美貌の果実 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1995年9月1日発売)
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883135

感想・レビュー・書評

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  • マンガ界の「教授」「仏」
    とも慕われるカーラ先生。

    マンガ好きの友人に「笑うミカエル」を
    教えてもらったことをきっかけに、
    ほぼ全作拝読しています。

    SF大作へのオマージュ、野球、ゲーム、
    庶民派グルメ、
    ときに労働問題をも織り交ぜて。

    ダメ人間へのあたたかな眼差しも
    さることながら、
    動物たちの表情やキャラクターが、
    いじらしくて、かわいくて、
    本ごとぎゅっと抱きしめたくなる。

    「大地の貴族」に登場する
    聖なる牛さま・バースが、
    たまらなく好きです。
    「笑うミカエル」の黒犬・ダミアン、
    「オペラ座の怪人」の怪熊・ルドルフも好きー!

    「アンドロイドはミスティブルーの夢を見るか?」の続編
    「ブレーメンⅡ」では、動物たちがむしろ主役に。

    宇宙サイズでものごとを俯瞰すると、
    ちっぽけな人間の存在そのものも
    見直さなくては…とも思わせてくれる作品。

    哀しいできごとを哀しいままで終わらせない、
    ラストが好きです。

  • 80年代白泉社系漫画の特徴かもしれないが、川原作品の知識量・情報量には驚くばかり。そして、めっぽう面白い。主人公はたいてい一匹狼的な変わり者で、あまり他人に興味がない。でも突飛な行動力で困難に立ち向かう、その姿はまさにヒーロー(ヒロインというより)。川原作品に「女子力度」は低いが、そこが最大の魅力でもある。

  • 「農業」や「森」といった植物に関連する作品を多く収めた短編集。
    収録作品全てが面白いからすごい。
    「架空の森」という作品に出てくるおしゃべり少年・御門織戸のおしゃべりが、川原作品らしい言葉の面白さに満ち溢れていて楽しい。

    なんか川原さんのデフォルメの使い方って独特だなーと思った。
    普通キャラクターをデフォルメして描くのはギャグの場面がほとんどだったりするのだろうが、川原作品では、作品中で最も盛り上がる場面でも容赦なくキャラクターがデフォルメ化されている。
    この本で言うと、「大地の貴族」の牛に乗ってヒロインを救いにパーティー会場へ乗り込む場面や「森には真理が落ちている」の恋が成就する瞬間とか・・・
    少女マンガ的には「ギャグ絵になっちゃいかんだろ」という場面だが、なんとなく照れ隠しのようで微笑ましく、思わず口元が緩んでしまう。

  • 「愚者の楽園」という言葉を目にするたびに涙が止まらない

  • おもしろかた

  • 好き!

  • 実家に帰り、久々に川原泉を読み漁る。
    泣ける。。。

    こういうわかりやすい人情、ハッピーエンド。好きなんだなー。

  • らじママがお子ちゃまの頃から愛している漫画家:川原泉さんの傑作集です。
    らじママは山梨に行ってワインを飲むたびに今回表題にもなっている川原さんの『美貌の果実』を思い出すそうです。
    面白くてためになるとっても素晴らしいまんがだよ!
    この本に収録されている第一次産業シリーズ3部作はどれも素晴らしいのだ♪

  • 父と兄が亡くなり、母子で今話題のワインを製造しているところへ、甲州葡萄の精が現われ助ける。ワインを自社と提携して欲しいと社長自らやってくるが...。

    ワイン醸造の知識が無駄についてしまう、楽しいお話。

    日本農園という南国フルーツ栽培をしている青年と知り合い、フルーツ目当てに農業に目覚める女子高生の愚者の楽園、避暑地に来たお嬢様が牧場経営者の青年に恋する大地の貴族、剣道一筋の少女が年下の少年に慕われ、彼のお家騒動に巻き込まれる架空の森、貧乏暮らしの少女が主様につまずき亀になってしまったところをクラスメイトに拾われる森には真理が落ちている、年頃の姉妹がパセリ畑のある家の兄弟に好かれるパセリを摘みに、を収録。

    どの話もおかしみがあり、良い出来で面白い。

  • 農業やワイン作り、牧畜とか、普段はあまり縁のない分野を、大笑いしながら知ることができるコミック。中学生のときに始めて読んで以来、大好きです。短編集なのですが、一番好きなのは『愚者の楽園』、鹿児島のフルーツ農園の話です。脱力して笑いながら、ちょっとホロリとさせるのが素敵。しかもこのマンガで覚えた知識は、いまだに忘れてないからスゴイ!

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