ねこのシジミ (イメージの森)

著者 :
  • ほるぷ出版
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本棚登録 : 247
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593564149

感想・レビュー・書評

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  • 自分の和田誠のイメージのとギャップある絵本。より繊細な線と色鉛筆の絵。内容もほぼ実話なのかなと思うような家庭のお話。シジミという猫を通して和田家が暮らす日々を想像。可愛がるというより観察し愛でるのがいいな。掘り出し物感。

  • 平野レミさんの夫、という方が今では分かりやすい。
    文春の表紙を長年手掛けている、イラストレーターである和田誠さんの本。
    こんなにも猫がお好きだったのねという驚きと、繊細な銅版画に魅せられつつあっという間に読み終える。

    よくある「猫あるある」の中身なのだが、版画に刻まれた猫の表情やしぐさを何度も眺め返してしまう。観察力の高さと、描きすぎないほどほどの描画力がとても素敵だ。
    そして何度も何度も、うん、あるある!とつぶやいてしまう。

    語り手は、「シジミ」と名付けられた猫自身。
    「あかんぼうのとき きょうだいたちといっしょに こうえんにすてられていた」ところから始まる。運よく拾ってくれたのが和田さんのおうちのショウ君という小学生の男の子。
    「シジミがおちているみたい」だからと、その名前になったらしい。
    淡々と進むかにみえて、最後から2ページのオチが、ちゃんと効いている。
    この場面で、シジミを抱いてにっこり正面を向いて笑う人がレミさんにそっくりで、もう笑うしかない。

    今や空前の猫ブームらしいが、命にブームなんてあるはずもなし。
    最後の瞬間まで猫たちは、ただその生を全うすべく精一杯に生きるのみ。
    生き物たちのその真剣さには、人間など足元にも及ばない。
    シジミ君のその後はと言うと、96年の初版の際にはショウ君ははたちになっていたらしい。ということは・・。たくさんの幸せを和田家に残して、穏やかな猫生を終えたことだろう。

    お気に入りの「猫本」がまた増えた。
    カテゴリー「猫もの」を作成しようかしら。

  • 子供を待っている時間にふと立ち寄った小さい図書館で偶然見かけて読みました。

    台所に寝ていたら、柄がシジミのようなのでシジミ。お母さんが段々と呼び方を変えていく所があるあるで、リアルで面白い。

    猫の日常がよくわかって、坦々と進むけれど味わいがあって、いい本に出会ったわーと嬉しくなりました。

    普通の猫が普通の家に貰われ普通に生きる。ありそうでなかった宝物のような本でした。

  • シジミはイラストレーター和田誠の長男に拾われてきたオス猫。和田誠にしてはめずらしく線の多いタッチで描かれた猫目線の和田家の日常。

    シジミの名付け親は和田家のおかあさん。すなわち、平野レミである。そう思って読んでいくと、最後に愉快なオチに出会える。

    子供に読み聞かせするより、大人が読んでニヤっとする向きの絵本だと思いました。

  • なんか好き。

    泥棒もつかまってよかった。

  • 図書館で表紙の猫とふと目があった
    「あら!うちのなつき!」もう借りなくっちゃと

    ものすごい感動とか涙とかはなにもない
    猫と家族のありふれた日常
    でもでも かわいくって

    和田家の猫ですよね きっと
    抱っこしてるお母さん 絶対奥さまの平野レミ(料理研究家)さんですもの


    ≪ なんの夢? 手足伸ばして 眠る猫  ≫
        

  • しょうちゃん(トライセラの和田唱さんかな♪)に拾われた猫のシジミ。

  • 子供達に読み聞かせをして、私が一番キュンとしてたと思う。
    お母さんがいい味だしてる(笑)

  • この絵本は大人の心にも、じんわりとしみて来ましたね。和田誠さんの短編小説です。

  • ねこ、といえば、真っ先にこの絵本を思い出します。
    小学校低学年の頃の読み聞かせで出会いましたが、
    和田誠さんの、決して派手ではない、この独特な絵と、
    しずかに語られる物語が、
    なぜか強烈に、わたしの記憶に残りました。
    大好きな一冊です。

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著者プロフィール

一九三六年大阪生まれ。多摩美術大学図案科(現・グラフィックデザイン学科)卒業。
五九年デザイン会社ライトパブリシティ入社。六八年に独立し、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしてだけでなく、映画監督、エッセイ、作詞・作曲など幅広い分野で活躍した。
六五年創刊の雑誌「話の特集」アート・ディレクターを務める。
講談社出版文化賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、毎日デザイン賞など受賞多数。
七七年より「週刊文春」の表紙(絵とデザイン)を担当する。二〇一九年死去。

「2022年 『夢の砦 二人でつくった雑誌「話の特集」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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