風景十二

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著者 : 坪内祐三
  • 扶桑社 (2009年10月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594060701

風景十二の感想・レビュー・書評

  • 装丁もいいなー。
    南伸坊さんの仕事。
    さすが。

    内容は、坪内さんの記憶スケッチ。
    確かに、そこにあった「風景」が
    地方出身者のボクにもよみがえってくる。

    違和感と既視感。

    とても贅沢に時間旅行ができる本。

  •  1982年、初めての1人暮らしを世田谷で始めました。
     桜上水、下高井戸、経堂、豪徳寺、下北沢が生活圏だったので、この本に出てくる様々な店の由来を読むと妙に暮らしが豊かになったような気がしました。
     空間と場所と便宜的に2つに分けるならば、その場の空気も交換不可能なものという気持ちにさせる「場所」についての本だと思う。
     地に足がついた暮らしは、利便性だけではないようです。

  •  季刊文芸誌『エンタクシー』に連載されていた「風景」と題する評論随筆をまとめたもの。ちなみに、著者はこの雑誌の編集同人としても知られている。
     その名のとおり、著者自身が生まれ育ち、活動してきた東京の街の〝風景〟を、「駅前」「階段」「喫茶店」など12のタイトルに絡めて描いている。
     冒頭、風景についての人の記憶は儚いもので、慣れ親しんだ場所でさえも、新しいビルに建て変わったりした途端、元の光景の記憶は消失してしまうと、著者は綴っている。
     たしかに、そうだ。そして、このことを前提に、著者の自在の筆が踊り始める。渋谷駅にあった階段、子供の頃に野球をした近所の空き地、西新宿のレコード屋……。感心するほどの記憶力で次々と書き起こされる、著者の人生に刻まれたさまざまな風景。そこにまつわる人々の姿。
     一見、まるで脈絡もなしに、あれこれと思い出すまま、個人的な記憶を書き連ねているだけのようで、そこは名随筆家の真骨頂。読む者は、見事に著者の記憶の海に引き込まれ、その鮮やかな景色の中に行き交う、有名無名の人々との邂逅を味わうことになる。
     他人の記憶の風景を渉猟しながら、自分の懐かしい記憶を辿るような、この不思議なデジャ・ヴを是非体験してみてほしい。

  • 懐古的な私的風景が描かれている。
    この中に出てくる地域に住んでいる(いた)人で
    数十年前のことを知りたい人には面白く思えるかも。

    帯文と内容を見て思ったのですが、
    子どもの頃の記憶ってそんなに無いものなんでしょうか。
    どの人もそれぞれに鮮明に憶えていることって多い気がします。
    そんなに珍しいものではないと思うのですが。

    帯文『どうしてそんなことまで憶えているの』目黒考二

  • やや散漫。同じ話が繰り返されるのはどういう意図か?

  • 私にとって、もともと土地勘のある場所が多く取り上げられていることの多い坪内氏のエッセイだが、この本を読むことで、ついに現在のお住まいが特定できてしまいました。いつかお目にかかれるとよいなと思います。

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