グスコーブドリの伝記―猫の事務所・どんぐりと山猫 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)

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制作 : 原作 : 宮沢 賢治 
  • 扶桑社 (1995年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594017781

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グスコーブドリの伝記―猫の事務所・どんぐりと山猫 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)の感想・レビュー・書評

  • 意外と淡々と描いているので、原作に近い印象。これが映画化されてしまうと、やたらと感傷的になってしまうのだろう… 「ぼのぼの」2作目でもそういう失敗がみられた。どうしても映画は過剰に感情が表現されるので、こういう作品は向かないと思う。
    というか、この時期に映画化なんて、原発事故のことに直結してしまうので、尚更、嫌な気分。

  • 2012年7月7日公開

    ■監督:杉井ギサブロー
    ■作画監督:江口摩吏介
    ■音楽:小松亮太

    ■キャスト
    ブドリ:小栗旬
    ネリ:忽那汐里
    子取り:佐々木蔵之介
    クーボー大博士:柄本明
    ブドリの母:草刈民代
    ナドリ:林隆三

    ▼公式サイト
     http://wwws.warnerbros.co.jp/budori/

  • 何を隠そう、私が宮沢賢治の作品の中で一番好きなものは、
    「銀河鉄道の夜」でも「風の又三郎」でもなく、
    この「グスコーブドリの伝記」である。

    初めて読んだ時から現在まで、ずっと私の心の奥底で、
    作品に込められた著者宮沢賢治の
    「精神(こころ)の火」が静かに燃え続けている。
    恐らくこの火は、私が死を迎えるその日まで
    ずっと燃え続けているような気がする。

    そんな作品と運命的な出会いを果たしたのは、
    確か小学校高学年だったと思う。
    図書館の漫画コーナーで見つけたのが、
    登場人物が猫の姿で描かれた、
    この「ますむらひろし版」だった。

    物語に描きこまれた細かい部分や作者の想いまでは、
    当時、読み取れなかったかもしれないが、
    そんな子供なりにラストを読み終えた時、
    胸が感動で痛み、涙を流していたように思う。

    厳しい自然の中で生まれ育ち、家族を飢饉によって失い、
    多くの人との出会いと別れを通して、
    思慮深く、賢く成長していく青年技師グスコーブドリ。

    彼は「最期の日」を迎えるその時まで、
    大地と向き合い、対話し続けた。

    自分の生まれ育った土地をより実り豊かにするために、
    そこに住む人達が飢えで苦しまないようにするために、
    自分は何をするべきか。

    ひたむきに探求し続け、
    ようやく見つけたその答えを実践するためには、
    自らの命の炎をふき消すことすらも恐れない、
    静かでありながらも毅然と
    己の内の情熱と勇気を燃やし続けるブドリの姿は、
    どこか作者宮沢賢治を彷彿とさせる。

    それから十数年後に原作を読んだ時も感動したが、
    初めてグスコーブドリと出会った小学校当時は、
    ますむら版の猫の姿の彼で良かったと私は思っている。

    作中に出てくる農業や火山の話は、
    私にとっては少々難しく感じたし、
    ますむらさんの描く猫のブドリは
    美しい瞳の持ち主で、
    純真かつ勤勉、努力家で勇気があって、
    読者の私達に、生き生きと、
    大地に注ぐ自分の情熱を語りかけてきたから。

    もし、この作品を文字だけで読んでいたら、
    途中で挫折してしまったかもしれないし、
    たとえ完読しても「この作品、ちょっと難しかったな。」
    といった感想を抱いてしまって、
    ここまで感動出来なかったかもしれない。

    登場人物の姿が猫に変わるものの、
    宮沢賢治の原作には大変忠実なこちらの作品。

    イーハトーブの地を寒さと飢饉から救うために、
    ブドリが自分の身を犠牲にする事を決意した際、
    その決断を止めさせようと説得を試みる学者に対し、

    「私のようなものはこれから沢山できます
    私よりもっともっと何でもできる人が
    私よりもっと立派に もっと美しく
    仕事をしたり笑ったりしていくのですから」

    と答える。

    自分の未来を断ち切る代わりに、
    他者の未来を繋げる選択。

    自分の命を諦める代わりに、
    他者の命を残す選択。

    自分だって、もっと勉強して、
    素晴らしい仕事をして、
    妹家族や仕事仲間といっぱい笑って
    日々を過ごしたかったはずだろう。

    平凡かもしれないが、彼の前にはそんな
    温かな未来が続いていたかもしれない。

    それなのに、自分だけがそれをあきらめた彼は
    無念さや悔しさも滲ませず、
    残る者に対し、
    「私よりも立派に 美しく」と言う。

    その言葉、その姿は哀しくも、
    潔くて清々しい。

    初めてこの作品に出会った11、2歳の時も、
    それから20年以上の時が流れた今も、
    読むたびにこの言葉は私の胸を熱くする。

    きっと、あの日私の心に灯された
    宮沢賢治の「精神(こころ)の火」が、
    今も燃え続けているからだろう。

  • ますむら賢治シリーズ。
    あたたかい…せつない…涙が止まらないから、
    決して人前で読んではいけません!

