- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594051969
感想・レビュー・書評
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“「ほら、ガキんちょ、たかが喉首ひとつだろ……」”
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ラストシーンであんな台詞を吐きすてる女性に違和感を感じないのはさすがの描写。
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グリフターズ―詐欺師たち。口先たくみに人をだまして、小銭を稼ぐ男ロイ。だが、今日は運悪く見やぶられ、ひどく殴られてしまった。ロイが適切な処置をしなければ、彼の命はあと3日…ロイがこんなふうになったのは、14歳ちがいの若い母親リリイの影響だ。
そしてロイには、もうひとりの女性モイラがいる。この3人がLAに集うとき、運命はもつれ、愛憎と欲望はからみあい、先の見えない悲劇が転がりだす…
ノワールの鬼才ジム・トンプソンが放つ、悪党どものドラマ。
ロイとリリィ姉弟といっていいくらいの年齢差の母子の愛憎関係とロイの彼女モイラを加えた三角関係、旅から旅への根無し草の暮らしからの生き残りを賭けた抜け目のない詐欺師同士の生き残りを賭けた駆け引きを、様々な詐欺のテクニック(最初に代金に対して20ドル出してお釣りを受け取った後で代金分を支払い20ドルを返してもらう20ドルという寸借詐欺のテクニックなど)や裏社会の細かなディテールを絡めて、旅回りの営業をやりながらロイがどのように詐欺のテクニックを学んだかなど、作家になるまでは様々な仕事を経験したジム・トンプソンならではの描き込みがあって説得力があり、ロイとモイラのルパンと不二子の駆け引きを彷彿とさせるようなユーモラスな会話の味付けもあって、痛快でドライなノワール小説の傑作です。 -
トンプスンで一番つまらない作品だと思う。
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翻訳はがぜん三川さんのが良い。