家:~un petit nid~』スピンオフ

  • 「お菓子の家」元作品
    思ったより早く手に入ってラッキー。

    加瀬の未来の幸せを知って読むことになったので、彼の不憫さを薄く感じることになってしまったのが残念。やっぱり読む順番は大切だ。

  • はーぽろぽろ泣きました。全て加瀬の部分で。うん、正直主役2人の恋愛は割りとどうでもよかったです(笑)
    主役2人には殆ど熱が入らずに、完全に当て馬の加瀬に感情移入して読んでました。もう加瀬が可哀想で可哀想で。加瀬が出てったとこではおい追いかけろよ!あんなに様子がおかしいのに!と本気で思いました。恋愛どころじゃないでしょ!と。あそこは本気で2人の恋愛がどうでも良かったです。むしろかまける2人にえぇー…てなった。わかるけどさ!攻からしたらちょうどうでもいいし、散々暴力振るわれてたんだしさ、でもさ、攻はともかく主人公はおかしさに気づいたんだしそれがどれだけまずいかの予想もついただろうになぁと思うと。
    発売時にDVはきついなぁと思ってスルーしてたのですが、新刊がこの本のスピンオフって事だったので、単体で問題なく書かれてはいるんだろうけど、どうせなら順番通り読もうと。読み始めたら余りにも加瀬が不憫で、スピンオフあるって知ってて良かったぁと思いながら読んでました。出てない状態で読んでたら納得いってなかったと思う。あとがきでは加瀬のその後は考えてあるけど書く機会はないと思うと書いてあったし。
    主人公もかなり不憫ではあると思うのですが、人と関わらないと決めたのなら加瀬の事だってそうしてあげれば良かったのにと思いました。拒否するだけの気力がなかったんでしょうけど、でも求めてもいたし、主人公が加瀬を悪い方向へ加速させた原因だよね。贖罪だと言いながら利用して、加瀬の気持ちや存在は丸無視してて酷いよなぁと。そこに非常にイラっとしてたら最後に漸く自分でその事に思い至ってたので、まだ許せました。何度も何度もお前は俺を見てないと言われてるのに最後まで自分がしてる事の残酷さに気づかないのも酷い話ですが。初ならまだしも結局6年前と全く同じ過ちを繰り返してる事に何で気づかないのってところもまた、イラっとする要因でした。6年前の過ちから人と関わるのを拒み続けてたのに、肝心の、過ちそのものを繰り返してるんだもんなぁ。そこに利用されてしまった加瀬が本当に不憫でした。
    自殺は自己責任というのには全く同感なのですが、加瀬に関しては二度目なんだし追い込んだ責任がないとは絶対に言えないよね。その道を選んで歩いてきてどんどん狭い道に入り込んでしまったとして、その選択をしたのは加瀬本人に違いないけど、自己責任だけど、主人公にも他の道を見せなかった事の責任はあるよね。他の道を見せられないなら始めから側に居るべきじゃない。どんな結果を生むか知ってたはずなのに繰り返した責任はあるよなぁと。なので、自分が一番不幸だとか甘ったれるな!という攻の怒りは尤もなのですが、そこに追い込んだ、最後の一押しをした側の人間が言うべきじゃないよなと思いました。正論だけど今そこで攻が言う事ではないよねと。奪った人間に言われたところで響かないし恨みが増すだけだよね。漸く見つけたと思った光の後の絶望の大きさは計り知れないだろうに。と完全に加瀬側で読んでしまいました。
    主人公がその後ちゃんと責任を取ろうとしてたのは良かったですが、でもそれも加瀬からしたら、未来はないんですよね…ゴールは決まってる。自分が救われるまで。その先はないんだよ。それを解りきってても手に入れたいこころと、自分から手放すしかない事と。本当に胸が痛かったです。だって幸せには出来ないんだもんね。欲しくても自分は満たされても一緒に幸せにはなれないんだもん。決めてからの二週間、どんな気持ちだったんだろうなぁと思うとほろほろと。どんな気持ちで横顔を見ていたんだろうと思うと泣けて泣けて。はぁ、ほんと、加瀬主役のスピンオフがあって良かったです。ちゃんと幸せになってるといいな!
    ところでこんなにも当て馬に肩入れするのは初めてで、2人が主役のBL話としてはどうなんだろう(笑)何でだろうなと考えたのですが、加瀬のキャラが立ち過ぎてたって事か。加瀬について描き過ぎたんだろうなと。2人の話にするなら、もっと簡単に、ただの暴力男として書いたら良かったんだろうなと思いました。加瀬の話として読んでしまった身としては構いませんが(笑)挿絵も加瀬のが好みだったりして。

