パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々〈5〉 最後の神

  • ほるぷ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (527ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593533909

感想・レビュー・書評

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  • 何万年もの恨みを持った巨大な力を持つクロノスが復活し、最終決戦が書かれる5巻目。

    クロノスがついに復活。それはクロノス側についたルーク(ヘルメスの息子)の体を仲介としたものだった。
    このルークというのが最初はパーシーの友達であり、タレイアとアナベスの旅の仲間であり、訓練場では格好いいみんなから憧れられる存在だったのだが、その心の奥底にはヘルメスに見捨てられ神々に利用された恨みがあり、世界のすべてを壊して最初から造り直そうとしていた。
    最初から緊迫の戦いや作戦が行われ、本の半分以上はニューヨークでハーフ(ギリシア神話の神々と人間との間に生まれた子ども)とクロノスを中心とした神や怪物や一部ハーフたちとの決戦なのだが、全体的に緊迫を保ったまま進むので改めて作者の力がすごいと思う。

    「パーシー・ジャクソン」シリーズでは、ギリシアの神々も英雄(神と人とのハーフ)も怪物も人間も、それぞれの勝手な面が書かれる。
    勢力争いをしたり、相手を利用したり、位の低い神々を軽んじたり、敵の家族まで過酷な命運を与えたり…。
    しかし結局神は人間に必要とされないと存在できないし、誰かを軽んじることにより敵を作ってしまうのだということに気付くことになる。それを主人公パーシーが指摘して、神々も受け入れたということに彼らの成長があるのでしょう。
    題名の「最後の神」とは、ギリシア十二神から外れている炉の女神のヘスティアを指す。ディオニソスに十二神の位を譲ったことから、男性神7名と女性神5人ということになった。
    彼女は他の神々が戦いに行ったオリンポス(ニューヨークのエンパイアステートビル600階にあるんだが)に一人で残る。ヘスティア自身が十二神から出て、また人々は炉端での温かい団欒から離れている。だが最後に大切なのは温かい炉
    を囲む家庭であり安らぎだ、ということ。

    戦いを経て、終盤では大団円と新たな冒険を示唆しする。そして話は新シリーズへと続く。

  •  いよいよ最終巻。気鋭のミステリ作家だけに伏線の回収が丁寧だ。
     『聖闘士星矢』は面白いのだが、我々と関係ない世界で戦っているようなアウェイ感がある。そのため、現代日本で戦おうが、近世イタリアで戦おうが、読み心地は変らない。
     パーシー・ジャクソン・シリーズは「ミスト」という仕掛けを導入することで、現代社会にコミットするギリシャの神々という大ボラを可能にした。

  • 読了。
    とうとうきたクロノスとの戦い。

    かなり手に汗握る内容だった。
    登場人物も増えてこいつ神だっけ?ハーフだっけ?とか考えながら読み進めたけど。

    なんか思ってもいなかった流れになった子もいた。レイチェルとかなんでそうなった?神託は元々人間の役割だったの?

    サイリナの行動に思わず涙してしまった。

    そしてパーシー、私の中ではやっと活躍したって感じ。

    しかしハリポタもそうだったけど、話が進むと沢山死ぬな。
    (160817)

  • 最終巻にして、圧倒的な面白さ! お決まりはお決まりでも、その中での展開や、 まさかこの人が、といった、今までのことからは考えられないようなことが次々におきる。あまり好きではなかったキャラクターでさえ、その勇気に 感服せざるを得ないほど、それぞれの魅力やかっこよさが最大限に引き出されている。 そして何より主人公パーシーの新たな力。そしてその代償。 ぶっとんだ設定でも、些細な部分に、現実を見るのもこの作品が読者を魅了する所以。 どきどき、わくわく、はらはら。決死の戦いに、目が離せない。

  • ついにパーシ―達がクロノスと対決する!色んなことが展開する面白い巻だった。これまでの1~4巻の集大成という感じ。
    ファンタジーらしく主要メンバー全員が成果を称えられて完結するのがよかった。
    それとパーシ―の性格の良さが本当に好き。ハリーポッターは結構ひねくれてたりしてイライラしたけど、パーシ―は最初から最後まですごく良いやつだったし、グローバーやタイソンも良いやつ。嫌なやつがあまりいないっていうのが良いね!
    アナベスがつらい役目だったし、ルークも本当にかわいそうでかわいそうで。親からかわいがられてないと思い込んでるのって本当につらい事なんだなぁと。でもだからって親たちを滅ぼそうとするクロノスの味方になるなんてちょっとやりすぎじゃないの?と思うけどな。
    それとつにオリンポス12神をスラスラ言えるようになったのはまさにこの小説のおかげだね。

  • 完結編です。
    短期間で一気に全巻読んだので、感慨と言う点ではリアルタイム読者には劣るかもですが、それでも充分楽しめました。

    ミステリー作家が書いたファンタジー児童書。なる程!読者に推理させるテクニックがありますね。伏線とダミーのバランス。
    児童書だしまあこの怪しいのがそのまま答えだろ、とたかをくくってたら見事に読みが外れました。

    そして切ない涙、感動の涙もありながら、笑いも忘れてません。皮肉な笑いのセンス、なかなか好きです。はい。

    神々の人間臭さが実に面白い。
    恋愛面に関しては男性目線。まあ優柔不断と言いますか、曖昧、どっちつかずな男性陣たち!
    そして神々が子沢山な点を、妻たちが良く思っていないところがまた人間臭くてイイ。そりゃそうですよね(笑)

    私はあまり戦いの描写などには関心が無いのですが、本作のそう言ったシーンは、ただ白熱する、緊迫感あるだけでなく、ちょっと間抜けだったりユニークだったりする描写なので飽きずに読めました。

    そしてやっぱり私はヘルメスが好きです。

    終わり方も典型的ではありますが、私は好きです。

  • シーズン1読んでの感想。
    ストーリー、次々起こる展開、魅力的なキャラクター、軽い皮肉とユーモアが絶えない軽妙な語口。
    主人公の設定で、ハリポタと共通する要素が多々あるように感じるし、ちょっとチート過ぎるとかモテすぎいいところ持っていきすぎ(主人公だからそんなもん・・・?)と思ったりする。
    今でいう、なろう系っぽいかもしれない。
    全体的に面白くて、一冊一冊が分厚いけれどあっさりと読めた。


    最終的にクラリサとサイリナに心を鷲掴まれ、ニコという推しもでき、続きも読もうと思います。

  • 9年前に読み始めたこのシリーズ、やっと読み終わった。これって子供も読み切れるのかしら? 面白いんだけど、とにかく話が長いので読み疲れる。そこはちょいとマイナス。でも、まあ期待通りの大円団。頑張って読み続けることの楽しさを大いに感じている。次のシリーズも読まなしゃあないなあ。でも、その前に外伝だな

  • 今までよりも、激しい戦いのシーンが多く、緊張感のある描写だった。

  • お話し終わりました。「ハリー・ポッター」と比較して読むと興味深いですね。

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著者プロフィール

1964年、米テキサス州サンアントニオ生まれ。テキサス大学で英語と歴史を専攻。
『ビッグ・レッド・テキーラ』(小学館)でシェイマス賞、アンソニー賞。『ホンキートンク・ガール』(小学館)でアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀ペーパーバック賞を受賞した実力派ミステリー作家。初めて執筆したファンタジー「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズ(ほるぷ出版)は全世界でシリーズ累計5000万部となり、映画化された。その他の作品に、「ケイン・クロニクル」シリーズ(KADOKAWA)などがある。

「2021年 『アポロンと5つの神託 太陽の神』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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