ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)

  • 97人登録
  • 5.00評価
    • (23)
    • (0)
    • (0)
    • (0)
    • (0)
  • 4レビュー
著者 : 高尾滋
  • 白泉社 (2013年9月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592890317

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
中村 明日美子
中村 明日美子
中村 明日美子
中村 明日美子
有効な右矢印 無効な右矢印

ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)の感想・レビュー・書評

  • 母親の影響で、子どもの頃から多くの少女漫画を読んで育ってきた。しかし、中学にあがったあたりから、なんだか物足りなさを覚えるようになる。高校生になってからは、子どもの頃から繰り返し読んでいる少女漫画は別として、ほとんど読んだ記憶がない。

    いつまでも夢見る少女じゃいられない…私の中の少女は死に絶えたのだ…そんなふうに大の字になって諦めかけていた頃、書店でふと見たゴールデン・デイズの表紙に、死に絶えたはずの少女心がビビっときた(古い)
    20も過ぎたいい歳の女が、少女漫画を手にドキドキしながらレジへと向かい、そわそわと家に帰った感覚は、今でも忘れられない。

    家に帰って読み進めていくうちに、私の中に湧き上がってきたものは「これだよ、これ!」という歓喜の想いであった。
    絵が上手い作家や、物語や言葉を紡ぎあげるのが上手い作家はもちろん今でも大勢いる。しかし、そのどちらも兼ね備えた少女漫画家とは、なかなか出会えなかった。

    高尾滋さんの描く「ゴールデン・デイズ」は、どこか花の24年組を思わせるような懐かしい空気をまとっている。そこだけ評価すると、ただの懐古厨ババアの戯言になるが、もちろんそれだけではない。キャラの表情の描き方であったり、心情を紡ぐモノローグが、これまたたまらないほどうまいのだ。

    主人公である現代の男子高校生・光也は、あることを機に約70年前、大正10年8月31日の東京へとタイムスリップしてしまう。そこで光也は、自分と入れ違いで忽然と姿を消した、当時16歳の曾祖父の慶光だと思われることになる。
    タイムスリップしてすぐに、光也は、いつか曾祖父に見せてもらった昔の写真に写っていた青年と出会う。仁と名乗るその青年は、同性である慶光に想いを寄せていた。

    この仁の慶光を想う心情が、切ないのである。
    仁は、この時代には珍しく外国の血が流れており、まわりや実の祖母までからも疎まれていた。そんな仁をはじめて受け入れてくれたのが慶光だったのだ。
    慶光の存在を、仁は『それは 初めて僕の目の前に現れた道だった』と想う。
    まだ幼かった仁が受けた、まわりやクソバb…祖母からの仕打ちを思うと胸が痛む。だからこそ、仁がはじめて自分を肯定してくれた慶光に想いを寄せることは、すごく自然なことに思えるのだ。

    『慶光と歩めば 一歩一歩が日だまりのようだった 晴れの日も 雨の日も 喧嘩したって仲直りして 嘘みたいに幸福になることが容易かった』

    同性への気持ちなんて、ただの勘違いや思い過ごしだと考える人もいるだろう。しかし、もしも、仁の慶光への気持ちが「恋」ではないというのなら、私は恋がなにかなど知らない。

    ずっと慶光を見てきた仁だからこそ、どうみても慶光にしか見えない光也の存在に戸惑ってしまう。しかし、慶光と違って心のままにふるまう光也と過ごすことで、慶光では満たせなかったものが仁の中にあふれだしはじめるのである。

    仁は慶光と出会ったことで恋を知り、光也と出会ったことで愛を知った。慶光のために死にたいと思っていた仁が、光也を守るために生きたいと想えるようになるのである。

    光也は、タイムスリップする前に聴こえてきた曾祖父の『奇跡が起こるなら もしも時が戻るなら …あいつをきっと助けに走るのに――… 神様 時間を戻して』という悲痛な願いを思い出す。
    慶光が時間を戻してでも仁を助けたいと願う出来事とは何なのか、本物の慶光はどこへ消えたのか、その謎を探るうちに、光也はある真実へとたどり着くこととなる。
    果たして光也は慶光の願いを叶えることはできるのか、そして、現代へと戻ることはできるのか――
    最終巻の怒涛の流れは、読むたびに大泣きしてしまう。

    光也が、仁やあの時代に出会った人々と過ごした眩いほどの日々はまさに「ゴールデン・デイズ」であった。切なく愛おしいあの日々を、読者と... 続きを読む

  • 世界はこんなにも、美しい

  • 描き下ろし数ページのために購入しました。
    相変わらず素敵でした。

  • ずっと大好きな作品。何度でも読み返しては泣いてる。

全4件中 1 - 4件を表示

ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)を本棚に「積読」で登録しているひと

ゴールデン・デイズ 4 (白泉社文庫 た 8-13)の作品紹介

光也の出現と入れ替わりに姿を消した、祖父・慶光の行方を追ううちに明らかになる陰謀の存在。敵の正体は…!? 光也の選択は、未来を変えることになるのか? 大正浪漫ストーリー文庫版全4巻完結! 2013年9月刊。

ツイートする