光の闇

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著者 : 佐伯一麦
  • 扶桑社 (2013年4月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594068042

光の闇の感想・レビュー・書評

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  • 「二十六夜待ち」(『光の闇』所収)
    公開日:2017年12月23日
    震災ですべてを失い、福島の叔母に身を寄せた由実は、小さな飲み屋で働くことになる。その店主・杉谷は記憶を失っている。周囲の人々の暖かさの中でも、杉谷は孤独を感じていた。由実と杉谷は、やがて引き寄せ合うように心と体を寄り添わせるようになるが、心も体も、離れていく─。
    キャスト: 井浦新、黒川芽以、天衣織女、鈴木晋介、杉山ひこひこ
    監督:越川道夫
    Twitter https://twitter.com/26yamachi
    Youtube https://youtu.be/cJQBpJ7t1pM

  • 2015.11.20読了

  • なんだか寝付けず、いちど起きて本を読む。
    カバーの絵は松本竣介の「水を飲む子ども」。収録作にも竣介の絵にふれたものがある。

    「あとがき」に著者はこう書く。
    ▼ずいぶん前から、欠損感覚を通して身体感覚を探ってみる小説を書いてみたいと思い続けてきた。

     身近に、聴覚や視覚をうしなった知人がいたこともある。また、自分自身がアスベスト禍に遭い、身体の内面に思いを寄せることが多くなったせいもあるかもしれない。(p.210)

    著者は「欠損」感覚と書くが、さいしょから、少なくとも物心がついて以来その感覚はなかったのだという人の話もあって、それはたとえば「生まれたときから聞こえなくて、それが私にはアタリマエ」というようなことで、そういう感覚や経験には「欠損」ではなくて、なにか別のことばがあればいいのになと思った。

    いわゆる"障害者"モノ、として読むこともできる小説は、「ないこと」や「失ったこと」は、ただマイナスや不幸せではなくて(苦労や不便はあるのだろうけれど)、その状態と感覚のなかで生きている人たちがしっかりと伝わる佳作だった。

    結局、さいごまで読んでしまってから、また布団に入って寝た。

    (4/14了)

    *2年前の生誕100年の年にいくつか読んだ松本竣介がらみの本
    『青い絵具の匂い─松本竣介と私』
    『求道の画家 松本竣介―ひたむきの三十六年』
    『松本竣介 線と言葉』
    『舟越保武全随筆集―巨岩と花びら ほか』

  • 私小説作家という事は、重々承知してるけど… 聞書という形式ではなく、フィクションとして作り直して欲しかった。

  • 欠損感覚を持ちながら生活している人々の記録。
    嗅覚障害の治療をしている知人がいるので、重ね合わせて読んだ。大震災以降の記述も。表紙絵は東北のゆかりの画家のもの。

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光の闇の作品紹介

ないことはあること-。聴覚、視覚、嗅覚、脚、声、記憶…"欠損感覚"に問いかけた、新感覚小説。身体の一部をうしなってからの人生の一幕を描いた連作短篇集。

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