四月怪談 (白泉社文庫)

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著者 : 大島弓子
  • 白泉社 (1999年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883562

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四月怪談 (白泉社文庫)の感想・レビュー・書評

  • とりえってなんですか?
    とりえってすなわち、あなた自身ではありませんか
    とべないことも、不可能のことも、冴えないことも、みんなとりえなんじゃありませんか

  • 優しい「怪談」。<br><br>
    大島弓子が好きだという女子にはちょっと注意している。だって好きな人間に限って、ダークすぎる面を持っていることが往々にしてあるから。(そして、彼女らは少女的であることを嫌悪しながら喜ぶのだ!本質的なロリィタタイプ、あるいは自意識肥大少女!)<br>
    でもなあ。この作品読んでしまうとそんな穿った見方をしてしまう自分がせつなくなってしまう。だって、ここにはビターだけど確実な「幸福」があるのだから。夢見るように死の淵でくるくる踊る少女のせいいっぱいの行動に、ちょっとすっとぼけた調子の「幽霊」たちの存在に、そして最後に納められた「金髪の草原」の美しすぎる終幕に、ため息をついて、私は思うのだ。<br><br>
    「すばらしかったね」<br><Div Align="right">(04.10.25 読了)</Div>

  • 昔のレトロなマンガが読みたいと思って、何気なく購入した本。
    他作品も購入して読んだけれど、
    これは時代を感じさせられた。
    さすが70~80年代物。
    昔のレトロな雰囲気が好きなので。

    大島弓子特有の雰囲気と世界観がほどよい感じに残った。
    初期作品ゆえ、ロマンチックさが他作品よりも高かった気もする。

    小説を読んでいるような感覚はどの作品を読んでも感じる。

    ※「ページワン」みたいな描き方は新鮮。
    ああいう描き方の作品はまた読みたいな。

  • 死をテーマにした作品ばかりなのだが、重すぎず軽すぎずとキャラの動かし方と台詞まわしが秀逸でした。
    難点は絵が古くさく読者を選ぶことと、ヒロインが野暮ったいのが気になります。可愛いとかこれぞ、ヒロイン! という人は皆無です。
    でも絵で魅せるのではなく、ストーリーで魅せられます。私はどの作品も好きですが、最後の金髪の時間が一番残りました。自分年表で、心臓止まらずというのを見たとき何の生きているのか。漫画演出なのに真剣に考えてしまった。
    夢を見るために生きるのか、死ぬために生きるのか。
    結局あの老人はなんのために生きてきたのだろう。夢を見て、夢の中で死んでいったあの人がその瞬間、幸せだったのか若輩な私には分からない。

  • 「きのうはとおりがかりの家の雪柳が満開だったのよね。あんまりキレイだったのであたしは小枝を一本もらうことにしたの。」
    これはきのう雪柳が満開とつぶやいていた私のことではなく、この物語の主人公、国下初子。彼女はその小枝を持って登校する途中で事故にあって死ぬ。

    肉体を離れた霊とか、科学的にその存在を証明されているわけではないので99%ぐらいは信じていないけれど、残り1%くらいは絶対ないとは言い切れない気持ちもある。なので、数年前に手術を受けた時に、もしかしたら幽体離脱して自分の手術を見学とかできないかしらと期待したけれど、もちろんできるわけもなく。

    この物語のように、死んでも肉体がその形のまま物質として存在しているうちは霊は元に戻ることができるとしたらどうだろう。
    もし死んだのが自分の大切な人だったら、やはり戻ってきてほしいと思うだろう。
    けれど、もし死んだのが自分なら、戻りたいと思うかどうかわからない。もしかしたら戻りたくないかもしれない。けれども初子の母のように戻ってきてほしいと思ってくれる人の涙を見たら、戻りたいと思うかもしれない。考えてもわからない。

    けれど今は生きているので、明日はまた満開の雪柳を見に散歩にいこう。真っ白でほんとうにきれいなんだ。たくさんたくさんあるので、一枝くらいもらってもいいよね。

  • 絵と台詞、そしてモノローグが生み出す繊細な世界観、作品の底に漂うほの暗く冷たい空気、その中心に灯る熱。現代の少女漫画には見られないエッセンスが凝縮されている。『ローズティーセレモニー』が特に好き。涙が出た。エリュアールの詩集を探して『リベルテ』の全文を読んで、また少し、泣いてしまった。

  • 生者と死者の心の交流――と思いきや、
    孤独感が生んだ前者の一方的な幻想だったのか?
    というオチが切ない、
    絵本風の「ページワン」(1978年)や、
    ヘルパーさんを要請した老人の記憶が
    学生時代に帰っちゃって、
    叶わなかった恋の花を咲かせようと舞い上がってしまう
    「金髪の草原」(1983年)が、むちゃくちゃイイ!!

