地下室の箱 (扶桑社ミステリー ケ 6-6)

  • 扶桑社
3.28
  • (5)
  • (23)
  • (44)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 236
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594031466

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • やってしまった...

    現在4:02、今日は仕事だよなぁσ(^_^;)

    ケッチャム読み始めたら止まらなくなって一気読みしてしまった(><)

    とりあえず寝よう(( _ _ ))..zzzZZ
    ..............................................................................
    では改めて。

    いやぁ、本作も狂ってましたねー。

    本作の主人公は愛人の子を身籠もり、中絶に向かおうとしていたサラ。

    愛人であるグレッグと共にクリニックに向かう途中で先に車から降りたサラは突如見知らぬ男女によって車に押し込まれ拐われてしまいます。

    そこから始まる地獄絵図。

    いやぁ、まさに「隣の家の少女」の再来としか言いようがありません。

    拘束され、箱に閉じ込められ、頭に箱を被され、鞭を打たれ、ナイフで傷つけられ、徐々に逆らうと言う意識すら失せていくサラ。

    サラって妊婦ですよ⁉︎

    まるで「SAW」を彷彿させる痛々しいシーン。

    これぞケッチャム‼︎

    この描写はあなたにしか描けません。

    せめてもの救いは「隣の家の少女」と違い、サラはなんとか生還するんです。

    これはハッピーエンドなのだろうか...


    説明
    内容紹介
    ニューヨークを舞台に、あの『隣の家の少女』の悪夢が再び蘇る!
    妻子あるグレッグの子を宿してしまったサラ。中絶の道を選んだふたりが病院に向かう途中のことだ。グレッグがサラの傍を離れたほんの数分の間に、彼女はさらわれてしまった! 気を失ったサラが意識を取り戻したのは、どこかの地下室。待ち受けていたのは、不条理で際限のない暴行だった!

    内容(「BOOK」データベースより)
    1998年6月のニューヨーク。サラとグレッグは病院に向けて車を走らせていた。現在独身のサラは妻子あるグレッグの子供を宿していた。そして彼らが出した結論は中絶。病院の近くでサラが車を降りグレッグが駐車場所を探しに走り去った直後だった。何物かがサラを車の中に引きずり込み連れ去った。失神させられたサラが意識を取り戻したのはどこかの家の地下室。ここで彼女を待ちうけていたのは不条理で際限のない暴行だった。あの『隣の家の少女』の悪夢が再び甦る。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    ケッチャム,ジャック
    俳優、教師、出版エージェントなどの職業を経て80年に『オフシーズン』で作家デビュー。S・キングが絶賛する作家。本名ダラス・マイヤー

    金子/浩
    1958年生まれ。翻訳家。訳書にハーヴェイ『ストーカーズ』ケッチャム『隣の家の少女』『老人と犬』『オフシーズン』(いずれも扶桑社ミステリー)ジョーンズ『魔笛』(講談社文庫)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 1998年6月、サラとグレッグは病院へ向かっていた。サラは妻子あるグレッグとの子供を中絶することを選んだ。病院まで一人で歩いて向かうほんの一瞬のことだった。サラは何者かに車で連れ去られた。意識をとりもどしたサラがいたのはどこかの家の地下室。やがて姿を現した男女二人。彼らはサラに何をさせようというのか。抵抗しようとするサラに彼らは言う「組織がおまえの両親や友人の命も握っている」と――

    ひとことで言って誘拐・監禁もの。サラを誘拐した夫婦は中絶反対派で、夫は聖書を熟読している。そう、変な方向に異常なタイプなのだ。
    タイトルの「地下室の箱」とはサラが閉じ込められる狭くて丈夫な箱のこと。この辺りの描写も閉塞感があり、閉所恐怖症の人は悲鳴を上げるかもしれない。非常に短くてあっという間に読めてしまうが、中身は濃厚。サラは痛みはもちろんのこと、人間の尊厳まで奪われるほどの酷い目に遭う。ケッチャムの作品に慣れてないと、気分が悪くなるほど。
    ただ、後半やや拍子抜け。サラの反撃は当然予測してたのに、あまりにあっさり終わるので

  • 「ディズニーは絶対にジャック・ケッチャムの小説を映画化しない。」スティーブン・キング

    「ケッチャムはキング氏が間違っていることを望んでいる」帯文

  • 堕胎を忌避する宗教団体が海外にはある。この小説は、その思想にスポットを当てている訳ではなく、ただの基地外による監禁小説だ。ジャックケッチャムの小説において、「監禁」は重要なテーマとなる。よく、犯罪に結びつかないものだ。しかし、過激度が異なる。リアリティを強く感じたのは、どちらかというと、地下室の箱よりも、隣の家の少女の方だ。この小説には、子供が登場しない。

    肉体的に取り返しがつかない傷は、心理的に追い詰めるのにも有功だ。焼きが入り、痕が残る。この苦痛は想像していても辛い。痕に残るか残らないか。傷みを受ける際に、精神を保つ一つの重要なラインになる。ケッチャムの小説は、軽々とこのラインを超える。

