第二次世界大戦前後が舞台。
日本文化が好きな外国人が綺麗な子供を拾って、
ノエルと名付けて紫の上さながらに育てて、
育て上げたら紫の上のようにパックリいただく話。
源氏物語でもあのくだりは好きじゃないので、
そのオマージュのこちらも好きになれなかった…
子どもは健全に幸せに育ててほしいので。
もっとノエル自身の人格を愛して、
手を出してはいけないと自分に戒めるとか
家族を見つけたから戻してやらなきゃとか
そういう葛藤を越えたのちにとうとう結ばれたのなら
もうちょっと見どころがあったかもだけど、
最初からパックリいただくこと自体は決めてて
時期だけ待ってたって話だからなぁ…
最後のノエルのどんでん返しも
あんまり好みではない展開だったかなー。
あの状況だったらああするしかなかったのを
アレックスへの恋慕にすり替えてしまったかも
と思うとちょっと可哀想かな。
あ、アレックスの友達のジョージがいい人で
ちょっとなごみましたw
門地先生の挿絵は美しくて素敵でした。
文章が読みやすかったのでサラサラーと読めたので
このタイプのお話がお好きな方は楽しめると思います。