バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)
- 扶桑社 (1989年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594004538
感想・レビュー・書評
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近未来のアメリカで開かれる「ロングウォーク」という競技は、100人の少年が最後の一人になるまでただひたすら歩き、途中で立ち止まり警告を三度受けると射殺されるというものだった。それに参加した少年たちの運命は…
近年の作家さんや漫画家さんが同じアイディアで作品を書いたら、十中八九、疑念と裏切りだらけのデスゲームになりそうですが、その要素を強く押し出さず、あくまで青春小説ぽさを押し出すのがキング流なのかなあ、と思います。
どんでん返しというわけでもなく、ひたすら歩くというシンプルな展開ながら読ませるのはさすがキングの筆力! アメリカの少年たちの会話なので、日本とは少し違う感じはしますが、でも何か不思議と読んでしまう雰囲気があります。
競技中の差し入れは禁止されているのですが、そんな中少年たちにスイカを渡そうとする沿道の応援者が現れます。見張りの兵士たちの目をかいくぐり、スイカを受け取る少年たちの姿は、冒険ごっこをしているような、ワクワク感を読者も感じると思います。だからこそ参加者が減っていく終盤の緊迫感と異常な雰囲気が引き立ちます。
危険な競技だけに、少年たちの競技への参加動機があやふやだったのが、ちょっと気になったかなあ。少年たちが「ロングウォークはくそだ」的なことをたびたび言っているのですが、「そんなの参加する前からわかるだろ」というのが正直な自分の感想。だからこそ、もうちょっと動機を書き込んで納得させてほしかったです。
キングの初期作らしいですが、今のデスゲームものとは一味違い、そしてそれに負けない面白さも感じさせる作品だったと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016/08/03
俺かお前かどっちかは必ず死ぬ、そんな状態でどんな話ができるんだろうか -
ひたすら歩く
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こんな設定ありえないよと思いながら、どんどん引き込まれていく不思議な作品です。
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自分が歩かされているようですごく疲れた。
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残念ながら、あまり嵌まれなかった。ある程度以上翻訳の都合だとは思っている。
プレイヤー同士は直接干渉できないデス・ゲーム。
体力勝負がメインで、精神攻撃は味付けの様な。
キャラが立ってるのも数人だし、100人もプレイヤーいるのにドラマが単調で何だか勿体無い気がする。 -
「おれたちは死にたいのさ。だからこうして歩いてる。ほかにどんな理由があるっていうんだ、ギャラティ? ほかにどんな理由がある?」
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2014/3/30読了