戦後歴史の真実: わが愛する孫たちへ伝えたい (扶桑社文庫 ま 7-1)
- 扶桑社 (2002年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594035921
感想・レビュー・書評
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日本の今日の混迷の原因となっているものは何か。その元凶となっているものを、東京裁判によって形成された自虐的史観であると冒頭で述べています。
■東京裁判は、戦後も日本をアメリカの支配するための虚構、その延長にサンフランシスコ講和条約があり、日米安保条約がカップリングされている。
■日米の確執は、満州権益を日本が独占したことが動線になっていて、ABCD包囲網があり、ハルノートがあり、対日石油禁輸にいたって、御前会議で苦渋の大東亜戦争の開戦にいたる。
■日本にとってそれは安全保障の一貫であって、決して侵略戦争ではない。それなのに東京裁判にてどうして裁かれなければならないのか。
■連合国にとってのアジアはかつての植民地であって、その権益を脅かした日本人は、憎むべき有色人種であって、白人の裁きに合わなければならない。
■東京裁判では、日本全国の大空襲も広島長崎に投下された原爆も議題にはならなかった。非戦闘員を対象とした無差別殺人であったにもかかわらずだ。
■ドイツに原爆が落とされずなぜ日本に落とされたのか。それは、日本人が有色人種であったことだ。広島には、1人も白人がいないことを確かめてから、投下された。
■東京裁判史観は、ノーモアヒロシマ 二度と繰り返すまいこの悲劇を!。実際は、日本人がわるいのではなく、原爆を投下したアメリカ人が悪いのであって、日本人がなにも反省すべき理由もなにもない。
■日本国憲法の戦争放棄は、アメリカによる日本の自衛権の剥奪であり、それが証拠に、日米安保がセットになっている。
■検閲、日本古来の文化の破壊、そして、日教組・教育基本法による、日本の教育・精神の破壊、それが冒頭の、日本の混迷の原因であると説く。
■鄧小平が揶揄した日本国憲法は、1946年に公布されてから、時代に合わないにもかかわらず、いまだ改定がされないままだ。
目次は以下です。
プロローグ 晩秋の京都にて
第一章 五十年前に今日の混迷を予言したインド人
第二章 「大東亜戦争」は、自存、自衛のための戦争だった
第三章 広島「原爆」で生き残った「最後の経営者」、血涙の告白
第四章 「マッカーサー憲法」を大事にしてきたニッポンの悲喜劇
第五章 日本人のよき伝統と精神を破壊した「戦後教育」
第六章 「保守」と「革新」を誤報し続けた戦後、マスコミ文化界の大罪
第七章 戦後「国会」をハイジャック、憲法違反を続けた「官僚勢力」
第八章 二十一世紀の日本、どこへ行く
あとがき詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東京裁判史観の払拭
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間違いなく自分の人生を変えるキッカケになった一冊。
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大東亜戦争、憲法、日教組など
まんべんなくかつわかりやすく解説している良書。
戦後の歴史をざっとフリカエリたい方など、
入門書としてはお勧めと思います。
同種の本と比べて「なぜそうだったのか」という解説が
より多く書かれていると思います。
ただひととおり同種の本を読んでいる方には
くどく感じるかもしれません。
個人的な新たな気付きは
「新憲法制定議員同盟」なるものが
存在することを知れたことです。
現首相・鳩山由紀夫氏の祖父・鳩山一郎氏が
戦後「55年体制」が出来上がったとき、
当時の民主党の党首として「自主憲法制定」を
公約にかかげていたことを知りました。
それなのに、鳩山由紀夫氏からまったく改憲の匂いがしない。
しかしながら調べてみるとなんとびっくり
「新憲法制定議員同盟」に所属していたのでした。
まあどこまで氏が深く考えていたのかも不明ですし、
脱退している時点で、志も低いのだろうとは思いますが。
2日後からは管・新首相での内閣がスタートします。
「新憲法制定議員同盟」も含め、改憲、護憲ネタには
注目していきたいと思います。 -
戦後の歴史観を考え直すための入門書として