三原順傑作選’80s (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883777

感想・レビュー・書評

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  • 1981年に発表されたDie Energie 5.2☆11.8
    今に続く問題が、この時期既にこういう形で表現されていた。

    「漫画」ではあるけれど 気楽に読む感じではない。私の場合、本腰を入れて、向き合って読むのが三原順作品。どちらかというと、「挿絵の多い小説」 なのかもしれない。昔も今も、一番好きな漫画家です。 

  • はみだしっ子の養父ジャックの少年時代が載っている本。
    登場人物がみな、きちんとリンクしていて、その緻密さに作者の職人技を感じました。ええ仕事しはるお人や〜
    他は、ちょっと遠ざかりつつあった時代なので、なかなか新鮮な気持ちで読めました。

  • 「Die Energie 5.2☆11.8」が読みたくて再読。チェルノブイリの数年前に描かれていた作品だが、まさに今、日本が直面している原発事故に対する電力会社の姿勢やリスクを負わず電力の恩恵だけを求める社会…などのエネルギーに関するあらゆる問題を30年前に指摘しているわけで…。「ムーンライティング」や「X-Day」に出て来るコンピューター犯罪や「Suns」の企業買収なんかもそうだけど、社会のあらゆる事件を眼にするにつけ三原順の凄さを改めて感じる昨今。

  • twitterで話題になる直前に友達に借りた。

    ロングアゴーは子供のずるさや嫉妬を丁寧に追っていて、
    読んでいてしんどくなった。
    でもそういうマイナスの感情や打算を、
    『いけないもの』ってくくるだけじゃ見えないものがあるとおもう。
    お母さんはそういう事を言いたかったんだと思う。だから自分の中の『媚』というかいろいろな弱さを、受け止めてあげろと。

    「Dei Energie 5.2☆11.8」は今twitterで話題の電力会社勤務の人の話。
    いろいろとトラブルがある中で、最後に主人公が言う『僕はただの加害者でいい』というセリフが好き。電力の生産側もだけど消費する側も加害者側ではあるのだから、責めたり否定するだけで思考停止するなということか。
    作者自身は特に否定的でも肯定的でも無いと思うけれど、
    原発の持つ人体に対するどう仕様も無い有害性についてはやはり注目していたと思う。

    セルフマーダーシリーズは、なんともノーコメント。
    ただ、自死に至るプロセスにも多様なものがあるはずという視点はおもしろいけど。
    実際の自殺は、なんというかもっと孤独だと思う。あんなにも人が密接に関わるものだとは、とても思えない。個人的に。SFとして読めば面白いのかもしれないけれど。

  • ロングアゴーは名作だと思う。

  • 初三原順。
    「あのひととここだけのおしゃべり」で紹介されたエピソードが印象に残っていたので。
    私の少女漫画歴には偏りがあって、幼少期に萩尾、竹宮(増山法恵)、青池、池田は読んでるのに山岸涼子には縁がなく、川原泉作品は全部持っているのにその親友の三原順に触れる機会も何故かなかった。

    とりあえず全作品を読もうと決意するに充分過ぎる作品集だった。

  • 「はみだしっ子」を読んだときからこの人は…凄い…!!!とは思ってたんですが、

    この本に収録されている短編「イン・ア・ボックス イン・ア・ボトル」を読んで愕然として、更に好きになりました。

    マジに哀しすぎるよ……。
    最後、誰も欲しがらないようなものにしがみついてるリロイに(;ω;)ブァッです。

    あの子の夢は小さい頃のまま止まっちゃったんだよなあ。。。ああ、……ああ……!!!!!!!!!!(泣)

    こんな切ない話はない。
    しかもクライド誤解したまんまエンド\(^o^)/
    リロイ良い子すぎるよ、

    本気で犯罪起こしそうなタイプそのまんま。

  • 解説:一野登美子。

  • 故・三原センセの傑作集。
    「はみだしっこ」シリーズはヲイラの永遠のバイブルなのさw

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著者プロフィール

三原順(みはら じゅん)
マンガ家。本名・鈴木順子。1952年10月7日札幌に生まれる。1973年、「別冊マーガレット」掲載の「ぼくらのお見合い」でデビュー。1975年から1981年にわたり「花とゆめ」で連載された『はみだしっ子』シリーズによって熱狂的支持層を獲得、以降もセルフマーダー・シリーズ、『X Day』、『ムーン・ライティング』シリーズ等の名作・傑作で読者に感銘を与え続ける。1995年3月20日、病気のため42歳で死去。

「2019年 『かくれちゃったのだぁれだ 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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