インテリジェンスの原点 (風のCafe)

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594071851

感想・レビュー・書評

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  • 対談者の顔ぶれがすごい。三人が三人ともベストセラーを出しているが、それだけじゃない。
    養老孟司は脳という視点からヒトを眺めた最初の人。人間の行動や心理を脳から説明するという常識も、この人がいなければなかったと思う。
    藤原正彦は数学者としての業績もさることながら、父に新田次郎、母に藤原ていというベストセラー作家を持つ、サラブレッド。
    半藤一利は文藝春秋の編集者として、司馬遼太郎や松本清張、坂口安吾の担当も務めた。
    普通なら対面するだけで恐縮してしまうが、そこは年齢の近い五木寛之。見事に話を引き出している。

  • 養老孟司、藤原正彦、半藤一利と五木寛之の対談。テレビの対談番組だったんだね。みたことないけど。最近、半藤一利の本をよく読んでいるので、その流れで手に取った。4人の方々は年齢が近く、感覚に共通するものがあるように感じた。話題についても、文章としてかかれたものと違い、くだけているんだけど、その分、文章の本ではこぼれそうな繊細なものが込められていたような気がする。半藤氏の、いくら戦争について調べても、その時代を知っているものからするとなにかちがうといわれる感覚。藤原氏の数学を解くとは、花をめでるような美しいものに対する感覚である、とか。養老氏の虫は好きだけど、クモはきらい、とかね。そういう言葉にならない部分の話が、印象に残ったな。

  • 数時間で読みきってしまった。
    現代のインテリジェンスに触れられる。
    特におもしろかったのは藤原正彦さん。
    あいかわらずユーモアです。

    養老孟司、藤原正彦のいずれの対談においても、「自らがどう感じているかを自覚する」ことに触れられていた。
    いやな時は嫌がっていることを自覚、悲しい時は悲しい歌を聴く。。。 己を客観視できないと強くなれないということか。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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