SSB―超青春姉弟s―(スーパーセイシュンブラザーズ)(6) (ポラリスCOMICS)
- ほるぷ出版 (2016年3月12日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593881239
感想・レビュー・書評
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ま、ま、丸岡ーーーーー!!
めっちゃイイところでー!!いや、まあ丸岡くんが出てこなくても、すんなりこの先に進んだとは思えないですけどね。
チコちゃんもマオくんも、ドッキドキのシーンばかりでした。
冒頭のチコちゃんじゃないけど、学生時代ってキラキラしてるね。なんか、いいね。
って、少女漫画の読み過ぎかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大きく動いた、そう思わせるだけの厚い内容
これまで、甘酸っぱい描写に、白目を剥いてしまうほど、“ズギャァァァアン”、そんな効果音を己の背後に出現させてしまうほど、戦慄をさせられてきた、この『SSB-超青春姉弟‘s-』だが、この(6)は既刊以上の展開だった
これは、私個人の勝手な推測に過ぎないが、槙本先生の恋愛経験値は、『初恋症候群』の瀬戸口みづき先生に匹敵しているんじゃないだろうか。コメディを基盤にしながらも、自分の恋心に振り回されながらも、相手に自分の気持ちを伝えたいって全力で足掻く少年少女らのキラキラを、こうも鮮やかに表現するには、描き手自身が実際にイイ恋をしていなければ、土台無理な話だ
今さらだが、幼馴染とも言える、大親友の姉を好きになった、そんな定番の設定こそが、この作品の魅力をとことん高めているように感じた
長く濃く続いてきた付き合いで、ほぼ家族同然の認識になっている状況から、相手の「好き」を恋のそれに戻すのは、何よりも難しく、自分の心すら削る
けれど、その難行を成し遂げられる、そんな無根拠の確信を読み手に抱かせてくれる強さを、マオはずっと、私らに感じさせてくれていた
そんなマオの見せる、もう一人の弟ではなく、ずっと近くにいたからこそ見た事がなかった、見えていなかった、見ようともしていなかった、一人前の大人になろうと努力している男の顔を近づけられ、混乱しつつも、ぶつけられてくる気持ちの正体を察せないながらも、どこか嬉しく思っているチコの女の子の顔が、これまた可愛い!!
マオの男の部分を目の当たりにした事で、チコもまた、自分の中に芽吹いた気持ちと向き合うのだが、その手段が実に彼女らしく、つい、笑ってしまった。でも、自分の気持ちほど分からないモノはないのだから、ゴチャゴチャ考えるよりかは直感に任せて得た答えの方が、もしかすると、間違っちゃいないのかもしれないな
一体、彼女は恋心と友情の間に、どんな答えを見たんだろうか? この引きの巧さ、さすが、槙本先生だ
また、チコ+マコサイドも、そこまであからさまじゃないにしろ、関係に変化が現れだした模様。親友の変化に、この二人も引っ張られるのだろうか?
とは言え、この(6)のMVPは、これまでの弱気だった自分の殻を正しい勇気でブチ破って、恥も何もかも振り切り、一世一代の告白を観衆の面前でブチかました鈴森ちゃんだろう
これぞ、正に青春。槙本先生だからこそ描ける、人間の熱さだろう
納得して破れたからこそ、この失恋で、きっと、鈴森ちゃんは女としても、人間としても一回りも二回りも成長できるだろう
両想いになる、それに越した事は無い。けど、ヒトとして、失恋にも自分の糧を見つけられるようになりたい
どの回も推しだが、やっぱり、壁ドンってのは、どんなに多用されて色褪せた感が滲み出ていたとしても、腕のある漫画家が自然にストーリーの中に差し込まれれば、威力の高さを感じさせるな、と思わせてくれた45リアルめはグッと来た
この台詞を引用に選んだのは、チコへの「好き」ってキモチが、マオをどれだけ強くしているか、が伝わってくるからだ。使い古された言葉かも知れないが、結局んとこ、恋は理屈で考えて動くもんじゃないだろう。もちろん、相手を肉体的にも精神的にも傷つけるアプローチは理性をフルに働かせて止めるべきだが、怖気づいて、その場に留まっていちゃ、相手に自分のキモチは決して届かない。自分の知らない自分と出会えるのも、恋のイイ所