ぼくの島

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制作 : 掛川 恭子 
  • ほるぷ出版 (1990年3月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593502400

ぼくの島の感想・レビュー・書評

  • クーニーの作品の中では認知度が今一つだが、読後しみじみと良さが伝わってくる。
    海の美しさ、空の色、石畳、帆掛け船、細かな自然描写などなど静謐な美しさは
    相変わらずで、爽やかな風に吹かれたような感動に包まれてしまう。

    アメリカの大西洋岸にあるというたくさんの小島。
    その中のひとつであるティベッツ島に住む、4代にわたる一家のお話。
    自分たちの手で自然を切り開き、自然から感謝して受け取り、そこで得た知恵を
    次の世代に伝えていく。
    胸が高揚するような展開こそないが、自然と共に生き、ゆったりと刻まれる確かな
    足跡が、心の中にじんわりと染みてくるのだ。

    切れ目なく続く人間の命の輪。
    それを体感することが出来る人生はなんて幸福なのだろう。
    どこかでお祖父ちゃんが見ている、どこかで誰かが守ってくれている。
    12人兄弟の末っ子だったマサイスが、一度は出た島に再び帰ったのは、
    その幸福感を知っていたからだろう。
    便利さ・快適さと幸福はイコールではない。
    そして年老いたマサイスは海で命を落とし、葬儀の場面でお話は終わる。
    でも読み手の私たちは知っている。
    マサイスの思いは連綿と受け継がれるだろうということを。

    何度でも何度でも読み返したくなる、大人向けの絵本の傑作。
    この夏、ぜひどうぞ。

  • ティベッツ一家のお父さんが島を開拓して、家族が住めるようにする。
    小さなマサイスもお父さんの真似をして、最後はおじいちゃんになり、孫のマサイスも同じようになり。
    マサイスは海に出たまま帰って来ない。

    一家の年代記風絵本。
    自然は与えるだけじゃなく、奪うこともある。

    今ではこういう一家はなかなかない。

  • こんな風に、家族が力を合わせ、何世代もつながっていく家がいいね・・・

  • (No.11-41) 絵本です。

    内容紹介を、表紙裏から転載します。
    『小さな島が、ぽつんとひとつ、大きな海にむかってうかんでいました。つんつんとがったエゾマツが、うっそうとはえているだけの小さな島でした。
    土地をたがやし、ヒツジをかい、ニワトリ小屋をたてました。小さなマサイスもいっしょうけんめいてつだいます。

    少年の成長を島の風物とともに描き、その人生をあたたかく見つめるB・クーニー。移りゆく世の中と変わらない人の営み、うけつがれる思い・・・・を、懐かしいタッチで絵本に結晶させました。』

    少し横長の本の大きさが、島を描くのにふさわしい形です。
    アメリカの開拓時代の話としては「大草原の小さな家」シリーズが有名ですが、これは小さな島の開拓物語です。
    何もなかった島を開拓していったマサイスのお父さんとお母さん。
    たくさんの子供が生まれ、皆自分の人生を切り開くために島を出て行きます。
    青年マサイスも・・・。世界を旅した後、恋人を連れてまた島に。家族が増えて・・・。

    これは絵本ですし、小さな子どもに読み聞かせてもきっと楽しめるでしょうが、後半、マサイスがおじいちゃんとなってからは大人の人のほうが感動するのではないかと思います。
    私は、マサイスが一生を島で過ごしたのではなく、一度は広い世界をめぐりその後自分の意志でまた島に戻って人生を全うしたことが素晴らしいと思いました。

    20年位前の出版だからか、画像が出てこないのが残念です。
    でも絵本が好きな人なら、クーニーの絵本ということできっと想像できるのでは?
    どのページの絵もとても素敵です。

    偶然手に取った本ですが、出会えて良かったと思います。

  • 大好きなクーニーの絵本。

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