この娘うります (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
3.69
  • (35)
  • (29)
  • (67)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 351
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883265

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ほぼ初読。
    女の子っぽい少年や美形の青年が性を渡る主人公になりがちな萩尾望都作品の中で、初期は掲載誌や潮流に沿った少女が主人公のものもきちんと描いていたんだな、と。
    とはいえ(今や危うい言葉だが)お転婆だったり男の子に間違われたりと、性別を飛び越える愉快さみたいなものはある。

    ■この娘うります! 195p
    屈託のないドタバタラブコメ。
    脇役のプランタンは「ポーの一族」の区切りになる「エディス」に女刑事として登場するらしい。

    ■3月ウサギが集団で 40p
    美月中学→みつき→3月高校→生徒を3月ウサギと呼ぶ→ハチャメチャなやつら、という出だし。
    ヤケクソな結末で笑った。

    ■キャベツ畑の遺産相続人 40p
    「精霊狩り」で既読。
    前回読んだときは気づかなかったが、いわゆる大泉サロンの周りのキャベツ畑を作品に取り込んでいたんだな。

    ■ハワードさんちの新聞広告 31p
    「精霊狩り」で既読。

    ■ママレードちゃん 24p
    服飾専門学校を出たというだけあって、ファッションショーの服の念入りさがすごい。

    ■ミーア 25p
    トレミィ・トレポットが主人公で、男性名をつけられたせいで男子部屋に組み入れられてドタバタ……いやいやトレミィが男性名って普通わからんし。

    ◇解説―少女マンガという総合芸術:吉元由美(作詞家・作家)

  • 白いドレスが似合う少女が少しずつ少しずつ大人になってゆく。
    大人になるって辛いこともいっぱいあるでしょ?
    でも、いつまでも少女のままじゃいられない。
    自分らしさを見失わないように成長(変化)していくって難しいけど大切なこと。
    それは、単に今の自分らしさを変えないってことじゃない。
    自分ってのがなんなのか、ずっと考えていくことだ。

  • このタイトルからどんな作品だと想像できますか?
    実はこのお話、カメラマンとモデルの女の子のラブ・ストーリーなのです!
    カメラが恋人状態のクラビーと、モデルクラブに引き込まれてしまったドミニク。売れっ子になっていくドミニクとクラビーの間には、男装の麗人プランタンに女装モデルのクラビー、ドミニクに恋する俳優と様々な人がそれぞれの事情をもって入ってきます。
    ミュージカルを漫画にしたようなキャラクターの動きも魅力的。
    とても可愛らしい恋の物語です。

  • 15歳のドミニク・シトロンは、少女服のデザイナーである父親にたいせつにそだてられてきました。ところが、モデルの事務所に所属するプランタンやクラバットたちと出会ったことで、彼女の世界は一変します。

    ドミは、たちまちトップ・モデルとして注目されていき、そんな彼女のすがたが映画監督の目にとまり、イギリス人の俳優であるマイクとともに映画に出演することになります。他方、女装してモデルの仕事をつづけることに嫌気がさしたクラバットはカメラマンとなり、ドミの心は二人の男性のあいだを揺れ動きます。

    ストーリーは、古典的な少女マンガといった印象ですが、主人公のドミが明るく元気に動くので、読んでいてたのしくなります。

    他に短編5編が収録されています。

  • 母が嫁入りの時に持ってきていた漫画。
    を、子供の頃に見つけておもしろかったので、最近文庫版でまた読み直しました。
    ケーキ・ケーキ・ケーキも同じくで、この位のほんわかストーリーが好きです。

  • 「3月ウサギが集団で」と「ハワードさんの新聞広告」はラストが好き。あと「ミーア」は本当にキュートだなあ。

  • パリジェンヌたちがかわいくっておしゃれでどたばたしてて大好き パパとプランタンが個人的に応援したいカップルナンバーワン

  • どこかキラキラとしたミュージカルのような楽しさ、華やかさが満載な少女漫画。
    主人公のドミの着てる衣装がどれも可愛いし、サブキャラの着てる服もオシャレで読んでるだけで眼福。
    話のテンポもよくて、まるで音楽を聞いているかのような錯覚に陥る。

  • きらきら楽しくなる少女漫画は流石としか言いようがない感じ。ヒロインのドミがかわいくて仕方ないです。着てる服もかわいい!

  • キラキラしたミュージカルを見ているようなリズミカルなテンポ。
    二次元なのにどうして動きや音楽を感じさせることができるの?

    ポーとは別のコメディ作家の一面がすごく好きです。

全34件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

萩尾望都の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×