  • 気持ち的には評価を☆2つと半分くらいにしたい。
    攻め:池上公平
    受け:西塔要


    バイトだけど店長というポジションから理不尽なシフトでも我慢して働いている要。
    最近入ってきてバイトでも主張しなくてはいけないという公平は要を庇うような言動をしてくれているが、要には償いきれない重い過去があってその贖いであれば、自分が痛められていても構わないと思っていて…。



    またしても重かった。
    過去に死んだ人間が居て贖罪のように生きてる人って「叶わない、恋をしている」もそうだったな、と思いました。

    はっきり言って重すぎる…。BLなのにここまで重い過去を持ってる人間ってどうなの?!
    明るく前向きな公平の存在だけが救いだったよ。

    あ〜疲れた。

    別れてくれた加瀬のこれからの話を読みたいような、でもやっぱり重いだろうから読みたくないような…。

  • BL描写以外での壮絶さがロマンのかけらもなくて、心が折れそうになりましたが、同時に最後まで読ませて納得させる凪良センセの実力を痛感しました。

    渡米経験が影響大のラブ&ピースな年下ワンコ(神田川な左翼)×過去にワケあり美人。この二人にプラス、ちゃぶ台返しが得意技のストーカー攻が絡むという痛くて重い展開に。
    そして、悪辣な労働環境までもあったりして「蟹○船BL」と命名されてるのには大いに納得しました。
    加瀬が繰り広げるDVシーンが痛かった。ただの暴力として描かれているのではなく、その根底にある心理状態やトラウマまでも浮き彫りにしているので、それを一方的に仕掛けられ受け止めている要の身動き取れない状況が、あまりにも生々しかったですね。そして、要がMかと思わせるほど傷つこうとしている姿には、歯がゆい気持ちにさせられました。

    デリケートな主題に、BLを絡ませるという荒技にちょっとびくつきました。
    DVだけではなく、他にも軽々しく扱えない出来事が描かれているので、どうなるんだろうと途中不安になりながらも先が気になりました。

    愛されることによって、自分自身を愛することができるようになるところに感動しました。魂の再生を、要にも加瀬にも感じ取れたのがいい。
    公平が今時珍しいタイプの攻だった気がします。一昔前の男性像みたいで、理想を追い求め前向きに行動するかんじ。こんな人いるかなと思ったけど、まあそんな公平だからこそ、要を甦らせることができたわけですよね。読んでるこっちも救われました。
    DV加瀬が強烈でした。この後、乙女受になっちゃうってすごい。ほんと?その設定なら激萌え。

    夢とロマンと萌えはなかったけど、しっかり感動はありました。

  • 重い 痛い しんどい
    の三連コンボで読後がどっと疲れるんですが、面白かったです。
    凪良さんは本当に引き出しの多い作家さんで、毎回驚かされます。
    現代社会の労働問題なんかも微妙に皮肉りながらの物語の展開には思わず唸ってしまいました。
    黄色い部屋で一日中作業してたら、精神病みそうです。
    射的用の黄色サングラスを一日中装用する感じかしら……。

    個人的には当て馬の加瀬が一番せつなかった。
    なんともいえない、引き際。
    是非とも彼の救済話が読みたいです。

  • ブログで多分脇役加瀬さんの話が2012年秋ごろ出る予定って書いてあったので、楽しみです。

  • 重い~!w要はアホか!と公平サイドで読みましたw
    しかし最終的には加瀬にも救いがあって本当に良かった。
    「朝なんて来ないと思ってた」でなんか涙腺崩壊した
    色々な作風を持ってる作家さんだなぁ。
    スピンオフの加瀬の話も大好き

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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