摩利と新吾―ヴェッテンベルク・バンカランゲン (第1巻) (白泉社文庫)

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著者 : 木原敏江
  • 白泉社 (1995年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592882015

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摩利と新吾―ヴェッテンベルク・バンカランゲン (第1巻) (白泉社文庫)の感想・レビュー・書評

  • もっと有名であってもいい作品のひとつだと思う。

    明治〜昭和の激動の時代を、命ある限り全力で生きた少年たちの物語。

    漫画において前半と後半でガラリと作風・方向性が変わることはよくあることだが、この「摩利と新吾」もそのような例のひとつであるといえる。
    普通はそれは単なる作者の方向転換でしかないのだが、この作品は後半がシリアスになればなるほど前半の「平和な時代」のお祭り騒ぎの青春がどれだけ輝かしく儚く愛おしいものであったのかを実感できる構成になっている。
    後半の陰を描くには前半の光が必要だったわけで、その二項対立の構成で描き手側の事情を上手くカバーできているのが凄い。

    作中の言葉の節々は心にぽつぽつと印象を残す。
    それだけ木原氏の言葉の選び方が巧みだということなのだろう。

    後半の展開は本当に胸に迫るものがあって、誰もが摩利と新吾のその関係性の純粋さと切なさを愛おしく思わずにはいられないだろう。
    彼らの幸せ(というか摩利の幸せ)は決して叶わないことだと知っていても尚、幸せになってほしいと心から祈りたくなる。

    今際の際に咄嗟に叫んだ新吾のあの言葉こそが、彼自身も知らなかった彼の本心であったのだと思う。
    それだけできっと摩利は、報われる。

  • 木原さんらしい明るさもありながら、結構シビアなところもあると思います。
    しまりんごや皆が楽しくわいわいやってるのが微笑ましくて・・・思い出すだけでぐっとなる。
    読み終わったあと涙が止まりませんでした。数日間思い出しては泣きました。
    生活に支障をきたした作品のひとつ。

  • 日出処の天子読んだ後、いつもセットで紹介されていたので(同時期に連載だったのかな)気になって読んだ漫画。
    普段はこういう精神的な愛情と絆で結ばれている二人が一番いい!と思っているけれど実際ここまで貫かれるとくっついてくれ…!と思わずにはいられない
    大好きなんだけど2巻以降はなかなか読み返せない…

  • いろんなひとたちの思いびとへの記録と懐かしい母校での記憶。

    新吾が恋に目覚めるところで、そこまでうじうじ悪びれなかったから新吾のことがキライになれなかったし、やっぱり何度読んでも1番に好きだと思う。摩利はせつないというよりくるしい気持ち、なぜなら愛するものはいつだって苦しまねばならん、ということ。

    紫乃さんが亡くなったところから最後にかけて、うおんうおん泣いた。しあわせな最初の頃が懐かしくて何回も見てしまう。すごい好き。

  • 本作はLaLa昭和52年(1977年)の3月号に初掲載、
    もう38年前のスタートになるんですね。
    でも元々の
    時代背景が明治~大正の旧制高校なんで、
    今読んでも違和感は無くスンナリとお話に入り
    込めます。

    勉学に運動にストーム?に
    愛すべき五目飯達が笑いに涙に真剣に生きてる
    エピソードが綴られて・・・・・

    あの時代の男子学生の青春群像を描いた
    お馴染みの学園モノ?と最後まで読み進んで行くと・・・・・

    明治43年からラストは太平洋戦争の戦後まで
    長~いストーリーで
    途中からガラリと内容が重くなります。

    全て読み終わると・・・
    スタートからは想像も出来なかった程の
    胸が締め付けられるような切なさが。

    舞台を欧州に変えてからは、
    摩利の内面の苦悩がより深く掘り下げられてる感じで
    多分、作者も書きながら
    読者も読みながら共に辛さを抱えたのでは?
    でもでも、それだからこその素晴らしい作品です。

