食える学歴 (扶桑社新書)

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著者 : 中野雅至
  • 扶桑社 (2014年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594070083

食える学歴 (扶桑社新書)の感想・レビュー・書評

  • 2014年刊。著者は兵庫県立大学教授。

     教育のグローバル化をやや甘く見ている点と、海外留学の牧歌的な目線は?が付くが、まぁ、総じて納得のそれではある。

     予想される未来として、
    ① 大学ピラミッドの台形化、
    ② 海外との比較・競争の強化、
    ③ 教育と海外競争を軽視してきた文系学部の衰退。

     本書で重視していると感じたのは、
    ⑴ 中学受験の価値、
    ⑵ 職業教育への敬意と予算配分の必要性(→高等専修学校の機能強化)、
    ⑶ サバイバル力の重要性
    というあたりか。確かに⑶の重視は特に納得のそれではある。
     だが、それを身に付ける方法がより重要だろう。ところが「体育会系」クラブに所属することしか方法論として提示できない現状が悲しい。

     これに限らず、本書では総じて大した提言がされているわけではないし、今を所与の前提にした場合、大した提言ができない現状にあるのだろう。

     この点、自分のことを棚に上げてではあるが、重視すべきキャリアとして青年海外協力隊の如き「ボランティア+海外見聞を広げる」方法論が要り、かつ国家的費用負担が要るのだろうなと感じた読後感。

  • 文字通り、食うための学歴について記述した一冊。
    中学受験の話などもあり、ある意味実用的だが、海外留学の話なども出てきて纏まりがない印象。

  • 子供を持つ親の立場で書かれているが、大人が自分自身にどう教育投資すべきか、という視点からも参考になった。サバイバル能力を磨く手段として、2つの方法がある。体育会に入部することと、武器を身に付けること。どういう武器かは普遍性はない。大人の自分にどう落としこんだらいいのか考えさせられた。あとやはり英語は重要だ。

  • 学歴を将来の収入と結びつけて考えると、何が一番美味しいかということについて書かれた本。
    結論は、医歯薬系を中心とした専門教育が最も有望。次いで大卒に拘らなければ職人など専門技術を持つ肉体労働。最低ラインは、スタート時点に立てる程度の学歴。すなわち、上位・中位グループの大学(偏差値の低い私立大学以外の大学)に入学すること。
    医歯薬系というのはありきたりな結論だが、細かく言うと有望なのは医だけと思う。歯科はコンビニより多いといわれるくらい過当競争だし、薬も6年制になり投資額が引き上げられ美味しいかどうかは微妙。今後も医が安泰であり続けるかどうかわからないが、一番ましという点で筆者に同意。偏差値が高いから医者になるという社会が良いかどうかは、筆者と同じように問題意識はあるが、個人レベルの作戦としては、子供が明らかに医に向かない場合は別にして、学力がついていくなら普通の方法だと思う。
    富裕層であれば、グローバル教育を受けさせるという選択肢があることにも触れているが、英語力や金銭面でハーバードやオックスフォードに入るのは結構ハードルが高い。富裕層でなければ、語学留学は別として、就職してから社内競争を勝ち抜いて会社の金で大学院に行くのが、一番可能性があるのではないか。
    大多数は医学部には入れないので、上中位の大学入学を目指して競争し、めでたく入学できたとしても就職後も引き続き厳しい競争に晒される。現実を教えるために子供に読ませたい。

  • ≪目次≫
    はじめに  大学教授の給料は私立の中高一貫校に子供
          を通わせるのに十分か?
    第1章   これからの学歴社会の見取り図
    第2章   超一流大学を目指すのはどこまで得なのか?
    第3章   子供の学歴に最も影響を与えるのは塾でなく      親
    第4章   サバイバル能力をどうやって身につけさせる     か?
    第5章  偏差値から専門能力重視に変わる教育業界
    第6章  グローバル化を目指した教育
    第7章  グローバルな専門教育というタフだけど夢のあ    る教育投資―フランスのバレエ学校の事例から
    終章   21世紀の学歴戦略

    ≪内容≫
    思ったものと内容が違った。もうちょっと教育寄りかと思ったが、保護者(親)目線が第一で、次は評論家的な視点だった。まあ、言いたいことはわかるし、妥当な話だと思う。ただもうちょっと日本の内需を好意的に見てもいいじゃないか?と思う。日本はもうダメ的な(特に文系の大学教育、ひいては書いてないけど高校教育も)書き方だけど、私はガラパゴス的な部分を好意的に見ていきたいけどね…

  • 「高学歴ワーキングプア」という本を読んで、同意できないという人は、ぜひこちらを読むべき。
    まあ、だいたい、ビジネス本やお受験を煽っている経済誌に書いてあるようなことなんだが。

    30過ぎて博士号とっても、それまでにまともな職歴や誰にもまねできない業績がなければ、一生、中高卒と同じ非正規で飼い殺しにされてしまう理由がわかる。

    学歴は職業や所得を獲得するための手段。18歳時点での学歴が及ぼす影響力のサイクルはすでに短くなっている。納得できるが、社会人になっても学ぶ機会を得るのは、それなりに恵まれた環境の人(留学させてくれたり、残業もなく大学に通える余裕のある職場、経済力で支えねばならない家族がいない)だけ、という事実を忘れてはならない。

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