国富新論

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著者 : 三橋貴明
  • 扶桑社 (2013年9月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594069056

国富新論の感想・レビュー・書評

  • 多くの識者が、アベノミクスの是非、デフレが良いかインフレが良いかについて議論しています。私の理解では、アベノミクス(特にTPP、消費税増税)とデフレを否定しているのが、この本の著者の三橋氏のようです。

    彼は公共事業や、それを支える地元の零細企業の建設業者の存在を重要視しています。東日本大震災の時に、まっさきに現場で復旧作業を始めたのが、マスコミは伝えていないものの、地元の建設業者という事実があるようです。

    各識者の論点を自分なりに理解して、日本が今後どのようになっていくのが良いのか自分なりの考えを確立していきたいと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・イギリスも自国の産業が弱い時期には平気で保護貿易をしている、インドをちゅしんに輸出相手国の関税を撤廃させる外交や戦争を始めたのは、産業革命により綿織物の大量生産が可能になってから(p9)

    ・日本がTPPに参加して、GDPが3.2兆円増えるという前提は、失業率が変わらないことを前提にしている。(p16)

    ・失業が人間の尊厳を奪うことに加えて問題なのは、長期間にわたり「人材」に蓄積されたノウハウや技術が消滅してしまうこと(P22)

    ・非常事態の際に「いの一番」に駆けつけてくれるのが地元の建設企業、1999年以降、全国で2割もの建設企業が姿を消したが、これは日本国民の安全確保に支障が出ていることを意味する(P26)

    ・バブル崩壊後に企業が借金を返済すると考えるのは極めて合理的ではあるが、借金返済は、消費でも投資でもない、なので所得(GDP)は増えない(p36)

    ・国民全体の所得が増えていない時期に雇用の流動性を高めれば、失業率は間違いなく上昇する(p44)

    ・ドイツも、18-19世紀にかけてイギリス製品に市場を席巻されていたので、自国の製造業を守るために保護貿易を採用していた(p63)

    ・ユーロ問題を解決するには、南欧諸国の国民が貧しくなり、賃金を引き下げ、輸出競争力を回復するしかない(p71)

    ・トラック運送事業者について最新の車両台数を見てみると、10台以下が全体の56.6%、11-20台は21.7%、10人以下の事業者が47.6%で半数近い(p110)

    ・TPPの交渉項目は全部で21項目あり、農業の関税問題は、その1つ(物品市場のアクセス)のさらに一部に過ぎない(p138)

    ・アメリカが日本の医療サービスに求めている規制緩和は、1)混合診療の拡大を求める、2)薬価制限の緩和、3)病院の株式会社経営を認めさせる、これにより10年程度で国民皆保険を形骸化させることになる(p148)

    2014年2月2日作成

  • テーマは「レント・シーキング」な本。

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4586537.html

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国富新論はこんな本です

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