    その中で、
    主人公たちが卒業するまでの
    泣いて笑って、皆が悩みながらも輝いてた
    持堂院時代!の1巻
    読んでいて心置きなく楽しめました。

  • 最初に読んだのは中学時代。プリンセス復刻A5版の本だった。とにかく木原敏江さんのキャラクターの掘り下げ加減が半端なく、序盤のドタバタ劇から、中盤の青年期の悩み成長から、最後の戦後を描くまで・・・まるで自分もそこにいたように摩利と新吾と、仲間と、その時代を生き抜いたかのような読後感に圧倒される。何度も泣いて泣いてよんだ「夕暮れ銀杏」の章。前半の話では圧倒的に好きな話だった。

  • 感動作です!
    永遠の名作です!
    明治時代の男子高校を舞台にした物語。
    主人公はロシア人と日本人の混血、摩利とその幼馴染の新吾。
    クールで美しい摩利と天然で明るい性格の新吾。
    性格は全く違うものの、二人は「お神酒どっくり」のようにピッタリのコンビで、その二人に魅せられるように素敵な仲間が集う。
    やがて摩利は自分の気持ちに気づく。
    実は新吾を親友としてでなく恋愛対象として見ていることに-。

    この時代の硬派の中には、今風でいうボーイズラブの関係って結構あったようですね。
    でもこのお話は過激さは全くありません。
    それというのも新吾があまりに鈍感でお子ちゃまだから・・・。
    それにお話の中心はそこだけでなく、二人の周囲の個性的な友人、先輩たち、当時の時代背景とかが描かれていて、あくまで爽やかな青春ストーリーです。
    とにかく出てくる登場人物が皆いい人たちだし、魅力的。
    摩利と新吾の仲を引き裂こうといやがらせの限りを尽くす篝ですらも何故か憎めない。
    女の子たちは皆いじらしいし・・・。
    ひたむきに摩利に片思いのささめちゃん、同じく新吾に片思いの一二三ちゃん。
    何と言っても摩利の新吾を思う気持ちはせつなくて・・・。
    でも最初はそういう設定にするつもりじゃなかったのかな?と思います。
    摩利も恋は花のような乙女と~と言ってたし。
    ストーリーもその辺はドタバタっぽくて方向性が決まってなかった感じ。
    あれ?こんなもんだっけ?とこの文庫版を読み返して思いました。
    摩利が自分の気持ちに気づく3巻あたりからこのマンガは面白くなります。
    摩利も新吾もそれまでと違い、つらい状況になる事が多々でドラマがあります。
    すごい昔のマンガですが、今読んでも面白くて読み始めると最後まで読んでしまいます。

  • 木原敏江さんの作品はいつも読後に清純な気持ちにさせられる。終わってからももっとキャラクター達を追いたくなる、そんな魅力と愛を感じる。
    この摩利と新吾もそんな作品で、二人の青春期の成長を描いている。少年期から青年期への雰囲気、心情の変化など描写が細かく、人物描写の多彩さがすごい!
    私の中でこの作品の盛り上がりのピークは新吾の成長だった。どんどん追い詰められていく新吾だったが、それを受け止めたくましく飛躍する新吾。それまでの人物描写が丁寧であったからこそ、一緒に見守り、涙することができたんだと思う。

    というわけで私の中ではその後は割りと蛇足だったのだが(最後まで一気に読みましたとも)、彼らの最期を見なければ私はここまですっきりとした気持ちになれなかっただろう。
    木原先生ありがとうございます。

  • 木原敏江の不朽の名作。交わりそうで交わらない、恋愛のようで恋愛とは違う幼馴染みの少年ふたりの成長物語。・・・というのが何も知らない人向けの説明ですが、これじゃ全然!この壮大なスケールの漫画の良さは伝わらないですね(笑)。大正~昭和の激動の時代を生きた日独ハーフの美貌の鷹塔摩利。彼の親友であり密かな恋の相手でもある印南新吾。ある意味究極のファンタジーです。
    木原先生は二人を決して「そういう関係」にしないと決めていたそうな。理由は「対等でなくなってしまうから」。男の友情が至高であるという考えも。・・・昭和の少女マンガの限界かもしれません。

