- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594064730
作品紹介・あらすじ
戦争体験者から見た震災。過酷な運命の変化に備えるということ。安全を妨げる「絶対安全」という暴論。この災害に責任はない、と言い切れる人はいない。最大の幸福は信頼に足る上質な1億人の同胞。-すべての日本人に捧ぐ、書き下ろし緊急出版。
感想・レビュー・書評
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おおむね同感
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いつもの図書館の新刊書の書棚で目についたものです。今般の東日本大震災を機に出版された本のひとつです。
著者は作家の曽野綾子氏。本書での著者の主張は、綺麗ごとで済ませる表層的なコメントではなく、そこには、なかなか面と向かって言えないような正論も多く見受けられます。しかしながら、本書のところどころに見られる「今回の大震災の悲劇を、世界的な貧困や難民の実態あるいは自らの戦争体験等と安直に比較・評価しているように感じられる言い様」は、被災者の方々の心情を慮ると過度に厳しいものに感じられ、とても残念に思いました。 -
教員からの推薦図書。
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「わたしらの世代は動じなかった」ってスタンスが不快で、途中で読むのやめた。
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曽野さんは、最近、いろいろ公職にはついておられるが、本をあまりだされていない気がする。
この本は、アマゾンのお薦め商品で知って購入。
東日本大震災を受けたエッセイなどをまとめた本。
いつものとおり、アフリカなどの現状を踏まえて、読者に気合いを入れてくれる。 あと、戦争を経験した人は強いと思う。
①人々がどんなに先祖伝来の田畑に執着しようと、それを振り切って町全体を高いところにもちあげなければならないと考えた人がほとんどいなかったということは、やはり行政にも個人にも同等の責任があるということだ。(p82)
宮城沖地震は、99%の確率があったので、十分な対応をしてこなかった都市計画関係者として責任を感じる。
②民主主義は、安定した上質の電気が、国の隅々まで供給されている社会でしか機能しない。(p168)
③自分の一存でやるべきことをやって、それがいけなかったら責任をとって野にかえる、浪人するなどという覚悟が最近のエリートには全くない。(p196)
まったく、そのとおりで自分でもなさけない。保身に走ることなく、国民の利益、国益だけを考えて仕事をしたい。
ただ、クビになっても、耕す畑もないのが玉に瑕。なにか、自立できる力をつけなくてはいけないと思う。 -
講演会に行くため、購入。
個人的記録となっていることもあり、曽野さんが大切!と思ったことを、地震後という非常事態の中で書き綴った感じ。
練った文章とは言い難いかなあ。
でもこの人がどれだけ自分を律しているか、本当によく分かります。
80歳になった時、私はきっと足元にも及ぶことはできないのけど、憧れてめざそうって気持ちは持っていよう。