  • 可愛いけど嫉妬と哀しさが出ている猫の事務所が印象的。

  • 絵はこんなにかわいいのに!猫だからといってこれはアカン。精神的にエグられる。狂人ぞろいの生活でも純粋であり続けるブドリは、こいつも大概アレなんじゃないだろうかと思わせる。同時収録の猫の事務所も、リアル過ぎて重キツい。

  • 新潮社から出ている朗読CD(朗読:熊倉一雄)を聴いた後に読んでみました(テグスとオリザがどんなものなのかよく分からなかったので)。
    とても良かったです。
    原作に忠実ですし、やはり登場人物が猫というのがいいですね。
    宮沢賢治の作品にはぴったりです。
    ブドリがひたむきに頑張る姿がとてもよく表現できています。
    他の作品もぜひ漫画化してほしいものです。

  •  「グスコーブドリの伝記」は原作を読んだことなく、ラストの展開だけ知っていたのですが、たしかに伝記でした。

  • 「猫の事務所」がお気に入り。

  • ますむらひろしのコミック版はいい

  • 今年の夏 映画が公開されますね。
    という訳で、本棚の奥で長らく積まれていた本を引っ張り出して
    読んでみました。
    絵に頼ってしまって想像が膨らまないから
    わたし漫画はやはり苦手だな。
    小説本で読み直したいと思いました。
    二酸化炭素の温室効果について記載は驚きました。

    かま猫には泣かされました。あの絵にやられました。

    相反する絵の力を感じています。

  • グスコーブドリの半生

    映画ではどのように描かれるのかが楽しみです

  • 猫の事務所を読んで号泣。
    かま猫に感情移入で苦しくてどうしようも無くなった。

  • ブドリの両親が家を出て行く描写と
    ネリをさらっていく人攫いの描写がなにげに怖い。

    前半のシビアな環境下の描写があるからこそ、
    ブドリが火山局の人間になり、窒素肥料を空から
    降らす景色がより美しいものに見えるのだと思う。

    「猫の事務所」は猫がかわいい。
    獅子の登場が突然すぎるけど
    登場して欲しいと思えた。

    「どんぐりと山猫」は山猫がかわいい。
    「出頭すべし」の文章を問題ないと答えたら
    一郎はもしかしたら次に手紙を貰えたとしても
    その後帰って来られなかったかもしれない。

  • 宮沢賢治の世界とますむらひろしの絵がマッチしてると思います.

  • グスコーブドリの伝記がアニメ化すると聞いて、内容を知らなかったので、ますむらひろし版のを読んでみました。

    猫の事務所の話が素敵だった。

  • 「グスコーブドリの伝記」は、元を読んだことがないです。
    イーハトーブの姿をものすごく良く伝えてくれるお話です。

    イーハトーブは、理想郷とかいわれているけれど、けっして、苦楽から解脱したところにある楽園ではなくて、自然は厳しくて、いろんな人が、それこそ悪人も、善人も、いる世界みたいです。

    なにが理想郷なのかというと、きっと、「自分が必要とされていること」であったり、「困難を越えるために、夢を叶えるためにがんばる」ことであったりするのかなぁと思います。
    どんなに、物質的に豊かになっていっても、本当のしあわせは、自分が心の中につくっていかない限り、訪れない。
    そういうお話なのかなぁ。

    「猫の事務所」は、かま猫のけなげさに泣いてしまいました。

  • 登場人物をすべて猫に置き換えて宮沢賢治の童話を漫画に翻訳する、ますむらひろしの手による作品集。
    漫画化しても原作の魅力が色褪せることなく、むしろ際立って引き立てられるのはますむら氏の深い宮沢文学への造詣によるものでしょう。

    化学の分野に強い向学心を持つ青年グスコーブドリは、苦学の末に立派な化学者として身を立てるに至ります。あるとき火山噴火の予兆を知り、もしも大きな噴火が起きたら村は壊滅して皆が犠牲になるとわかったグスコーブドリは…。

    典型的だけど、現実にはまずありえないことだけれど、だからこそ文学作品として輝く人間の心の美しさがここにあります。

  • グスコープドリの最期が格好いい。

  • 同じく宮沢賢治原作ますむらひろしさん漫画化。どんぐりと山猫の「山ねこ拝」のお手紙が、かわいい。あんなのほしー!

  • 宮沢賢治の作品のビジュアル化、というキャッチにつられて買ってしまった。面白かったというより懐かしかった。

  • 猫の事務所で働く猫のお話。

  • うっかり泣きそうになった。

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