    加害者側に必ず女性が登場し、あるいは主役となるのは、何かの団体への遠慮だろうか。それとも、著者が社会生活を送る上での偏見の回避だろうか。確かに、この手を読んでいる自分は健全かと、時に不安になる。しかし、大丈夫。人間とは、あらゆる想像が可能であり、事件性を楽しむ生き物だからだ。

  • 懐かしのジャックケッチャムを読んでみた。
    「隣の家の少女」の衝撃が根強いせいで、ちょっと食い足りないかんじだった。いや、えぐい話なんだけど。
    これ、結局生まれてくる子供が一番可哀想なんだよなぁ。こんな惨劇がなければ中絶されるはずだったメーガン。
    今後の母子の人生こそが読んでみたかった。

  • 胸糞悪い、誘拐小説だったけど、最後の方の犯人2人との奇妙な関係が違和感が無いのがすごい。
    そして、その後の犯人との対決があっさりとしていてよかった。

  • 『オフシーズン』でハイテンションな殺し合いを、『隣の家の少女』で陰惨な虐待をコッテリと読まされてからの『地下室の箱』。正直、全然物足りなかったです。慣れって恐ろしい。

    不倫の末の妊娠。中絶せねば。本当は産みたいけど。いやしかし。でもやっぱり。
    とか何とか主人公とその愛人との間でグズグズしてた矢先に、突然の拉致・監禁。
    頭のおかしなカップルに閉じ込められて、このままじゃお腹の中の赤ちゃん大きくなっちゃうよー!しかも訳の解らない屋根裏部屋みたいな所で産まされちゃうよー!死んじゃうよー!
    死にたくないからスゲー頑張って脱出。無事に保護されて赤ちゃん産みました。あと、愛人ともフツーにラブラブします。ネコも一緒です。おわり。

    ……なんだそりゃ?

    いきなりの臨月ワープにもびっくりしましたが、拉致前の陰鬱さを微塵も感じさせないラストシーンにただただポカーン。
    あんたら、泣きながらクリニック行くこと決心したんじゃろ!お互いの人生のために最良の決断をしようって、それで中絶することを選んだんじゃろ!たまたま中絶し損ねて、産んでみたら愛人の嫁も意外と折り合ってくれましたって……ないわー!!!

    中絶とはいえ両親に殺されかけて、異常者のお陰で産まれることになった赤ちゃんの名前が「メグ」(まさに『隣の家の少女』)。
    一見ハッピーエンド風の裏に、ここまで底意地の悪い呪いがかけられているとしたら、反吐が出るほどムカつく小説なんですがね。

  • ケッチャムにしては軽くて(それでも充分惨たらしいが)読みやすい。
    短めなのでまずはこれでケッチャムに取り組むのも良いのかも。

  • 「隣の家の少女」以上ではないが、充分に残酷。
    妊婦が拉致され地下に監禁、虐待されるお話。
    変態夫婦のおもちゃになった訳で・・・
    でも、妊婦は強かった。
    なんだけど、腑に落ちないな~
    不倫の結果、中絶を阻止されての拉致だからな~
    '12.12.18読書完了

  • 忌まわしい「隣の家の少女」に続いて、著者が“監禁・虐待”テーマに挑戦した……ってことで、読む前からかなりブルーになっていた(ってこれは、この作者に関する限り「ガッカリ」とはやや意味が異なるんだが)。
    愛人の子供を身ごもった主人公のサラ。中絶することを決めた日、産婦人科医院の目の前で男女二人組に拉致される。彼女は地下室に監禁され、箱のようなものを被される。待っていたのは暴行の嵐だった……。

    訳者による後書きにもあるが、この作品、「隣の家の少女」「オフ・シーズン」と同様に実際にあった事件を材に取って書かれたらしい。とは言え、似ているのはその状況のみで、人物の性格や事件の経過等は異なっており、単なるドキュメント作品ではない。
    但しラストはこの著者らしくないと一瞬思えるので、もしかしたらこちらの方が受け入れられ易いのかも。
    ……とにかく痛い(様々な意味で)作品。

    「隣の家の少女」を読んだ読者は最後の最後に「え?」と思う……かも。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ジャック・ケッチャム(Jack Ketchum)
1946年11月10日 - 2018年1月24日
ホラー作家として知られる。ボストンのエマーソン大学で英文学を専攻。卒業後は俳優、教師、営業、ライターなど様々な職業を経験するが、ヘンリー・ミラーの出版エージェントをしていたことはよく知られている。1981年『オフシーズン』で作家デビュー。1994年”The Box”で、ブラム・ストーカー賞短編賞を受賞して以来、多くの受賞歴がある。2015年にはブラムストーカー賞生涯功労賞を受賞。代表作に、実在の事件を元に、映画化もされたモダンホラー『隣の家の少女』。
(2018年5月10日最終更新)

ジャック・ケッチャムの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×