銀の三角 (白泉社文庫)

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著者 : 萩尾望都
  • 白泉社 (1994年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883012

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銀の三角 (白泉社文庫)の感想・レビュー・書評

  • ひさびさに読み返した大好きな作品。
    世界の運命を握るひとつの結び目。それを解き、世界を美しく留めるために時間と空間に干渉する謎の美女ラグトーリン。
    これって、時空の将棋、もしくは壮大な「もしもボックス」の話なんだ。
    小説じゃないから、スッと世界に入っていけるのだろうな。こういう話を小説で描くと、きっと、すごく難解で、読むのもタイヘンなのかも。
    それから、時空の話に音楽が登場するのが面白い。ストーリーの展開に直接係わってはこないのだけれど、音楽は時間の芸術だから。象徴なのかな?

    こういう話、他の萩尾作品にもあったなあと思い、探してみた。
    そしたら、小学館文庫の「半神」に入っていた。生まれ変わってもいつも同じ運命を辿る男女の話「酔夢」。「金曜の夜の集会」も繰り返す時間を扱っている。

  • 難しかった><

  • 萩尾望都により、1980〜82年に「SFマガジン」誌上で連載された長編SF作品です。

    時は未来。
    舞台は宇宙に散らばる色々な星系に暮らす人間達の世界。
    主人公「マーリー」は、政府機関で社会安定の為、データの収集と分析を行うセクションに勤務していた。
    彼は予知能力があり、社会変事を察知しそれを防ぐのだ。
    或る日彼は「エロキュス・ルルゴーモア」という歌姫の歌を聞き、その中に社会変動を感じて調査におもむく。
    エロキュスの死。
    謎を追ううちにトラブルに巻き込まれて、マーリーも死ぬ。
    スペアのために用意してあったクローンマーリー2の起動。
    辺境の惑星の王の元に忌むべき子供が生まれる。
    夜毎殺され、生き返る赤ん坊。。。

    すべての原因は、「銀の三角」といわれる星に住んでいたすでに滅びた種族に起因した。
    彼等は音楽に対して特殊な能力があり、予知能力を持ち、非常に長命であったが、その予知能力のために、他の種族に狩られて滅んだという。

    謎の吟遊詩人、黒髪のラグトーリンは何者か?
    すべての謎はからみあう。
    幻覚、現実、幻想、実相、夢想、夢幻、消失と再生。

    ネムラセテ ソシテ
    ワタシヲ 岸辺ヘ カエシテ…

  • 萩尾望都のSF作品の中でも最高傑作だと思います。めくるめくような、絡みとられるような、物語と言葉の波に流されてしまいます。
    萩尾作品は少年愛的な作品がいくつかあるためか、何から手を出したらいいのか躊躇する男性も多いかと思いますが、断言します。萩尾SFにははずれがありません。
    女性ならではの、きめ細やかに創りこまれた世界観は世のSF作品のどれと比べてもひけをとらない出来だと思います。難解な部分は読み込むことで解消です。SFファンなら押さえておくべきかと思います。

  • SF漫画としてはやや単調。でも、この世界観!
    音楽と宇宙が絡み合った、幻想的だが規律的な風景。

    大学時代の哲学の授業で、「天球は音楽を奏でている」という言葉を習った。それを残したのは、有名な直角三角形の定理を生み出したピュタゴラス。
    彼は相互に一定の距離を保ちつつ動く天体の軌道に興味を持ち、それを観察した結果「比」の存在を発見する。また、この「比」の応用から、有名なドレミファソラシドの7音階を生み出す。宇宙と数学、そして音楽が係累関係にあることがわかり、その驚きを、ピュタゴラスは「天球の音楽」という言葉で現す…
    「銀の三角」を読んで思い出したのはこの逸話だった。黄金比もピュタゴラスの発明なので、「銀」の「三角」というタイトルや、音楽と宇宙の関係性からして、もしかして起源はピュタゴラスに…? と思ったり。

    物語の冒頭部分はまったく全体像がつかめないのに、読了した後は完璧に把握出来るようになっている構成もすごい。異星の風俗を細かく描くのは、ジェームズ・ティプトリー・ジュニア作品に似ている。SF雑誌に載っていたためか、萩尾望都作品らしい耽美なロマンチックさはあまりない。そのためか、キャラクター造形がちょっと簡素。いっそ「ポーの一族」レベルに耽美さを加えてもよかったと思うけど、それは好みの問題かな。
    SF作品として秀作なことに代わりはないのに、萩尾望都の作品ということで期待値が高くなりすぎてしまう。先生なら、もっと素敵にやれたはず!

