日出処の天子 (第6巻) (白泉社文庫)

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著者 : 山岸凉子
  • 白泉社 (1994年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592880561

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日出処の天子 (第6巻) (白泉社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 卒論で。
    若干、読者を限定しているような、でも、読み物としては面白かった。

  • 第六巻の序盤は厩戸王子の明晰さに舌を巻く展開。
    何百年誰一人音を出すことができなかった笛「火雲」を軽々と吹き鳴らして鬼や天人を魅了し、布都姫を狙って都を追放された東漢氏の駒を邪眼でてなづけ、百済の要求による大陸出兵で蘇我寄りの人間を都から大量に減らそうと企む大王の思惑を任那再興という名目にすり替え鮮やかにかわして逆に大王側の人間の数を減らし、山背王子誕生を機に額田部女王と蘇我氏の両方から金を出させて斑鳩にカラクリ仕掛けの新宮を建て、厩戸を狙う大王の刺客からなんなく身を守りきってしまう。

    そして、中盤から終盤にかけて、物語はぐんと核心に迫っていく。なんと言ってもこの巻で厩戸と毛人の関係に決定的な結末が訪れるのだ。
    女装して東国の調使いの行列に潜り込み、大王と布都姫の命を狙う厩戸は極道モノの悪役も真っ青、さながら悪の化身のようなダークヒーローに変貌する。逃げようとする大王の急所を狙いすましてほくそ笑みながら簪で突き殺し、身を挺して布都姫を庇った白髪女を躊躇うことなく刃物で斬り殺し、白髪女の死に動揺して「早くわたしも殺って」と哀願する布都姫をも一思いに手に掛けようとする。そしてついにその現場を毛人に見られ、今までの悪事も、厩戸の毛人への気持ちも、すべてが露顕してしまうのだ!
    厩戸のやってることは本当に酷いし、どう考えても悪い事なんだけれども、なぜか私は彼の恋路を応援したくなる。布都姫は何も悪くないし、寧ろ彼女は厩戸の陰謀の被害者なんだけれど、なぜか私は厩戸の方を応援してしまう。この気持ちはいったい何だろう?
    毛人…!頼むから厩戸を選んでやっくれ!と儚い願いを込めながら話を読み進めるが、物語は史実通り毛人が布都姫と結ばれるという結末にたどり着いてしまう。
    毛人と布都姫が結ばれるのははじめから分かりきったことだったけれど、「ああ毛人!これがそなたの答えなのか!では…わたしはいったい わたしはいったい何のためにここまでやって来たのか」「わたしは毛人を失った 何もかも!」厩戸は嘆き悲しみのどん底に突き落とされてしまう。なんかもう、すべてを失った厩戸が可哀想すぎるんですけど…(泣)
    「わたしを殺して下さい あなたさまがどうしても布都姫を生かしておけないとおっしゃるのならどうかこの毛人をも殺して下さいませ」…こんなこと、愛する毛人に泣きながら言われたら、いくら冷酷な厩戸でも泣きたくなるさ!自暴自棄になるさ!そして、淡水(舎人)に体を許してしまうさ!(いやいや、駄目だよ厩戸さん!いくら投げやりになったからって淡水なんかに…)

    ただ、毛人と布都姫の側からすれば、念願叶ってめでたしめでたしなハッピーエンドを迎えたのだからなんとも言えない。二人は結ばれるべくして結ばれたんだろうしなぁ。純愛の勝利か…それもまた良し。

  • 毛人ふわふわしてるからこのヘタレめ。でも一応筋は通した…かな?大体外野のタイミングが良い(そうしないと成立しないから当たり前か)でもしかし、なぜ淡水が良い想いをしているのか?笑

  • 2016.10.8市立図書館
    一途な厩戸かなしくおそろし、しかし淡水も地味に大胆。
    刀自古は山背を生み、厩戸は池辺宮から独立して斑鳩へ、物語はクライマックス泊瀬部大王弑逆へ。ついに追い込まれた毛人の選択...。次巻はほぼエピローグという感じかな。
    解説は夏目房之介。

  • ああもうー!
    これどうするんだ。ええー毛人…。もうこうなってしまった以上なんとかなりようがないのでは…いやなんとかなるだろうというのも勝手な希望でしかないのだけども、いやでもこれはなんとかなってくれないと流石にやりきれない…。いやもうすでに大分やりきれないけども…!

  • 大王よりも徳がある、とまで言われる天才・厩戸王子。蘇我馬子は権力基盤の強化を狙い、刀自古を厩戸王子に嫁がせた。
    すぐに山背王子が生まれ表面的には仲睦まじく見えた。しかし、山背は厩戸の実子ではない。毛人の子なのだ。
    悶々と日々を送る毛人だが、大陸への出兵問題、布都姫毒殺未遂事件など個人の苦悩とは無関係に政局は激動する。

    この巻では泊瀬部大王(はつせべのおおきみ)が蘇我馬子(そがのうまこ)
    によって暗殺されます。愚昧この上ない大王なのでいかし方無いという感じなんですが、
    泊瀬部大王とは歴代天皇の中では唯一臣下により殺害されたとされる崇峻天皇のことです。

  • うわっ、えっ、あっ、ああー……という感じ。王子が可哀想すぎる。人を好きになるって、誰かを求めるって、ここまで狂おしいものなのか。

  • 北見Tより

  • 恋とはつらいものである。

    この人だけだ。この人しか愛せないとしても
    相手が自分を愛してくれないとしたら、
    自分がなんのために生きているのかわからなくなるであろう。

    誰が悪いというわけではない。
    上手く歯車が回らなかったと思いたい。

    厩戸が母に愛されていたら、
    刀自古が不幸な過去を背負うことがなかったら、
    毛人に異常なまでの執着心をあらわすことはなかったのかもしれない。

    抑えられたかもしれない。

    厩戸の一途さがせつない。止めることができないのだ。

  • 自業自得といえばそうなんだけど・・・皇子切ない。

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