イスラム飲酒紀行

著者 :
  • 扶桑社
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本棚登録 : 493
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594064365

感想・レビュー・書評

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  • よくもまあここまで酒を探す話で一冊の本が書けたものだと感心。
    著者はアル中に近いほどの酒好きのようだが、酒探しにまつわり、あれやこれやのおもしろエピソードが目白押しである。
    表向きは酒類厳禁のイスラム世界や愛嬌のある現地の人々が話をさらに面白くしている。
    やっぱり高野秀行のノンフィクションは面白い。

  • ブックカタリストなど複数のインターネットラジオで紹介されていて手に取った。そもそも、タイトルからしておかしい。イスラム=酒はNG、という自分たちの常識からすると、なぜ?となるし、飲めると言っても外国人向けの場所かな?と予想して読んでみたら裏切られた。

    酒が飲みた過ぎていろんな人に出会い頭に「酒は?」と聞くと、様々ながらも最終的にはどのイスラム国もみな隠れて飲んでいて、飲酒の幅が広いという話。しかも、家に連れて行かれたり、怪しげな路地に連れ込まれたりと、いやこれ危険すぎるだろ!と感じながら笑いながら読めた。

    最後の方の「仏教も厳しく酒を禁止されているのに…」という下りも印象的だった。

    とにかく、イスラム圏の印象も変わる良書だった

  • 面白さを保ちながらも、宗教的、文化的示唆に富んでいて、本書も止まる事なく読ませてもらった。

    イスラム原理主義化が進んでいると言われるこの時代に、古くから地域に根付いている「習慣としての酒」に着眼しているのがさすが。

  • 酔っ払いには国境も、宗教の違いも関係ない。

  • 禁酒が国是のイスラム各国のドタバタ紀行。イスラム文化の裏表について非常に分かりやすい。イスラムへの理解が深まった。

  • 飲酒禁止のイスラーム国家で、この人アル中じゃない?と思えるくらいに酒好きの著者が、酒を求めて多くの人々と出会う。結構やばいことしてるけど大丈夫?と思ってしまう所もあり、それでも酒が飲めるならいい!という姿勢の著者がステキでした。
    単に酒を求めてのルポと思いきや、その中で多くのことに気付かせてくれる。あとがきまでを読んですっきりと味わえる一冊。

  • 酒を求める姿が面白いし、現地の人達との交流も面白い

  • イスラームで酒!オレがオトコだったら絶対こういう旅してる!ま、女子だけど既に精一杯の飲酒紀行してますが(笑)

  • うん。おもろい。
    イスラムでもこれだけ呑めるんだね。
    でも、下戸の森さん、僕と一緒に呑んだ時は女性に囲まれていい気になって真っ赤になりながら呑んでたけどなあ。。

  • スキなんだ。高野さんの本が。いつもいつも、UMAを探しに行ったり、アヘン王国に潜入したり、とんでもない紀行を見せてくれる。今回は、飲酒ご法度のイスラム圏内でいかに酒を飲むかという旅。とにかく「まずはビール」スピリッツ。酒が(カンタンに)飲めないと知るや、酒を求めてカタコトで地元の人とも仲良くなるし、怪しげな裏路地にもズカズカ入っていくし…。そしてついに酒にありつく。 更には地元のみなさんとガハハと酒を酌み交わす。とにかくその突破力が気持ちいい。ついつい酒を飲みたくなる傑作紀行本だ。

著者プロフィール

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションのほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。

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