デッド・ゼロ 一撃必殺 (下) (扶桑社ミステリー)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594065140

感想・レビュー・書評

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  • 【上下巻のレビュー】
    新たなボブ・リー・サーガへの序章

    今回、ボブはスナイパーとしてライフルを持つことはない(なんとスポッター!)。これまでのようなスナイパーアクションとは趣を変え、良く練られたポリティカルサスペンスに仕上がっている。彼以外の登場人物はバンバン撃っているだけに、やはりファンとしてはボブのシューティングが見たかったところ。特に場所をアメリカ国内に移してからというもの、ばらばらだったパズルが一つ一つ組みあがっていく構成には唸らされる。また、ある意味では人の入れ替えが行われたシリーズ転換期といえよう。

    それにしてもボブもさすがに年をとった(還暦過ぎのおじいちゃん!)。シリーズ初期にはベトナム戦争でドラグノフを巡ってソ連と攻防を繰り広げていたのに(それも今作品のポイントとなる!)、今や戦いは戦場から離れた場所から指示が出されリーパーのような無人機がいとも簡単に人を殺すような時代になった。そんなものを目の当たりにしてボブは何を感じたのか。それでもやはり人が人を殺すのだと歴戦の勇士ボブは諭すのだ。そのあたりの達観振りがやはり彼の魅力とも言えよう。

    今回は今までにも増して映画ネタが多く、特に香港映画ファンの私は「男たちの挽歌」のチョウ・ユンファが引き合いに出された時には思わずニヤリとしてしまった。

  • スワガー・サーガの後継者登場なのでしょうか。
    いやいや…まさか息子さんが出てくるとは。
    ボブ・リーはスーザン・オカダに心を奪われ、息子も登場し…でジュリィが何だか可哀そうです。

    話の展開はイスラム過激派や無人機と言った最近の流れがしっかりと取り込まれていて違和感無く面白かったけれど主人公の不甲斐なさと言おうか影の薄さは否めませんでした。

  • カッスラーもクランシーも人気シリーズの世代交代を図りつつあるなか、ハンターよ、お前もかという展開には、少々、びっくり。あまりに死なないスナイパーが息子だったなんて、何の伏線も無く、ただ単に調査した結果だという話には唐突感が否めない。世代交代を印象付けるためか、今回は主人公には全く良いところが無い。横恋慕しているかのエージェントもあっけなく始末されてしまったことから、次回作は本当に息子の話になってしまうかもしれない。ぱっとしない主人公に対し、本作では傭兵の活躍と、その最後の方が面白い。過去の名作、ダーティホワイトボーイに通じるものがある。また、新犯人の動機もふるっている。だから次世代を託すに値するのが、イスラムというのはすごい解釈だ。

  • まさかの展開でボブに息子登場!ハンターさん、これは反則では?これからは親子鷹の話になっていくんでしょうね。まだまだ続編がありそうでちょっと安心、大銃撃戦が無くてちょっとがっかり(T_T)

  • 大好きなこのシリーズ。相も変わらず面白い。

    急に主人公の息子が出てくるなど、いささか強引な所もあったけれども、期待には十分に答える一冊でした。

  • 上巻の感想で「世代交代か…」と書いたが、まさかここまでやってくれるとは!
    ハンター、なりふりかまわぬあなたの姿勢は偉い!
    プロの鑑だ。
    まだまだ、この続きを読める事が分かって安心した。

著者プロフィール

Stephen Hunter
スティーヴン・ハンター

1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。
68年ノースウェスタン大学卒業。
71年ボルティモア・サン紙に入社。
書評担当などを経て映画批評担当になる。
96年ワシントン・ポスト紙に転じ、
映画批評部門のチーフとなる。
2003年ピューリッツアー賞(批評部門)を受賞。

「2022年 『囚われのスナイパー(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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