始末屋ジャック 見えない敵〈下〉 (扶桑社ミステリー)

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制作 : F.Paul Wilson  大滝 啓裕 
  • 扶桑社 (2005年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594048747

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始末屋ジャック 見えない敵〈下〉 (扶桑社ミステリー)の感想・レビュー・書評

  • 始末屋というのは何なのか、結局よくわからなかったけど…。実はそれはたいした事じゃない。
    同じ作家のシリーズがいくつかクロスしているようなのですが、この始末屋ジャックのシリーズだけでも、「見えない敵」が5作目くらいだったと思う。(正確に数えませんでした。)
    しかも、訳もわからず無謀にもいきなり5作目から手にとってみたのでした。

    NYで、なんか裏っぽい仕事をしているハードボイルドっぽい話なのかな、などと思って読み始めた。
    実際、いきなり地下鉄の中で銃の乱射事件が起こるシーンで始まったので、すっかりそっち系なのかと思っていたら……

    地下鉄の銃乱射事件に遭遇したジャックと新聞記者サンディ。
    平行して起こるジャックの姉ケイトと、その恋人ジャネットを襲ったある異常。

    売れない記者サンディが、遭遇した事件を記事にして注目を浴び、更に銃の乱射犯人を射殺して姿を消したジャックを追い始める。
    誰も覚えていなかったジャックの顔をサンディは記憶していた。

    ケイトの恋人ジャネットは脳腫瘍の治療で手術をした後から、ジャネットの人格を失いつつあった。途方にくれるケイトに始末屋ジャックに連絡するようにと謎の女が教えてくれた。
    恐る恐る連絡をとってみると、それは昔家を飛び出したまま行方知れずの弟ジャックだった。

    ジャネットの元々の人格を知らないジャックも、ケイトの近くにいるうちにジャネットの異常さを理解する。
    ジャネットの治療をした医師から同じ治療を受けた患者に、共通の異常が発見される。
    少しずつ明らかになっていく異常が怖い。
    患者どうしはまるでカルト集団のような集会を持ち、見知らぬ人へと変貌していく。
    そしてケイトもジャックも彼らによって彼らの仲間へと引きずり込まれようとする力と闘わざるをえなくなる。それは普通の闘いではなかった。
    体力も、精神力も、強い意思もまるで役に立たない。
    見えない敵の正体が明らかになるに従い、戦慄とともに引き込まれていく。

    名声を夢見る極く普通の新聞記者や、医師、俗っぽい現実の中に潜む見えない敵とは…。
    この作品の中でははっきりとした答えは何もない。それでも、徐々に明らかになる「異常」。
    解説の中でこれまでの作品とのつながりや、謎の女(ケイトにジャックの連絡先を教えた女)が何物であるかが、以後の作品で明らかになると述べられている。
    どうやら、このシリーズは「ジャック」のことではなく、壮大な話のようなのだ。
    読むのなら、最初から読むべきであったろうけれど、「見えない敵」だけでも十分面白い。

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