  • 持ってるのはコミックス版だけれど、とりあえず。久しぶりに読みたいかも。

  • コミックスで全13巻。

    大好きな明治・大正・昭和が舞台と知って買い始めた作品です。
    初めての木原作品でもありました。

    全寮制の男子高校のストーリーで最初のころはドタバタ友情青春話、中盤辺りからだんだんとシリアスめなお話になっていきます。
    最後は涙なしには読めませんでした。

    木原さんの作品はことば遣いがすごく素敵で引き込まれます。

    今でいうとBLという括りに分類されてしまうかもしれませんが個人的にはその括りには入れたくないな、と思える作品です!

  • 少女まんが館の館主さんの言うとおり、ほんと一から十まで少女漫画な作品だった。

    意味不明な心情描写(体操選手みたいに空中ブランコしているところなど)も少女漫画ならではです。

  • 涙なしに読めん 傑作

  • 今ならBLというジャンルにくくられる作品でしょうか?

  • 1巻から8巻まで一気読み。キュンとしました。

  • 全巻読み終わりました。
    最初のうちは、浪漫溢るる、昔のバンカラ学生たちの青春お祭り騒ぎの様相を呈し、ただただ「面白いなー、ドイツ語の使い方とかウケるww」みたいなノリで読んでたのですが、巻を重ねるごとに話はどんどん深くなっていき、登場人物たちの細かな心理描写に加え、関東大震災や第一次、二次世界大戦など、歴史的な背景も描かれ、最後は涙でした。。。。

    摩利には幸せになってほしかった。
    おひさま新吾には、正直ちょっぴりイラっとした・・・。
    でも、二人はやっぱり「おみきどっくり」で、最期、新吾が「まりーっ!!」と叫ぶシーンは、涙でした。
    最後まで読んだあとに、また最初から読み返すと、前半の明るいバカ騒ぎが本当に愛しく思えるのでした。

  • 高校時代に読んで以来ず~っと愛し続けている私的名作です。
    読み返すたびに、わんわん泣きます。

    高校時代にこの作品に出会えて事で、今の私が形成されている気がします。個人的に「忍ぶれど」は胸に詰まる…

  • BLの歴史において、避けては通れない道(?)なのか。
    最近このマンガの存在を知って、一気に全8巻読了。

    旧制高校に通う男子学生、 摩利と新吾の物語。
    青春あり恋愛あり、登場人物一人ひとりがきちんとキャラ立ちしていて
    各エピソードもしっかりしていて、読み応えあり。

    友情と愛情の狭間で苦しむ二人は結局永遠の友情を選択してしまうが
    それまでの葛藤が上手に描かれている。
    ファンタジーであってファンタジーではない、みたいな(?)

    戦争で二人が別々の場所で死に
    その何十年後、青春時代を過ごした寮の看板が降ろされ・・・
    とても感動するラストだった。涙~。

    名作はいつまでたっても名作のまま。

  • 次の日顔がパンパンになるくらい、大号泣した! けれども印象は「大団円!」。素晴らしい青春。胸が熱くなります。
    合言葉は「まりの次に」。

  • ほのぼのしたり笑ったり。そして切ない大正ロマン。

  • 嗚呼、持統院高校よ永遠なれ。

  • 夢殿先輩に男気を感じます。まりくんが途中かわいそすぎた。

  • 私にとって基本中の基本。こちらは「BL」ではなく「名作」だと思っております。もうもうとにかく大好きv この作品中のフレーズをより自然に理解したいなぁとドイツ語を勉強したくらいです。昔の作品と思わずに未読の方はまず読んでみて下さいませ。心が切ないくらいに暖かくなりますよ。

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