どこでもない場所

  • ほるぷ出版
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (34ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593505166

作品紹介・あらすじ

想像してごらん。海のためいき、波のささやき、スーツケースからこぼれだしあなたを夢の世界へつれてゆく、そんな場所を…。カナダの画家ロブ・ゴンサルヴェスがえがく、ここでもあそこでもない、不思議な場所。想像力にみちたイラストレーションが、見るものを奇妙な世界へさそいこむ。

感想・レビュー・書評

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  • とても不思議な絵。
    想像力を掻き立てられる。
    ありえない世界へ行くような気分になる。
    じっくりと絵を見ているとアレって思う箇所がありそれを探すのもおもしろい。
    絵に対しての詩に深い意味がある。
    たしかに どこでもない場所 である。

  • 絵本というか画集?
    エッシャーとかマグリットやポール・デルボーのような不思議で静謐な絵と、絵に誘い込む文章。
    川の飛び石が石造りの建物へ、雪山が桜の森へ、大きな波が雪の残る山脈へ。
    違和感を感じずに混じり合う風景たち。
    え?図書室の本を平積み?あたりから、ネタがつきたのかもーと思ってめくったら、最後は海辺の風景で。
    あー、こういう部屋でまったりしたい。

    こういう絵、けっこう好き。
    マグリット!マグリットみたいで。
    この海から山の絵がすげえ。
    自然から自然なとこがすげえ。S17

    M、この夜景の絵、はじめわかんなかった。
    ただの夜の街としか思ってなかった、気づくとすごい。
    あと、最後のこの部屋、住んでみたい。M14

  • 現実世界と仮想空間が一枚の絵で融合された、めくるめく幻想の拡がる奇妙な場所で、もはや<騙し絵>の概念を超えたカナダの画家ロブ・ゴンサルヴェスの芸術に酔い痴れる。

  • 奇妙な騙し絵。
    見ていると落ち着かない気持ちになるが、妙に目が離せない。

  • 想像してごらん

    足もとを凍った空が流れていくこと
    夕空の中へとけていく空間
    風が手をとり夜が明けるまであなたと躍る

    〇不思議な絵に想像力と物語が広がっていく
    〇静けさのある絵

  • エッシャーのような、田中達也のような、ColdplayのUp&UpMVみたいな、そんな世界。

  • 子どもの印象に残すには難しい。
    大人がパラパラと眺める絵本かな。

  • 息子と一緒に、ふしぎ~といいながら読み進めました。境界線がなく絵の魅力に引き込まれます。

  • シュールというよりはだまし絵に近い?
    自然が溶けだして流れ込んでるような絵が多い印象
    文章で気に入ったのは「硬い水、ながれる光 足もとを凍った空がながれていく」
    絵で気に入ったのは、聖堂からNYのやつと屋根裏部屋が都市へと繋がってるようなやつ、あとカーテンのワルツ

  • トリックアートのような…すごく不思議な世界にどっぷりはまってしまった。

    ずーーーっと見ていたくなる
    なんだろう この感じ。おもしろい

    どこでもない場所へ
    さあ、あなたも

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「トリックアートのような」
      マグリットにも似た、あっと言わせるイラストレーターですよね、邦訳も「終わらない夜」や「真昼の夢」が出てますね。
      ...
      「トリックアートのような」
      マグリットにも似た、あっと言わせるイラストレーターですよね、邦訳も「終わらない夜」や「真昼の夢」が出てますね。
      Rob Gonsalvesで検索したら、もっと色々と見られて面白いですよ!
      2013/03/12
  • 想像してごらん。
    その呼びかけが、何度も心の中でポーンと響きます。

    ページをめくるたびに広がる奇妙で、幻想的な世界。
    エッシャーの絵のような。
    境界がぼやけて、にじんで、溶け合ってゆく…

    こういう絵、とても好きなのでながめているだけで、いつのまにか時間が過ぎてしまいます。

  • 色彩豊かな美しい風景画…が、なんと、左から右へ(または上から下へ)見ていくうちに、違う空間に連れて行かれる! マグリットのような、エッシャーのような、井上直久さんのような不思議を体験できますね。

  • いい絵なのでしょうが、ちょっと苦手ですね。何か怖さを感じてしまいます。子どもの時に見ていたら、トラウマになっていたでしょう。

  • とても好きな世界観でした*°
    この絵本を開くだけで、非日常の素敵な場所へ連れて行ってもらえます♪

  • 想像してごらん、ほら、ここは、、、と始まる世界。ページをめくるとありえないけれどありそうな風景が開かれている。だまし絵のようでもあり空想の羽ばたくところでもある。