  • 小さい頃難しい本を読んで、つまらなくはないのだけれど、理解できなくて 不思議な感覚を覚えたが
    久しぶりにそんな気持ちになった。

    時空とか、夢とか、人種とか、太陽とか。。。

    でも何より線が綺麗!!

    流れるようで、涼しげで、ふっと消える感じがして。

    他の人も感想で書いていたが
    小説で無くて良かった。。。漫画ならではの良さが詰まった作品。

    また再読して挑んでみたい。

  • 何度読んでも理解しきれないが、萩尾作品の中で一番好き。アメリカでゴリゴリのCGで壮大に映画化してほしい。

  • 漫画で良かった。小説なら間違いなく途方に暮れてた。本来なら5作品分くらいの内容が1冊なので、散らかっておかしなエンディングになりそうなところを丁度良い謎解き具合と浮遊感でまとめられている。最近オチの意味を長々とキャラが解説し始めたりする作品に胸やけを起こしていたので嬉しくなった。「アニメ:サイコパス」の原型をここに見た。と勝手に妄想。

  • 人が再生できるって言う設定のおかげでえらい複雑な話になってて読みごたえが凄いあります。
    一気に読まないとわけがわからないので時間が取れる時に読むことをお勧めします。疲れてる時に読むのはお勧めしないです。

  • むーー一じっくり読んだけど理解できず!!森博嗣の赤目姫の潮解を読んだ時のような気分になった。

    何度も何度も殺しても死なないところとか、マーリーがその子を持ち出そうとした時に何度も何度も失敗する夢を見るところとか、とにかくすごい。

    頭の中どうなっているんだろう…すごいなあ…

  • エロキュース、ラグトーリン。
    ハイレベルすぎて、ついていけず。

  • 本名なんだ……望都って。
    不死、クローン、予知夢、タイムトラベル……色々組み込んでいる……

  •  トム・クルーズ主演の『オール・ユーーニード・イズ・キル』を観て、「『銀の三角』の複雑な枝葉をとっぱらって単純化したみたいな話だな」と思い、本棚から発掘して再読。奥付は94年9月で、なんと20年も前の本か!(初出の雑誌連載は80年~82年)
     初めて読んだ時は、何が何やらさっぱりわからなかった。3~4回読み返してようやく物語の大枠が見えてきて、10回くらい読んでなんとかストーリーは理解できたかな。でも、人に説明する自信はない。そのように超難解で哲学的なSFだが、再読に堪えるというか、再読せずにはおられない不思議な魅力のある作品だ。こんな話を考える萩尾望都の頭の中はいったいどうなっているのだろう?
     家じゅうの本棚をあさったら、びっくりするほどたくさんの萩尾作品が出てきた。いずれも骨のある物語ばかり。しばらく耽溺してしまいそう。

  • ラグトーリン美人だけどきらい

  • 世界観がすごすぎてちょっとついていけなかった…。全部わかった状態でまた最初から読み直すと違うのかな?

  • こんな濃厚なコミックス、最近読まないな。

  • これが描かれたのが30年前というのが信じられない。
    精巧なストーリー。難しかった。

  • クローン技術の設定だけ◎。

  • この作品を知ったのはよしながふみの対談集。
    すごく衝撃を受けた作品として挙げていたので読みたいと思っていた。

    設定や内容に感しては今読んでも全く色褪せない、というか30年前にすでにこんな仕掛けで描いてたなんて、と素直に感心。
    今はただもうちょっとそれらしい横文字が増えたぐらいの差だ。

    しかし後書きで、毎月の生理が恨めしくてしょうがなくてこの作品を思いついたって、天才にかかると生理痛もかくも見事な作品を生み出すきっかけになるんだなと感動した。

  • 緻密で絶妙な構成、傑作中の傑作。

  •  連載当時はよくわからなかったが、こうして読んでみると、構成の緻密さがよくわかる。SFマガジン連載時は印刷の色がカラーでそれがとても素敵だったのです。大きい版で読みたいです。

  • ひとに薦められて読んだ本。
    前の日にmarginalを読んでいたので世界観の厚さはそのままに、さらに読者の理性を置いてきぼりにしたまま誰も聞いたことのない音楽の調べにのってどんどんと展開していく。

  • 精緻な構成の傑作。

    あれもこれも切なすぎて、読み返すのが怖い。

  • 持ってるのが文庫じゃなくて、大きなハードカバー。なかなか読み返すことがなかったから、だいぶ忘却の彼方にいってしまったけれど、映画で見たか、本で読んだと思っていたシーンはこれで読んだのかも。

  • これ早くデビッド・リンチが映画化すればいいのに

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