脳あるヒト 心ある人 (扶桑社新書 32)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594057466

感想・レビュー・書評

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  • 養老孟司の著作として妻より紹介

  • 対談ではなく、往復書簡(エッセイ)ですけれども。
    二人のお話は交差しているようでしてないようで。
    決して、「先生のいうとおり」とか「私もそう思っていました」みたいなことはお互いに言わないのですが、それがかえって清々しい感じでした。

  • 印象に残った一文。「仕事というものは、社会の側にある。」ついつい仕事とは自分の側についてくると考えがちだが、社会の側にあるものをたまたま自分がやっている、と考えたほうが気が楽になりますね。物足りないと思う人もいると思いますが、僕はこれくらいでいいかな。

  • 養老孟司と角田光代のリレーエッセイ。年代、性別の違う二人のやり取りが小気味いい。養老さんの少年のような遊び心や角田さんの鋭い感性があちこちに溢れてる。「仕事」は何のためにある?それは世の中にとって必要だから存在している。本当に仕事をするためには世間を知ること。その世間を作ってるのは人だから人を知ることが必要」いたってシンプルな考えだと思う。また子供のころにもっていた「うひゃぁ」な気持ちや無性に「好き」という気持ちについての思いも、二人とも似ているのだなぁと思った。一つのことに夢中になれたり、何かに感動して言葉を失ったり、好きなことをとことん追求したり、やっぱりそれが一番の原動力なんだなぁ〜あとがきの一文がいい!『考えることは頭だけじゃなく、足で動き手で触れ感性を研ぎ澄ませること。今まで考えなかったことについて考える、ということは、扉を開くことに似ている。他人の異なる言葉を聴き、異なる考えに触れないと、自分の部屋から外に出る機会失う。考えることは頭だけじゃなく、足で動き手で触れ感性を研ぎ澄ませること。』

  • ■目的
    価値観の違いを楽しむ。


    ■本の内容・特徴
    違う考え方同士の意見のキャッチボール。リレー形式の異種コミュニケーション。


    ■感想
    個々の価値観を認め合って尊重しているからこそ、自分の意見も堂々と言える。そして違う価値観の中に学ぶべきものを発見する。
    私が理想とする、そんな大人のコミュニケーションがお二人の間でおこなわれていました。感情的に違う価値観を攻撃するのではなく、こういう冷静な意見の交換というのは発見が多く生産的だし、刺激的で楽しいものです。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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