雷鳴の館 (扶桑社ミステリー ク 1-6)

  • 扶桑社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594005092

作品紹介・あらすじ

スーザンは見知らぬ病院のベッドで目覚めた。医者が言うには、彼女は休暇中に交通事故に遇い、このオレゴン州の田舎の病院に運びこまれ、三週間も意識を失っていたのだという-。しかし、彼女にはそんな記憶はなかった。と同時にこれまで自分がたずさわっていた仕事の内容、同僚の名前が思い出せない。なぜか彼女には、そこだけ記憶がないのだ。そして、彼女は病院の中で信じられないものを見た。大学時代にボーイフレンドを殺した男たちが、当時の若い姿のまま患者として入院しているのだ。その上死んだはずの男たちまでがスーザンの目の前に現れた。これは狂気か?幻覚か?その後もぞくぞくと怪異現象は起こる。そしてスーザンが最後に発見したのは信じられないような事実だった。人気沸騰の鬼才クーンツが放つ、異色の大型ロマンス&サスペンス・ホラー。

感想・レビュー・書評

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  • 今回のクーンツ作品は怖かった!!
    誰もが胸の奥底に抱いている若き日、もしくは幼き日の恐怖体験を完膚なきまでにこれでもかこれでもかと畳み掛けるように主人公に叩きつけるその様は、もしこれが自分にも身に覚えのある恐怖体験へと擬えさせられ、こちらも仮想体験を余儀なくされた。
    結末的にはとてつもない設定を用いた島田荘司氏もかくやと云った本格ミステリ的などんでん返しがあったが、それよりも全495ページ中440ページまで悪夢が繰り返される物語運びが強烈で今回のクーンツは本当にハッピー・エンドで終わるのかと別な意味でもハラハラさせられた。とにかく恐怖体験に持って行き方が今回はすごかった。
    今までのクーンツならばじわじわと予兆を畳み掛け、いい加減その物ズバリを出してくれよっ!!といったじれったさがあったのだが、今回は普通に振舞っていた中、ああ、今日は何事もなく過ぎていくのかという安堵感を与えた瞬間、ズドンと主人公を恐怖のどん底に陥れる手際が本当に見事で、背筋がゾクッと来た。
    最後の最後まで結局スーザンに安息が訪れない辺りも今までと違ったが、最後の1行はやはりクーンツらしいというべきか。

  • すんごいお話しでしたが、再読に耐えられるだろうか?

  • D.R.クーンツの雷鳴の館を読みました。交通事故の昏睡から目覚めた女性に、若いころの恐怖の体験がなぜか再現されてしまうという物語でした。この物語のトリックは最初に思いつくのですが、一般的な感覚ではコスト的に合わないのでありえないんじゃないかなあ、と思って読んでいました。最初は体が動かないのですが、それが回復して少しずつ行動範囲が増えてくると、それに伴っていろいろな恐怖の体験が待っています。クーンツの物語は息もつかせずに展開していくので、語り口に引き込まれて一気に読んでしまいました。最後にハッピーエンドになるのですが、この点だけはちょっとご都合主義的ではないか、と思ってしまいました。

  • 鼻白む真相だがリーダビリティはまずまず.何も残るものはないが

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