  • この人の描く世界は、会話に趣があって、いとをかし、の世界。

  • やはし後期の作品のが好きみたいだ。

  • 大島弓子さんを映画で知り、作品を読みたいと思いました。
    映画で少し紹介されていて、その時に感じた印象では小説みたいなコミックだなぁ・・・ということ。
    だからこそ、興味もったのだけど。

    読んでみたら、なおさらでした。
    コミックを娯楽として思っていたあたしには少々読み辛いぐらい。
    絵も古臭いしね。
    それでも我慢して読むと、やっぱり凄い。
    詩的であり、哲学的であり。

    今の画力でリニューアルすればいいのに。


    ( ・_ゝ・)<死を哲学するコミック

  • 表題作は、涙が出ました。

  • 繊細で複雑で自意識過剰な程の少女の微妙な感覚が繰り出す奇行にも思える物語が優しく描かれていて、ほんわかした。自殺趣味の妹とそれを治そうと格闘する兄の話しや、表題の死んでしまった少女と100年前の幽霊の話が特に印象的。

  • 『ローズティーセレモニー』の頃の大島弓子先生の作品が大好きです。
    エリュアールの印象的な詩から始まる物語。
    最初は、意味が分からない。
    何これ?

    ところが、ラストにこの詩が再び、主人公たちの遠景に重なる時
    もうもう、涙、涙…になっちゃうんだな~

  • 「四月怪談」に限らず、大島弓子について。

    大島弓子を知る以前・以後、と人生をわけることができるぐらい大きな出会い。
    高校生のころ、初めて手に取ったのは「毎日が夏休み」。
    このなんともうらやましいタイトル。
    自信がもてない自分に、それでも大丈夫と言ってくれた気がした。

    話ももとより、印象的なフレーズ、エピソードも心に残る。

    太陽の下で文字を読んだ後、他に目を向けたときの、あのチカチカとする感覚。
    屋内で冷たいデザートをたらふく食べた後、
    太陽の下にでたときの、あのさらに体が満たされる感覚。

    そういったものをマンガにしてくれる。
    そんな感覚は自分だけじゃないんだ、と安心させてくれる。

    日々の笑いや愚痴など、よしなしごとをしゃべる友達ではないけど、
    いざというときにどっしりと励ましてくれる友達。
    それが私にとっての大島弓子だと今は思っている。

    『前途は洋々としてブルー』なんて、今ピッタリ。
    (「庭はみどり川はブルー」でのフレーズ)

    もちろん「四月怪談」のステキな話。
    霊に「一緒に生きよう!」って、言える主人公に拍手。

  • 映画化もされた表題作“四月怪談”も良いお話しだが(柳葉若い!)、このコミック文庫に収録されている“ローズティーセレモニー”という小編が良い。学園の改革(といっても「テストを無くせ!」というささやかな、しかし、非現実的な闘争)を進める男の子に恋する女の子の話。連合赤軍も崩壊し学園紛争が過去のものとなった1976年の作品だからかな?学生運動が激しさを伴わずノスタルジックに描かれている。エリュエールの詩“リベルテ”の使い方が上手い。ダブルミーイングとなっている。

  • この幻想的な感じがたまらないのです、読んでいると。あのね、読んでいるとこれを描いている作者がどんな人なのか、全く想像がつかないのだよね。このぶっとびようとこの冷静さの同居しているこの感触。いろいろと読めば読むほど大島弓子とは謎。。。(07/10/28)

  • 昭和51年〜58年
    『金髪の草原』は映画にもなりましたが、漫画のほうが作者の言いたいことがわかりやすい気がします。
    ・・絵は古いですが。

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