日出処の天子 第7巻 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592880578

感想・レビュー・書評

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  • 報われない恋ほど美しいものはないのだけれど。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「報われない恋ほど」
      そうなったら七転八倒する癖に←決めて掛かってスミマセン。。。
      「報われない恋ほど」
      そうなったら七転八倒する癖に←決めて掛かってスミマセン。。。
      2013/03/02
  • 一気読みいたしました。神社検定を終えたばかりでその記憶もあって大変興味深く読ませていただきました。
    名前でしか記録されていない人々がそれぞれ独特な性格を与えられて動き出す。漫画って凄い芸術だと思いました。
    美しい絵にもなっとく、うつくしすぎる厩戸皇子にも魅せられました。

    次は泊瀬部皇子の「怨霊になった天皇」でも読んでみようかと思います。
    息子の蜂子皇子の異形さを見られなかったのが残念です。
    この方の日本の神話、歴史に基づいたお話をもっともっと読んでみたいです。

  • 今年の誕生日に読んでた本
    読み終わったら、なんだか自分もニヒリストになってしまい、回復に時間ががかかった。
    もっと若い頃に読んでいたら、かなり衝撃を受けて、しばらく立ち直れなかったかもしれない。
    ほとんど誰も幸せにならない、誰も救われない。

  • 人はひとりではいきられないのだろうか。
    ひとりでは不完全なのだろうか。

    ひとつの答えとして、毛人は
    この世は男と女の二つで成り立つと云う。

    毛人は厩戸も布都姫も愛しているのだろう。
    そして布都姫を選んだ。
    「女と男は対になることで生み出されるものがある。
    男である私と男であるあなたが一緒になっても先に進まない」と
    毛人は答えを出したのだ。

    厩戸は自分と同じものを求め
    毛人は自分とは違うものを求めている。

    厩戸が女であったならなにか違ったであろうか。
    毛人は愛したかもしれない。
    けれど、厩戸は毛人を愛して幸せになれただろうか。

    厩戸の心は複雑だ。深い傷がある。

    人には理解できないほどの天才であるがゆえの孤独ではなく、
    母の愛に飢えている。

    彼は幸せだったことがないのだ。

    毛人を失った瞬間、永遠に誰も救うことはできない。
    孤独が続く。

    読んでいて虚無感に飲み込まれそうになる。
    無駄だとわかっていても活きてゆく厩戸の強さは凄まじい。

    最後になって厩戸の冷酷さは
    生きるのびるために彼には必要なことなのだと理解できる。

    哀しい。なんだろうこの哀しさは、
    人はみな哀しいのかもしれない。

  • 高1の時に読みました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      一度手放してしまったのですが、完全版が出たので再び購入。
      ★が10でも足りないくらい好きです。。。
      一度手放してしまったのですが、完全版が出たので再び購入。
      ★が10でも足りないくらい好きです。。。
      2012/11/22
  • 「聖徳太子」という題材から、ここまでの話を描ける山岸先生の力に脱帽。読んでよかったです。

    私は本を読み終えた後、しばらくその本の世界に浸ってしまう人なのですが、これも例にもれずそんな感じに。
    読み終えた後の何とも言えない感じが、深く心の中に突き刺さってきます。

    「日出処の王子」は、厩戸王子(聖徳太子)を題材にしたお話。
    ……との前情報を全く知らず、友人が読んでいた・昔の漫画が読みたいという理由だけで買ったのですが、どんどこ「日出処の天子」の世界に引き込まれていきました。全7巻とは思えないほどの読み応えです。

    厩戸王子は蘇我毛人に惹かれているという、まさかBL的な要素を含むお話だと思ってなかったのでびっくりはしましたが(笑)、それでも最後、ふたりが男同士である理由を語られたときには、悲しくなりました。

    最初は毛人や他の登場人物を通して厩戸王子を見ていた私(読者)が、いつのまにか私視点で厩戸王子を見て、孤独を感じる彼が時々見せる柔らかな表情に私が惹かれていたような気がします。笑
    赤ちゃんをだっこして笑う彼とか見るとすごい安心したんだよ……

    話は厩戸王子が摂政になるところで終るのですが、もうちょっと先を見たかった気がしないでもない。でもこの終わり方でいい気もする…ああほんと胸が詰まる。

    今日5~7巻まで一気に読んだせいか、まだまだ頭がぼんやりしてます…。

  • ひ、悲恋だ………
    なんていうか…王子の気持ちに応えたいってのも毛人的にはなくはなかったんやな…ってのが、なあ…
    しかして、王子のマザコンがハチャメチャに爆発した3人目の嫁が……はあまりにもエグ過ぎてむ、昔の少女漫画~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!
    ってなった
    これが…山岸涼子大先生……

    だからこそ後日譚の馬屋古と山背の……とか、
    王子の執念すな~~~~~~と思うとあまりの恋慕と呪詛と執着のクソデカ感情で圧死させられそうになる
    やっぱり愛し合う男女は心中するんだなっていうアレ

  • 厩戸皇子周りの相関図が理解できた。

  • えみしよ、俺はお前を許さない。

  • 号泣した

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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