  • だまし絵の絵本です。
    それぞれの絵に対して、毎回まるで詩のような、イメージを膨らませてくるようなお洒落な文章が添えられています。

    細部まで描き込まれた絵なので、じっくり見入ってしまいますが、このシリーズは少々不気味な雰囲気の絵も多いので、小さなお子さんは怖いと感じる子もいるでしょう。
    大人はこのちょっと不気味な雰囲気がゾクゾクしますが…

  • 絵本としては写実に近く、内容もうちの子にはまだ早いかなあという気はしたが、興味を持って読んだ様子。不思議さを理解できているのだと思う。

  • 以前読んだ『終わらない夜』
    http://booklog.jp/users/heart-place/archives/1/4593504384
    と同じ作家のもの。

    前に読んだ空を描いた日本作家の本と比べると、
    やはり『画力』『スケールの大きさ』のレベルの違いが感じられる。
    (→人の感じ方はそれぞれだからしょうがないんだけどねー。苦笑。)

    大好きな空が大きな海といつの間にか置き換わる。
    圧迫された視界が広々とした奥行き感に変わる瞬間。

    写実的になり過ぎない丁寧な作風。
    脳内で湧き出る想像力。
    『セーラ・L・トムソン』の文字のみ表記されるので、
    その人が描いているのかと思ってたけど、
    詩を書いた人だった。

    絵を描いたのは『 ロブ・ゴンサルヴェス』。
    『レメディオス・バロ』、
    特に『ルネ・マグリット』に感銘を受けたとあった。
    うん。
    最初読んだ時は『マグリット』のイメージがまず浮かんだもんね。

    で、相も変わらず、詩よりか絵にくぎ付け。笑

    『シュールレアリズム』と言う言葉を『ダリ』で知ったけど、
    多分人間の本能に近い部分を刺激するような気がする。
    さらに『だまし絵』が加わることで、
    既成概念に凝り固まった脳みそがバグを起こし、
    堅く詰まった脳細胞に新鮮な血液が送り込まれるのじゃないかな。。。
    長い間利用されずに埃をかぶっていた、
    シナプスとかニューロンとかがこの本で通電されて・・・
    (以下略。笑)

    目の状態が良く無く、
    精神的にも結構辛い毎日なのだが、
    寝る前に読んだらすーっと眠りに落ちた。

    読者にプラスの効果をもたらす、
    それこそが『良書』。

    ○市立図書館所蔵

  • どの絵も魅力的で、次のページを捲るのが楽しみで仕方ない。ただの騙し絵ではなくて、物語が感じられるところがすごく好き。
    絵に添えられた文章も素敵で、それぞれの絵ごとに絵本が作れるのでは…続きが読みたくなってしまうのが玉に瑕?かもしれない。

  • 前2作が気に入ったので、図書館で借りた。(YAに分類されていた。)

    ここは、どこにつながっているだろう。
    さあ、どこでもない場所へ。

    表紙の絵はどうかなぁと思ったけれど、裏表紙の絵はいい感じだったので、期待できそうだと思いながら、どこでもない場所へ向かう。
    どうしてこうなるかな、同じモチーフだな、と思うものもあったけれど、パワーアップしていると感じた。
    本の絵とチェスの絵では、風刺がきいていて、文が有効だと初めて思った。
    貝の絵では、夢の浮遊感が感じられたし、カーテンの絵では、なぜか『レキシントンの幽霊』を思い出した。

  • 段々と奥から同化していくだまし絵が豊富。そこそこ

  • 大判で高精細な絵本はそれだけで満足感を得られます。手前と奥、または右と左で世界は連続していながら異なっていて、エッシャーのような印象を受けました。

  • アート驚く作品

    ロブ・ゴンサルヴェス先生の画力ハンパないです!!

    子どもたち驚きびっくりです!!

