あらゆる就職情報は操作されている~ブラック企業が仕掛ける就活のワナ~ (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594067168

感想・レビュー・書評

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  • 就職情報会社の功罪がメイン。ブラック企業が会社案内、WEBにお金をかけているという実態。ブラック企業とそうでない企業のボーダーラインが曖昧な現在では、多くの会社かブラックに見えてしまうかも。10人以下の小さい企業では人材が欲しくてもなかなか集まらない状況。低予算で情報を発信するのは難しいのか。

  • 新卒採用の制度、新卒採用に関連するビジネスを行なっている企業に批判的な本を探していて見つけた。

    「まとめ」
    ・就職情報サイトに載っている情報は結局「広告」である。と。
    ・中にはそれらをうまく活用することでブラック企業である事を隠してリクルーティングを行う企業も少なくない。

    「感想」
    ・新卒採用という制度を取っている以上、情報の非対称性がなくならないことはある程度仕方がないことでももあるかもしれないと感じた。(もちろん、非対称なのは企業の情報だけではなく、就活生の情報も含めてである)

    ・とはいえ、特に情報の非対称性が力関係にそのまま繋がっている(質問したい事があってもできない)中で、今の制度を助長してしまう支援会社、それを利用する会社はきちんと見極める必要性がある。


    「学び」
    ・自分が就活生だったら、自分が就活関連ビジネスに関わっていたら、自分が企業の新卒採用だったらという3つの視点で考えを広げる事ができると思う。

    ・就活生としては、大きく2つ。1つ目は自分にとって譲れないものを把握して置く。そうしておかないと自分にとってクリティカルな情報ではなくボンヤリとしたイメージで就活を終えてしまう。2つ目は内定後の時間を大切にする。内定さえ貰ってしまえば立場は大きく変わる。1つ目で述べた点について制度の中で戦うには”まず内定をとって”そのあと対等な立場として交渉力を発揮する必要性。

    ・企業としては、支援会社を使う使わないによらず、自分の目と足を使い就活生を見極める時間を最も大切にするべき。先日読んだアライアンスの関係ではないが、相手に信用してもらうためにこちらも情報を提供する姿勢を見せる必要がある。内定までのビジョンではなく、その個人のキャリアプラン全体について議論した上で会社との整合性を見極める時間を作る。

    ・いずれにしても、ミスマッチをゼロにしよう!ではなく、ミスマッチもある中で納得できるためにどうすればいいかという点を各ステークホルダーが考える必要性を感じている。

  •  3章、4章のブラック企業の手口については、この筆者しか書けないような内容なので読む価値は高い。
     ただ、文章にブーメランが多いというか、自爆が多いというか。文章が週刊誌とかの連載向きで、新書向きではない嫌いはある。

著者プロフィール

就職アドバイザーの顔を持つノンフィクション作家。「夕刊フジ」や「ZAKZAK」等で、ブラック
企業にまつわるルポを連載。著書に「就職先はブラック企業―20 人のサラリーマン残酷物語」(彩図社)など。
【著者紹介】
ichida(漫画):新進気鋭の漫画家。初の著書「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」(PHP研究所)が大ヒット。

「2012年 『うちの会社 ブラック企業ですかね?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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