ルピナスさん: 小さなおばあさんのお話

  • ほるぷ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593502097

感想・レビュー・書評

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  • ステキな人生を歩んだルピナスさん
    世の中をもっと美しくするという約束も果たせていて素晴らしい

  • 絵が素敵。

    子どもの心にどのぐらい届くかわからないけれど、少しでも何か感じ取ってくれれば、と期待してしまう。
    「世の中をもっとうつくしくするためになにかする」
    その前にまず、可能な限り世界を実際に見るところから始めないといけないかな。

  • 小さな女の子がおばあさんになるまで。
    こどもの頃の夢や約束を大切に守り、
    実現していく意志の強い女性。
    自分なら世の中をもっと美しくするには
    なにができるかな?

  • ルピナスさんは小さなおばあさん。幼いとき、おじいさんから遠い異国の話を聞くのが大好きだった。大人になるとおじいさんの想い出とともに世界中を旅してまわる。暑い国、寒い国、海辺の街、山の頂・・・。でもあるとき、ちょっとした不注意で、らくだから落ちて背中をいためてしまう。それからはもう、旅ができなくなってしまった。
     そんなとき、記憶によみがえるおじいさんと約束。
    「世の中をもっとうつくしくするために、なにかをしておくれ」
     はたして、ルピナスさんは世界をうつくしくするために何をするのでしょう?
     といった話。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     ここからはネタバレ。


     
     ルピナスさんは自分の家のまわりだけでなく、村中にルピナスの種を蒔く。最初はけげんな目で村人から見られていたルピナスさんだが、春になり色鮮やかなルピナスが村中で開花すると、村人の目も変化した。変化の乏しい世界が彩り豊かな世界に変わり、花を愛でることで心にゆとりができた。子どもたちは花を慈しむことで優しい心をはぐくんだ。
     村の人たちはいつしか親しみをこめておばあさんのことを「ルピナスさん」と呼ぶようになった。
    「世界をもっとうつくしくする」という約束を、こうしてルピナスさんは果たしたのでした。
     めでたし、めでたし・・・
     
     
     ちょ、ちょっ待てよ!
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     
     ここからは大人の感想
     
     村中に繁殖力の強いルピナスの種なんて蒔いたら、在来種が駆逐されて生態系が変わってしまうだろうよ!
     侵略的外来種のセイタカアワダチソウだらけになった日本の河原みたいに、原風景が失われてしまうよ。
     ガーデニングでランタナを植えてしまったばかりに、ランタナにすべての養分を奪われ、丹精込めた他の植物を枯らしてしまうようなもんだよ。
     
     いけないよ、そんな勝手なことをしちゃ、ルピナスさん。
     
     やっぱり絵本というのは小さいときに読まないとダメだ。

  • アリスは小さいころに、おじいさんと「世の中をもっと美しくする」という約束をしました。大人になったアリスは、おじいさんとの約束を果たそうとしますが・・・。世の中をもっと美しくするなんて、いったい何をすればいいのでしょうか。(約7分)

  • 「世の中を、もっとうつくしくする」ために、私ができることって、なにがあるだろうか。
    そんな大きな課題を果たすための方法なんて、今の私には思いつきません。

    けれどもの、
    「なにをすればいいか、いまはまだわかりませんが、きっといつか、分かる日がくるでしょう。」
    というバーバラさんの言葉のように
    たくさんの旅をして、たくさんの美しいものを見て行く中で、私なりにできることが一つ見つかればいいなぁと思いました。

  • 数ヶ月前に、図書館の展示(テーマは忘れてしまった)で目にして、引力を感じていた。
    今回、思い出してやっと借りた。

    「大きくなったら、わたしもとおいくににいく。そして、おばあさんになったら、海のそばの町にすむことにする」
    「それはけっこうだがね、アリス、もうひとつ、しなくてはならないことがあるぞ」
    「なんなの?」
    「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたいのだよ」
    「いいわ」

    とても丁寧な絵が気に入った。
    隅々までみてよみすすめたので、文章がページ毎に切れてしまった。
    世界は広いし、やる気になれば、どこにでも行けて、何でもできるのではないか、と久々に思える。
    自分のことだけしか考えていない自分が、少し恥ずかしくなった。
    世の中を私なりに美しくするためのヒントは、今のところは仕事だということを意識した。
    最近ひねくれていたけれど、初心と感謝の心を忘れずに、また明日、がんばろう。
    恥ずかしながらルピナスを知らなかったので、これから検索してみる。
    生態系のバランスは、などと考えてしまったことは、なかったことにしよう。

  • 女の子の大おばさんはアリスという名前だけれど、今はルピナスさんと呼ばれている。
    ルピナスさんが小さかったとき、ルピナスさんのおじいさんは世界をあちこち見てきた人だったので、ルピナスさんもおじいさんのようになりたいと思った。
    おじいさんは、それもいいけれど、世界を美しくするように、とも言う。
    ルピナスさんは成長して世界をあちこち見るようになる。
    あるときラクダから落ちて背中を痛めてからはあまり動けなくなってしまった。
    でも、庭に咲いたルピナスの花が遠くにも咲いているのを見て種が運ばれたことを知る。
    そして世界を美しくするには花をたくさん植えればいい、と気づきあちこちにルピナスの花の種を植えた。
    最初は変人扱いされたが徐々にみんなルピナスさんに理解を示し喜ぶようになった。
    女の子がもルピナスさんのようになりたいと言うと、それはいいけれど、世界を美しくするように、と。


    絵が、色遣いがきれい。
    代々受け継がれて行く意志って素敵。

    ルピナスってどんな花なのか今まで分からなかったけれど、これで分かるようになった。

  • 心をきれいにしてくれるような絵と文章…。

  • 世の中を美しくする。
    ルピナスさんの様に生きたいのです。

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著者プロフィール

アメリカを代表する絵本作家。アメリカでその年に刊行された絵本の中で、最も優れた作品に与えられる「コルデコット賞」を二度受賞。生涯110冊以上もの絵本を残した。主な作品に、『ルピナスさん―小さなおばあさんのおはなし』、『エミリー』(共にほるぷ出版)、『ちいさなもみの木』(福音館書店)など。

「2016年 『ちいさな曲芸師 バーナビー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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