  • だまし絵みたいな絵本
    とは言っても絵は巧妙で繊細だ。
    気がつくと、笑みがこぼれていることに気付く。

    燕(みたいな鳥)が飛ぶ郊外の住宅地に何気にある木。少し高いところまで上った青年が、ロープでミニチュアの家の屋根にある尖塔を結わえ吊っている。と思いきや、その家は、少し離れた場所に建っている。

    石造りの宮殿内部。天井を支える柱同士は、栗の木の葉の先端のように、先端が尖った形に開口され、夜空が見えている。そして遠方から手前に視点をずらすと、その暗がりと瞬く星たちは、いつの間にか夜の高層ビルに点灯するライトになっている。

    朝霧がかかる木々に囲まれた湖。そこにはちょうど人が跨いで移動できるくらいの岩がにょきにょきと出ている。リュックを背負った人たちが、湖に落っこちないように気をつけて渡っている。しかし絵本の右では、いつの間にか湖ではなく、雲の上に突き出したお城の上部。人々は不安定な様子でそのお城の飛び出た塔をジャンプしている。

    手前にはランプを片手に、雪が積もった林の間の凍った川(だろうか)を、一列になってスケートを楽しむ青年たちがいる。そしてその上流に目を向けると、雪が雲に、ランプは星になっている。

    お屋敷の広間には、そこの天井ほどの高さがあるオモチャの家が置かれ、子ども二人がそのオモチャの家にある家具や人形を持って遊んでいる。何人かの人形は、オモチャの家の二階の手前から奥に向かい、そしてUターンをして子どもたちのすぐ近くまで来ている。いやその大きさや表情から本当の人間のようだ。

    公園には2つの円形の泉が作られている。手前の泉の畔にいる女性の手には、空になった鳥かごが。また泉を囲むように植林された木の葉は、綺麗に羽を広げた鳥の形に整えられている。ただ2本だけ葉がなく、そして実際の鳥となって羽ばたいている。

    ここはスキー場?遠くから木々の間をスキーヤーが滑り降りてくる。しかし手前では雪が桜の花に変わり、スキーヤーも桜の木の上だ。そしてすっかり春の陽気の元、少女は読書を中断し、桜の上のスキーヤーを眺めている。

    この本の表紙の絵にもなっている。湖に張り出す土地は、船の形の柵に囲まれている。いや、地続きだけではない。実際に船に乗っている家もあるのだ。

    天井は見えないが、これは部屋の中か?屋上か?老人が一人木製の柱時計や机や棚に囲まれている。そして向こうの壁が見えず、幾重にも続いて置かれている木製の家具は、いつの間にか遠方にあるビルのてっぺんとなっている。

    家の玄関にたどり着くには、前庭にある迷路になった生け垣をクリアしないといけない。

    手前では、岩にしゃがんだ海パン姿の少年が目の前でサーフィンをする男女を眺めている。いや待てよ。青緑の海水は少年の右側では徐々に緑の木々となり、打ち寄せる高波は、遠くにそびえる雪を頂く山々となる。

    アーチ状に美しく造られた建物内部の柱や壁や天井は、実は分厚い本で構成されているのだ。
    言葉が守ってくれ、思想が支え、思考が導いてくれるとある。

    若い女性が植林をし、男性がレンガを積み重ねている。鳥の目になって見ると、レンガは家に変化し若木は立派な木に成長している。

    月夜で十分に明るいはずだが、星たちが瞬く。いやこれはホタルか?家の屋根や庭では、家族がホタルを捕まえようとしている。

    ダンスホールには男女がせいそうをして踊っている。その奥にも、そしてその奥にも。いやその男女の輪郭がはっきりしない。女性はホールと外を仕切るカーテンに、男性は暗闇にフェードアウトしているようだ。

    お城の屋上では、老人と孫がチェスをしている。その盤上の白黒のチェック柄と駒は、遠望の景色の濃緑の木々、雪原、そこに建つお城と一体化しているようだ。

    ゆったりとした広間の長椅子にまどろむ若い女性、そばには貝殻を耳にあて座っている男性。
    いやそこは半分部屋で、半分は海なのだ。
    潮騒の香りとさざ波の心地よい音が聞こえてきそうだ。

  • うーん
    難しい・・・

  • 絵画的トリックアート

  • 良かった

  • 3-1 2022/10/20

  • マグリットの絵画みたいだと思ったら、絵を描いたゴンサルヴェスさんはマグリットに影響を受けたと、本のそでに書いてあった。

    だまし絵のような絵が好きなので、じっくり見てしまう。
    創造力と想像力をかきたてられ、自由を感じるので楽しい。

    絵本ではあるけれど文章は抽象的なので子供にはやや難解かも。
    絵だけのほうがよかったりするかな。

    こういう絵を自分の部屋(ないけど!)に飾りたい。
    自分は無限で自由なんだということを気づかせてくれる。
    あぁ美術館に行きたい。

  • 図書館本。ばぁばが長女にと借りてくれた本。遠近法を駆使して、不思議な世界が繰り広げられてます。ばぁばのチョイスはばぁばのバイアスがかかっていて、それはそれで有難い。

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